BEAST SIDE 1

ジュエリーアーティスト太田マリ(タバサ)です。工房からの制作風景、プライベートでやってるロックバンドの話も少しだけ。

シルバーの地金吹き

2020-11-13 16:16:16 | 金属一般
シルバーアクセサリーを制作するとき、当然、銀の地金を用意するわけですが、ひとことで地金といってもいろいろな形があります。

厚みが1㎜とか2㎜とかの板状のものもあれば、縦2㎜x横5㎜で長さが80㎜の角棒だとか、直径6㎜で長さ50㎜の丸棒だとか...。

作りたいジュエリーによって、無駄が少なく、またできるだけ手間も少なくすむように考えて地金を用意するわけですね。

その地金を叩いたり伸ばしたり、ひっぱったり曲げたり、切ったり削ったり...。

そしてロー付けして組み立てていって一つのジュエリーを制作していくわけです。


さて、今日は地金吹きのお話です。

ジュエリーを制作する際に使いやすい形の地金を用意するため、一度地金を溶解し、型などに流し成型することを地金吹きとよんでいます。

私はキャスト(ワックス等で原型を作って型をとり、地金を流し込んで制作する方法)で制作することも多いので、ブログ記事にはその話題も多いのですが、今回は、昔ながらの地金吹きの様子ご紹介したいと思います。


こんな風にバーナーであぶって高熱で溶かし、横にある型に流し込んで、欲しい形を作る作業です。







今回は、板地金を切り抜いた残りの部分を集めて溶解し、下のような一本の丸い棒にするところを動画にまとめてみました。





半端な形の地金が溶けてひとまとまりになったところに、硼砂を入れ、黒鉛棒で不純物を取り除きます。

溶けた銀地金はドロドロの溶岩みたいになりますが、型に入れたとたんに冷えて固まります。

硬いはずの金属ですが、溶けるとまったく違う表情をみせるので、とても興味深いです。

2分程度の動画なので、よろしければご覧くださいね。


シルバーの地金吹き




できあがった丸い棒は、ひっぱってもっと細い棒(線)にしていったり、つぶして平たくしていったり、いろいろな形に加工していきます。

そんな様子もまた、それぞれ面白い動画になるかと思うので、またうまく撮れたらご紹介したいと思います。






ジュエリーTABITHA

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金型

2008-09-18 01:35:35 | 金属一般
メタルプリントのプレートは、シルバー950の板をプレスで抜いて作っています。
昨日は、それを請け負ってくれているプレス屋さんと金型屋さんに用があって行ってきたのですが、その際に、うちのピックチャームの金型の写真を撮ってきました。
ちょっと面白いので載せますね。



上の型と、下の型を合わせてガチャン、ガチャンと抜いていきます。




抜くときには10数トンという力がかかるそうです。



余談になりますが、町工場というのは、本当に面白くって、社長さん(もちろん職人さん)と話をしていると時間を忘れます。

下の写真はフライスといって、さまざまな形を削りだしていく機械です。
5/1000ミリ・・なんていう細かな単位で台座を動かしていくのを見てると、なんかエキサイティングしてきます。
ドリルの形にもいろいろあるんですが、そういうのを見ていても、本当に飽きませんね。





工場の社長さんといろいろ話をして、いい仕事をしたいという思いは一緒で、いろいろわかりあえる部分がありました。

暗い話ばかりの昨今ですよね。
こちらの工場でも、仕事はかなり減ったそうですが、まだまだ社長さんも元気で明るくて、「いつでもいい仕事ができるように」と道具をそろえてらっしゃる姿が、とても印象的でした。

撮影協力:平田製作所

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一般的な金属ならなんでもあります。

2008-05-14 22:18:25 | 金属一般
うちは、実は義父の代から鋼材屋を営んでおりまして、貴金属だけでなく鉄、ステンレス、アルミ、銅など、一般的な金属全般も扱っているんです。

こちらはS45C磨きのフラットバーを切断したものです。



これは、某彫金学校に納めるもので、おそらく生徒さんがジュエリー加工の際に、台にしたりするのだと思います。

夜、彫金学校の講師を務める仕事仲間がとりにきてくれました。


アルミの角材などは、よく私も義父からもらって磨きの際の治具などに加工して使ってますが、軽くて加工の際も柔らかくなかなか扱いやすいです。

それにしても、メタル(金属)もレアメタル(貴金属)も、ともに相場はあがる一方ですね。

こればかりは、頭の痛い材料です。(苦笑)
コメント (4)
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