48
分限処分と懲戒処分は目的・性格を異にするので免職処分以外を併せ行うことはできる
分限処分と懲戒処分の双方の事由に該当する場合、どちらの処分を行うかは任命権者の裁量である
有罪判決を受けた職員を平素の勤務成績から情状により失職しない旨条例で定めることは一般的に適切とはいえない(行政実例)
49
懲戒処分は公務における規律と秩序の維持が目的で、職務上の義務違反に対する制裁の意味合いを持つ
懲戒処分は、戒告、減給、停職、免職の4つで、条例で種類を追加することはできない
訓告は実質的制裁を備えない限りできる
4種類のどの懲戒処分を選ぶかは懲戒権者の裁量に任されている(判例)
50
懲戒の手続と効果は条例で定めるが、執行猶予できる規定を設けることはできない
懲戒処分の取消・撤回を任命権者が行うことはできず、人事委員会等の判定、裁判所の判決によってのみ可能
※瑕疵ある懲戒処分は取消可能とあったような…
懲戒処分を受けた職員が一定期間職務に奨励した場合に処分を消滅させる旨条例で定めることはできない
懲戒免職を行う場合30日前の解雇予告(又は解雇予告手当)は必要である
※解雇予告の免除には、別途労基署長の認定が必要
51
懲戒処分は、地方公務員法等の法律や条例・規則・規程違反、職務上の義務違反、全体の奉仕者としてふさわしくない非行があったときに行われる
刑事事件の処分保留中の職員に、決定を待って懲戒処分を行う必要はない
異なる地方公共団体の職を兼職している場合、一方の任命権者による懲戒処分は他方を拘束しない
同一地方公共団体で任命権者をまたぐ異動をした職員に、前任部局での義務違反を理由に現部局の任命権者が懲戒処分を行うことはできる
再任用職員に退職前の義務違反を対象とした懲戒処分を行うことはできる
52
一定の要件を満たせば退職した職員に懲戒処分を行うことはできる
※特別職として採用されるため退職して再度採用された後に懲戒処分事由がわかった
懲戒処分の手続き・効果を条例で定めていない場合は懲戒処分を行うことができない
退職の申し出を認めた後に懲戒免職事由が発覚しても、依願免職から切り替えることはできない
分限処分と懲戒処分
53
同一の職員に数個の義務違反がある場合、個々の義務違反に懲戒処分を行うか、まとめて懲戒処分にするかは任命権者の裁量である
一つの事件にかかる懲戒処分ではじめの1カ月を停職、次の2カ月を減給処分とすることはできない
同一の地方公共団体で異なる任命権者に兼職している場合、一方の任命権者の懲戒処分は他方を拘束することがある
54
分限処分は2種以上を併せ行うことができるが、懲戒処分は併せ行うことができない
55
服務の宣誓は職員の倫理的自覚を促す制度で何らかの法的効果は生じない
服務の宣誓は条例の定めるところで行い任命権者又は上級の公務員の面前で宣誓書に署名する
服務の宣誓は服務上の義務を確認・宣言する事実行為だが、拒否すれば懲戒処分の対象となる
56
職務命令を発する上司は職員を指揮監督する権限がある者である
身分上の命令は生活行動の制限(病気療養の命令や名札の着用)もある
上下の関係にある二以上の上司が異なる職務命令を行ったときは上位の上司が優先する
任用上の地位が上位にあるものすべてが職務命令を発する上司というわけではない
57
職務命令は、職務上の命令(職務遂行に直接関係する命令)と身分上の命令(職員たる身分になされる命令)がある
職務命令は文書・口頭いずれの方法でも有効である
重大かつ明白な瑕疵のある職務命令は無効なので、命令に従った職員は生じた結果に責任を負う
職員は職務遂行にあたり法令、条例、規則、規程に従い、かつ上司の職務上の命令に従わなければならない
労基署の許可を得ず行った宿日直勤務の命令であっても拒否すれば懲戒処分の対象となる
職員が上司の職務命令を違法と判断しても重大かつ明白な瑕疵でなければ一応有効の推定(×適法の推定)を受ける
※職員に法令等・上司の命令に従う義務があるのは地方公共団体と特別権力関係にあるから
58
職務命令の要件は、権限ある上司から発すること、職務上の命令はその職員の職務に関すること、法律上許された内容であること、事実上実行可能なことである
職員は上司の職務上の命令に意見を述べることはできる
職務命令に従わない場合、懲戒処分の対象となるが罰則の適用はない
職務命令は実行可能が要件なので犯罪行為の遂行や消滅した物件の収用命令は無効である
60
職員は職の信用を傷つけ職全体の不名誉となる行為をしてはならない(禁止行為は犯罪行為に限られない)
直接職務と関係しない行為や勤務時間外の行為も信用失墜行為となりうる
信用失墜行為に該当する行為の一般的基準を定めるべきという規定はない
信用失墜行為の禁止の違反は懲戒処分の対象となるが罰則規定はない
63
職務上知り得た秘密には職員の職務上の所管に属する秘密のほか職務に関連して知ることができた秘密を含む
職務上知り得た秘密には公的秘密のほか個人的秘密も含む
秘密を守る義務は退職した職員にも適用され、刑罰の適用がある
職員が法令による証人となり職務上の秘密に属する事項を発表する場合は任命権者(×人事委員会)の許可を受けなければならない
65
職員が守秘義務に違反して秘密を漏らした場合、懲戒処分の対象となるほか1年以下の懲役又は3万円以下の罰金に処せられる
※秘密を漏らすことを企て、命じ、故意に容認し、そそのかし、ほう助した者も同様
秘密とは一般に了知されていない事実で一般に知らせることが一定の利益の侵害になると客観的に考えられるもので、最終判断は裁判所(×任命権者)が行う
66
職員の秘密漏洩を黙認することは故意に容認する行為にあたり罰則の適用を受ける
67
職務上知り得た秘密には教員が児童の家庭訪問の際に知った家庭の事情など所管外のものも含む
職務上知り得た秘密で職務上の秘密でないものを法令による証人として発表する場合は任命権者の許可は不要
地方公共団体の議会が証人として職務上の秘密の発表を求める場合、任命権者は理由を疎明して発表の許可を拒める(法が定める例外)
任命権者は秘密の公表が公益を害する場合でも法律に定め(×条例や規則の定め)がなければ拒否できない
人事委員会が証人として職務上の秘密の発表を求める場合も任命権者の許可は必要である
68
秘密を漏らすようそそのかした者も刑罰の対象となる
裁判所が証人として職務上の秘密の発表を求める場合も任命権者の許可は必要である
秘密とは官公庁が指定した秘密だけでなく実質的に秘密として保護に値するものをいう
69
職務専念義務の免除は法律・条例に定めがある場合にできる(分限休職、停職等)
県費負担教職員(任命権者は県教委)の職務専念義務の免除は市町村教育委員会が承認を判断する
職免時の給与の取扱いは法律の定めに従うが、なければ給与条例で定める
勤務時間中に他団体等の事務に報酬を得て従事する場合、営利企業等従事の許可以外に職務専念義務の免除の承認も必要となる