馬鹿バスケ

Brooklyn Comets(ABA)でのアシスタントコーチを終えて、今はNYでスタッツいじり。

CB Murcia VS FC Barcelona(その2)

2009年12月28日 | NBA等観戦記(NY・Indiana以外)
今回は、NBAとの違いという観点で気が付いたことを幾つか。

1.ムービングスクリーン
以前書いた通り、国際ルールということでスクリーナーがかなり動いていた。この試合中、ムービングスクリーンの笛は一度もなし。逆に、スクリーンを押しのけようとしたディフェンスへの笛が何度かあった。全般的にスクリーン周りでのディフェンスに対する笛は非常に軽く、例えばShowの角度が甘いとスクリーナーのディフェンスはすぐ笛を吹かれていた。HCが審判に対してではなくそんなディフェンスに対して激怒していたのを見ると、この笛が当たり前なのだろう。

2.ボールムーブメント
バスケ自体はやはりボールムーブメントが多い。NBAに比べるとスペースが狭く、Illegal Defenseもないため、ポストでの1on1を守りやすい。両チームの戦術もあるだろうが、この日ポストでのアイソレーションはせいぜい5~6回くらいしかなかったように記憶している。

3.観客の反応
そのせいか、観客の反応する「ツボ」も少し違った。途中、ディフェンスが崩れた後にオフェンスがノーマークを求めてパスをまわし、5~6本のUnselfishなパスの後にシュート。シュート自体は外れたものの、観客からは一斉に大きな拍手が起こった。Rubioがピックアンドロールから目の覚めるようなパスを決めてダンクにつながっても、Rubioがルーズボールに頭から突っ込んでそこから味方へパスをつないでも、そこまでの拍手は起こらなかったのに。スペインの観客はサッカーで見慣れた美しいボールの流れを、バスケにも求めているのだろうか。

4.テンポ
まだ印象でしかないのだけれど、国際ルールのほうがテンポが速くなるのでは?前述の通り、スペースが狭くIllegal Defenseがなく、NBAに比べてオフェンスは圧倒的に不利である。となると、早く持ち込んでまずはイージーバスケットを狙おうというインセンティブが働く筈。事実、この日は両チームともトランジションが速く、まずは速攻を狙ってダメならハーフコートセット、というスタンスだった。実は気になってJBL(国際ルール)のペースを調べたのだけれど、小生の印象と違って、時間当たりのペースはNBAより遅かった。これはJBL固有のことかもしれないので、改めてこの件は時間をかけて調べて見たい。

5.応援団


会場の2階席には横断段が陣取り、旗を振ったり応援歌を歌ったり。歌はどこかで聞いたなと思ったら、前日FCバルセロナのサッカークラブ選手権優勝を祝ってカタルーニャ広場でファンが絶叫していた歌と同じだった(「バルサ、バルサ、バールサ」、ってやつ)。応援団が笛も鳴らしていたのだけれど、選手は審判の笛と混同しないのかな。

6.VIPシート


会場については、NBAによくあるようなボックス席のようなものはなく(アリーナが古いからだろう)、囲いで囲ったVIPシートがコートサイドに設けられていた。



なんとこのVIPシート、第4クオーターの始まりにスタッツシートを配ってもらえるサービスつき。シートを配っていたおじさんは、親切に観客からの質問にも応えてくれていたようだ。

7.会場の盛り上げ方
ハーフタイムショーやチアガールはゆるーい感じ。チアガールの踊りはNBAと比べると正直雲泥の差。



試合開始後にチアが一度引っ込んだと思ったら、紙袋持参で戻ってきた。何に使うのだろうと妄想を掻き立てられ、しばらく試合どころではなかった。結局、タイムアウト時に客席に投げ込むグッズが入っていただけなのだけれど。もうちょっと見栄えの良い袋に入れればいいのにと思いつつも、そんな手作り感に妙に萌えた。


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1 コメント

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スペイン行きます (apple)
2010-01-01 14:52:13
今月スペインでユーロリーグ見てきます。ちょっと聞きたいことがあるのでメールさせていただきます。
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