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ハードバピッシュ&アレグロな日々

CD(主にジャズ・クラシック)の感想を書き留めます

サン=サーンス/ピアノ協奏曲第5番

2015-02-08 11:18:22 | クラシック(協奏曲)
久々の更新になりますが、本日はフランスの作曲家カミーユ・サン=サーンスのピアノ協奏曲を取り上げます。サン=サーンスのコンチェルトと言えば、本ブログでも以前にUPしたヴァイオリン協奏曲第3番チェロ協奏曲第1番は比較的人気もありますが、5曲あるピアノ協奏曲については演奏機会も少ないですね。ただ、最後の第5番については作曲家が還暦を過ぎてから書かれた円熟期の作品ということもあり、個人的には中々の傑作と思います。エジプトのカイロで滞在中に書かれたこともあり、「エジプト風」の副題で呼ばれますが、そんなにエキゾチックな感じはせず(あえて言えば第2楽章の後半で中東風の旋律が出てきます)、王道的なロマン派コンチェルトです。夢見るような旋律の第1楽章、終盤に怒涛の盛り上がりを見せる第3楽章も含めて聴き応えたっぷりです。



CDは非常に数少なく、出回っているのはジャン=フィリップ・コラール&プレヴィンの協奏曲全集くらいですが、私はあえて日本人ピアニストの田中希代子さんのCDをアマゾンで購入しました。田中希代子さんと言っても私達アラフォー世代のクラシックファンには馴染みがありませんが、50年代から60年代にかけて「東洋の奇跡」と呼ばれ世界的に活躍した日本人ピアニストだそうです。難病の膠原病と言われる病気にかかったため、70年代以降は演奏活動から遠ざかったようですが、その演奏技術が確かであることは1965年録音の本CDを聴けばすぐにわかります。演奏はNHK交響楽団でフランスの名匠ピエール・デルヴォーが指揮しています。なお、本盤には同じくNHK響をディーン・ディクソンが指揮したピアノ協奏曲第4番も収録されていますが、こちらの曲はまあまあと言ったところです。
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ハイドン/チェロ協奏曲第1番&第2番

2014-11-01 10:26:59 | クラシック(協奏曲)

今日はひさびさにチェロ協奏曲を取り上げます。前回のクラリネットほどではないにせよ、チェロ協奏曲も作品数に恵まれているとは言い難いですね。多作で知られるモーツァルトはなぜかチェロを主楽器にした曲を1つも残していませんし、ベートーヴェンもチェロ・ソナタは書いたもののコンチェルトには手をつけず(チェロ入りの「三重協奏曲」はありますが)。一応、ドヴォルザーク、シューマンと今日ご紹介するハイドンが“3大チェロ協奏曲”と呼ばれてはいるものの、実際はドヴォルザークの一人勝ち状態なのが現実です。とは言え、ハイドンのチェロ協奏曲もなかなか魅力的でしたよ。



さて、このハイドンのチェロ協奏曲ですが現存しているのは2曲あり、そのうち“3大協奏曲”の一つに数えられているのは第2番の方です。第1番の方はと言うと、何と1960年代まで存在が知られておらず、プラハの博物館の倉庫に楽譜が埋もれていたというから驚きです。当然、そんな古い楽譜が突然見つかったところで「本当にハイドンなの?ニセモノじゃないの?」という疑惑が出てきて当然だと思うのですが、研究の結果正真正銘のハイドン作と認定されて今に至っているようです。どういう鑑定の仕方をしたのかはわかりませんが、素人でもわかるのは曲の内容が素晴らしいということですね。バロックの名残も感じさせる雅やかな第1楽章、優美なアダージョの第2楽章、チェロの技巧も相当に要求される華やかな第3楽章。もし、これをハイドンが書いたのでないのなら、同時代にもう一人別の天才が存在していたことになってしまいます。

一方の第2番ですが、こちらは古くから親しまれているだけあって、とても充実した内容です。第1楽章は15分もある雄大な楽章で、全体的にゆったりした旋律ながら後半にチェロの超絶技巧が求められるソロパートがあります。第2楽章は穏やかなアダージョ、第3楽章は心が浮き立つような華やかなロンドで締めくくります。CDはハンナ・チャンのチェロ、ジュゼッペ・シノーポリ指揮シュターツカペッレ・ドレスデンのものです。録音(1997年)当時、天才チェリストと話題だったチャンが15歳とは思えない成熟したチェロを聴かせてくれます。

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モーツァルト&ウェーバー/クラリネット協奏曲

2014-10-30 10:37:44 | クラシック(協奏曲)
最近、室内楽や声楽曲が続きましたが、今日は久しぶりにコンチェルトのCDをご紹介します。ピアノやヴァイオリンの有名曲は一通り聴きましたので、少し変わったところでクラリネット協奏曲を取り上げてみましょう。と言っても、ピアノ協奏曲やヴァイオリン協奏曲と違って作品数が極端に少なく、市場に出回っているのはモーツァルトとウェーバーの作品ぐらいですね。うちモーツァルトの作品は1791年、彼が35歳の若さで病死する1か月ほど前に書かれた作品です。晩年のモーツァルトはよく知られているように経済的にも健康面でもかなり悲惨な状況に追い込まれていたようですが、作品自体はそんなことを微塵も感じさせない天国的な明るさに満ちあふれています。特に第1楽章はモーツァルトのあらゆる名曲の中でも上位にランクされる名旋律ではないでしょうか?



