パール、玉足しの難しさ

「パールネックレスの玉を足して、長くしてください」というご依頼を受けることがあります。

これが、なかなか難しいんです。

パールに限らず天然石はみなそうですが、色合いはすべて、違います。
最初にメーカーさんでしっかり合わせて組んである連物に、仕入れルートもまったく違うロットから新しく玉を足しても、なかなかすっきりと合ってはくれないんです。

それでも新しい物であればまだ照りもよく、合わせやすいのですが、長くお使いになった物だと全体的に色めも落ち着いているため、新しい玉をいれるとどうしても浮き立ってしまうことも多いんです。

今回お受けしたのも、長い間、使われていた某有名メーカーの上質のパール。
50ピースのネックレスに8ピース足して58ピースにして欲しいというもの。

さっそくお品物を持ってパールの仕入れ先を何軒かあたりましたが、合うものが見つからず。
その日、最後に行った仕入先で、やっと許容範囲に入るパールを見つけ、買い付けてきました。

仕事場に戻って、古いパールをはずし、間に新しい玉をちりばめ、新しい糸を通して完成。


こういう仕事は特に、いつも首尾よくいくとも限らないので、無事に終わるとほっとします。

手彫り

主人が手彫りのリングを作っていましたので、今日はそちらをUP。



この絵柄は勿忘草（わすれなぐさ）だそうです。
手彫りリングの味わいはなんともいえません。
使い込むほどに深みが増してきます。






上の写真は、タガネで一つ一つ、模様を彫っているところです。


タバサのホームページでは、JAVAスクリプトを使ったまわる画像もみられますので、よろしかったらグルグル回してご覧下さい。　　こちらから・・。


（＊上の写真の模様は、まだ商品化しておりません。）

販売予告！ 直彫りIDタグ（仮名）

メタルプリントのIDタグよりも、もっと深く文字を彫りこむIDタグを、新たに制作いたしました。



メタルプリントは、画像やテキストをドットで打ち込んでいるため、かなり繊細な文字や写真などもたいへんきれいにあらわすことができます。

しかし、その分、打刻は比較的浅い部分までになります。

それでも極端に荒々しい扱いをしなければ長期間の使用にも耐えるのですが、「IDタグという性質上、もっと深く彫りこんだものが欲しい」というご要望もございました。

今回、そういったご意見にお応えして、違う切削マシンを使って、文字だけを深く刻み込んだタグを作りました。

今回のプレートは、文字を深く彫りいれるため、メタルプリントのようなデザインの自由度はありません。

ですが、その分、質実剛健でしっかりとした、そしてワイルドな印象のプレートが出来上がりました。

今はホームページのほうを構築してますので、近日中に販売開始します。

お楽しみにしてくださいね。

一般的な金属ならなんでもあります。

うちは、実は義父の代から鋼材屋を営んでおりまして、貴金属だけでなく鉄、ステンレス、アルミ、銅など、一般的な金属全般も扱っているんです。

こちらはS45C磨きのフラットバーを切断したものです。



これは、某彫金学校に納めるもので、おそらく生徒さんがジュエリー加工の際に、台にしたりするのだと思います。

夜、彫金学校の講師を務める仕事仲間がとりにきてくれました。


アルミの角材などは、よく私も義父からもらって磨きの際の治具などに加工して使ってますが、軽くて加工の際も柔らかくなかなか扱いやすいです。

それにしても、メタル（金属）もレアメタル（貴金属）も、ともに相場はあがる一方ですね。

こればかりは、頭の痛い材料です。（苦笑）

オーダーサイズの切断

メタルプリントのプレートは長方形とたる型、ピック型と、それぞれ定型ですが、オーダーサイズも承っています。

その時に活躍するのがこちら、電動糸ノコ盤です。



この機械を使って、ガガガガガガガ・・・と切断していきます。



今までお受けしたご注文では、まん丸プレートや、ピックのしずく型のように定型と全く違うものもありますが、意外に多いのが長方形のサイズ指定です。

〇mmｘ〇mmというように細かなサイズを指定されるケースで、そんな時にこの機械がたいへん役に立ちます。

写真は定型よりもだいぶ横幅が長いタイプと、10mmｘ5mmという、今までお受けしたご注文で一番小さいプレートです。

プレートの仕上げ

当工房のメタルプリントプレートはシルバー950でできています。
通常、日本で出回っているシルバアクセサリーのほとんどはシルバー925製です。
つまり銀の含有率が違うんですね。
ただ、実際にはプロが見てもその差を見極めるのは難しいです。
しかしながら、これもまた、仕入れではなく、工房内で地金からプレートを仕上げているからこそ、こだわれる部分かなと思ってます。

プレートの地金は板地金の状態で仕入れ、プレスでプレートの形に抜き、工房内で仕上げています。



これはプレスで抜いただけの状態です。表面はまだ白く濁り、傷だらけの状態です。





こちらのバフモーターを使って仕上げて行きます。






高速で回転する板バフに下のような治具にはめたプレートを押し付けて磨いていきます。
（ピンボケですみません）





板バフの他にも数種類のバフを使って、ぴかぴかに磨き上げます。
その状態になってはじめて、テキストだけなく、画像や写真までもがくっきりとはえるプレートができあがります。
（写真はＩＤタグ）

オーダーメイドタンザナイトリング

先日、オーダーメイドリングを納品いたしました。

こちらです。



タンザナイトを3石お持込でのご依頼で、デザインについては最初からはっきりとしたイメージをお持ちのお客様でした。

3つの石が結構大きかったのですが、リングサイズのほうは標準的なサイズで、バランスどりに苦労しました。



当工房では、ＣＧによるデザイン、及び3Ｄデータをつくりモデリングマシンを使っての切削と、昔ながらの手作業を平行して制作していきます。

途中、データの作り直し、ワックスの削りなおしなどもあり、かなりの時間がかかってしまいました。

お客様からは、「時間がかかってもいいので、よい物を・・」と言っていただき、じっくりと取り組ませていただきました。

結果、ご依頼から完成まで5ヶ月近くかかってしまいましたが、こちらとしても納得のいくリングを作ることができ、お客様にも喜んでいただけました。

下は石を留める前（空枠）の状態です。

チョコ留め1

せっかくブログを始めたので、石の留め方についてもいろいろご紹介していけたらいいなと思ってます。
写真はチョコ留めとよばれる留め方です。
地金を、石の径にあわせて丸く削り（皿もみといいます）、石をいれて小さなツメをおこして留めます。
皿もみした地金面で石も大きく映えてみえ、丸い形がすっきりとした印象を与える留め方です。
写真はTABITHA-BAR

パヴェ風石留め

お友達から「自分で制作したリングに石を留めてほしい」とのご依頼がありました。

（お友達の関連記事はこちら）


キュービックジルコニアを19ps使ってハート型に敷き詰めました。



もともと、とってもキュートなハートリングでしたが、石を入れたことでずっとゴージャスになりました。



今回ご依頼のお友達は、ご自分でいろいろなシルバーアクセサリーを制作される方。クリエイティブな感覚をお持ちの方なので、いろいろ話も展開し、とっても楽しかったです。





そうそう、もちろん市販のもの、また、すでにお使いのジュエリーにも石留めは可能です。

ご予算に応じて石の手配から、石留め、仕上げまでいたします。



先日も、シンプルな結婚指輪（お使いになって何年かになるもの）に「ダイヤを入れて欲しい」とのご注文をお受けし、たいへん喜んでいただけました。

その際にはリングの外周のちょうど２分の1の面に、一列にダイヤを入れたのですが、「ダイヤの入った部分を内側にすれば、以前の結婚指輪と同じように使えるのでとてもいい」というご感想をいただきました。


ダイヤモンドは、敷き詰めるとどうしても高額になってしましますので、お気軽にゴージャス感を楽しむなら、今回のお友達のリングのようにキュービックジルコニアはオススメです。

ロゴマーク入りメタルプリントプレート

メタルプリントは、やはりロゴマークのご注文が多いです。
バンド、サークル、よくわからないけどなにかの集まり・・（笑）

写真は私も参加している音楽集団のものです。

一度ご依頼いただいた後、ご希望であればロゴを無料で保存しておきますので、メンバーが増えるたびに手間いらずでご注文いただけます。