一方のウェーバーの作品はそこから少し時代の下った1811年の作曲です。ウェーバーはクラリネットを主楽器とした通常の協奏曲を2曲、小協奏曲を1曲の計3曲作曲していますが、今日取り上げるのは最も有名な協奏曲第1番です。ウェーバーはモーツァルトより一世代下、メンデルスゾーンやシューマンより一世代上の作曲家ということもあり、作風には古典派の要素と後のドイツ・ロマン派の要素を併せ持っています。第1楽章はいかにもドイツ・ロマン派っぽい重厚な出だしですが、第2楽章アダージョと第3楽章ロンドはモーツァルトを思わせる天国的な旋律です。個人的には浮き立つような第3楽章が好みですね。CDはカール・ライスターのクラリネット、ラファエル・クーベリック指揮ベルリン・フィルのものを買いました。実はモーツァルトとウェーバーの作品がセットになっているものは意外と少ないので、2大クラリネット協奏曲が1枚で味わえるお得なCDです。
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ドヴォルザーク/チェロ協奏曲

2014-06-16 22:26:46 | クラシック(協奏曲)
ジャズの再発盤探しも一段落し、半年ぶりにクラシックのCDを買いました。とは言え、今月末にブルーノートのお蔵入り作品が続々発売されますのですぐにジャズに戻るかと思いますが・・・久々のクラシックは私の大好きなドヴォルザークですね。本ブログでも実に9回目の登場です。中でも「チェロ協奏曲」は「新世界」と並んで彼の代表作に挙げられることも多い作品です。なおかつ古今東西のあらゆるチェロ協奏曲の中でも最高峰に君臨する名曲ですね。チェロ協奏曲は他にもサンサーンス、シューマン、エルガーのものが有名ですが、旋律の美しさから言ってもスケールの大きさから言っても比較対象にすらなりません。ぶっちぎりの1位でしょう。ヴァイオリン協奏曲のような派手な独奏パートこそありませんが、チェロならではの深く落ち着いた音色を活かした旋律も魅力的ですし、何よりドヴォルザークならではの壮麗なオーケストレーションが圧倒的です。第1楽章から第3楽章までどのパートを取っても素晴らしい真の名曲です。



CDですが、以前からミッシャ・マイスキーのチェロ、レナード・バーンスタイン指揮イスラエル・フィルのCDを持っていたのですが、今回新たにヨーヨー・マのチェロ、ロリン・マーゼル指揮ベルリン・フィルのものを買いました。本CDを買った理由は、協奏曲以外にもドヴォルザークのチェロ作品2曲が収められているからです。一つは「森の静けさ」。もともとピアノ連弾用に作曲されたものですが、ドヴォルザーク自身によってチェロとオーケストラ用にアレンジされました。タイトル通り静かな楽曲で、哀調を帯びたチェロの音色が美しいです。もう1曲は「ロンド」。こちらはほとんど取り上げられることのないマイナーな楽曲ですが、名前のとおりチェコ民謡風の舞曲で、思わず踊りたくなるような親しみやすい旋律です。世界最高のチェロ奏者であるマの演奏については言うまでもない素晴らしさですね。
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リヒャルト・シュトラウス/ホルン協奏曲第1番&第2番

2013-11-20 23:02:16 | クラシック(協奏曲)
リヒャルト・シュトラウスのキャリアは主に2つに分かれていて、30代半ばまでは交響詩を中心とした管弦楽作品を、それ以降はオペラを中心に作曲活動を行いました。そんな中で異色の存在が今日ご紹介する2曲のホルン協奏曲です。第1番は18歳の時の作品で、続く第2番はそのなんと60年(!)後の78歳の時の作曲です。キャリアの最初期と最晩年にお世辞にもメジャーとは言えないホルンを主楽器としたコンチェルトを作曲した理由としては、シュトラウスの父親が高名なホルン奏者であり幼少の頃から親しんでいた楽器ということが大きいようですね。



ホルン協奏曲と言えば他にモーツァルトの作品が有名ですが、シュトラウスの第1番もその影響を強く受けたと思しき古典的な作風です。後の「ツァラトゥストラ」や「英雄の生涯」のスペクタキュラーなオーケストラサウンドのイメージが強いシュトラウスですが、同時にモーツァルトの信奉者でもあったようですね。華やかな第1楽章、ロンド形式の明るい第3楽章と18世紀さながらの音楽が繰り広げられます。

続く第2番は1942年の作曲で時代は完全に現代です。後期ロマン派の大家シュトラウスも一時は無調音楽を試みるなど前衛の波をくぐり抜けましたが、最晩年は再び古典的な作風に逆戻りしており、1番同様モーツァルト風の古典的なサウンドです。60年の月日を経たにも関わらず、お互いに良く似てるのが面白いですね。中でも静謐な美しさの第2楽章が秀逸です。CDはズデニェク・ティルシャルのホルン、イジ・ビエロフラーヴェク指揮プラハ交響楽団のものを買いました。
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