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遠山を望むが如く

しんちゃんの雑録

小平奈緒選手から「礼」を学ぶ~平昌オリンピック観戦記(1)~

2018-02-26 23:41:29 | 日記
平昌オリンピックが終わった。
日本のメダル数は,冬季大会で過去最多の13個であり,大いに盛り上がった2週間余だった。

今回の冬季オリンピック開催にあたっては,ケガからの復活がかかった羽生結弦選手や,レジェンド葛西紀明選手などに話題と期待が大きかったように思うが,私はもっぱら女子スピードスケートに注目していた。
というのも,この1~2年の高木美帆選手の成長と躍進が著しく,世界最高レベルの競技を見て楽しめると思ったからだ。
羽生選手や葛西選手も当然世界トップレベルだが,私は走る人だからか,冬季オリンピックではスピードスケートに親近感を持っている。

高木美帆選手といえば,8年前に中学生でバンクーバーオリンピックに出場し,若さと勢いでメダルが期待されたが,下位に沈み,あどけないながらも呆然としたゴール後の表情が印象に残っていた。
若すぎるアスリートにとっては厳しい現実を思い知らされて,その後の競技生活はどうなるかと案じたが,4年前のソチオリンピックでは代表に選ばれなかった。
失礼ながら,それで終わったと思っていたら,今シーズンのワールドカップでは圧巻の強さを誇っていることを知った。
しかも,8年前のあどけなさはもはやなく,凜として自信にあふれる表情に変わっていた。

実に強い目をしている!
平昌では最も期待できそうな選手だと感じた。

小平奈緒選手も,ここ数年は500mでは敵なしの戦績であることを知った。
ただ,小平選手は4年前のソチオリンピックでは代表に選ばれたものの,メダルには届かず,今ひとつ印象に残っていない選手の一人であった。

しかし,昨年末の代表選考競技会で,小平選手が高木選手とともに1500mの代表を決めたときに,
「高木選手の背中を借りて、いい1500ができた」と答えていた姿に,驚嘆と尊敬の念を抱いた。
得意な500mで結果を出すためには,1500mでもそこそこ滑れないと戦えない,という。
自分の競技に対する飽くなき追求と,自分よりもずいぶん若い選手に対するリスペクト。
何と立派なアスリートなんだろう!
なるほど,日本選手団主将に選ばれたわけだ。

さて,オリンピック本番。
小平選手は1500mで6位入賞,1000mでは銀メダルを獲得し,上り調子で迎えた500mの決勝。

スタートラインに立つ小平選手の目をテレビで見て,思わず身震いした。
明らかに「獲りに行く」目をしていた。
「獣のような」目と言い換えてもよいと思うが,これについては別稿でふれる。

スタートして,ぐんぐん加速する。
カーブでも失速しない。
そして,オリンピック記録でゴール。
興奮して,思わすテレビに向かって叫んでしまった。

小平選手はゴール後も素晴らしかった。
軽くガッツポーズを見せた後は,日本国旗をまとって観客席に向かって凱旋したが,すぐさま韓国のライバル・李相花選手のもとへ滑り寄り,抱き合い称え合っていた。
オリンピック3連覇を果たせず銀メダルに終わった李選手だったが,互いに切磋琢磨していたからこそ,小平選手は結果を出せたのだろう。

競技直後のライバルに対するリスペクト。
なかなか体現できるものではないと思う。
かつて,金メダルが決まった瞬間に,相手へ礼をするより先に畳の上で跳ねてはしゃいでいた某女性柔道選手とは雲泥の差だ。

金メダル後のインタビューでは,サポートしたさまざまな人へ感謝の気持ちを述べていた。
また,自身を「求道者」と表現していた。

謝意と敬意,信念と実践。
小平選手の競技内容と態度は,その道を究めた人のようだ。
これらは剣道の根本でもあるが,小平選手並みの剣道家はなかなかいないだろう。

「礼」とは,かくあるべし。
小平奈緒選手の36秒+αには,それが教示されていたように感じた。

大相撲春場所で垣間見た日本社会の危うさ

2017-03-29 22:27:22 | 日記
大相撲春場所は,新横綱・稀勢の里の感動的な優勝で幕を閉じた。

稀勢の里は初日から12連勝で,1敗の照ノ富士以外の横綱・大関は負けが込んだり休場したりして,優勝争いはこの2人に絞られた。

13日目に,稀勢の里は日馬富士に敗れ,1敗で2人が並んだ。

そして14日目,照ノ富士が琴奨菊戦で立ち合い変化してあっけなく勝負が決まり,稀勢の里は前日に負ったケガのせいで全く力を出せず,鶴竜に対しあっけなく敗れた。

ブーイングとため息。

照ノ富士が稀勢の里に1差をつけて,迎えた千秋楽の直接対決。
今度は稀勢の里が立ち合い変化して,ケガをした左は使えずとも最後は土俵際ではたき込んで勝ち,優勝決定戦にもつれこんだ。
場内は拍手喝采で大盛り上がり。

ここで,私は違和感を覚えた。
なぜ,照ノ富士の変化は許されず,稀勢の里は許されるのか?

力士のひいきはあるだろう。
照ノ富士の相手が大関復帰のかかっていた琴奨菊であり,それを阻止した結果になったというのも理由になるのかもしれない。
しかし,立ち合いで変化してはならないというルールはないので,何が悪いのか,と思う。

横綱や大関のほか,将来を嘱望されている力士が変化すると,必ず非難される。
一方で,小兵力士が上手く変化して立ち回ると喝采を受ける。

つまり,前者は変化して欲しくない場面で変化するから非難されるのであり,後者は変化の次に出される技に期待しているから受容されるのである。

これは,見ている側のいわゆる「空気」というものに過ぎず,力士の星勘定には関係がない。

私が「危うい」と思っているのは,この「空気」の押しつけが,日本社会において近年顕著になっているのではないか,ということである。
「空気」を読めない者が攻撃され,排除される。
「空気」いう名の「国民の総意」が醸成されるのではないかと懸念している。

ルールにない解釈が「空気」によって込められる,あるいはルールが「空気」によってねじ曲げられることは,不公正である。
相撲の変化へのブーイングは,とりわけモンゴル人力士に対して多いような気がするが,それは日本人に似た風貌にもかかわらず日本人が共有する「空気」が読まれないからではないかと思っている。
外国に通用しない「日本人ルール」がはびこると,日本のことが理解されず国際的に孤立することにつながるため,危険である。

力のある力士によるぶつかり合いを期待するのなら,そのようなルールに改正すればよい。
例えば,同格以下の相手には立ち合い時に必ず相手の前面に当たらなければ反則負けとする,とか。
そうすれば,横綱は絶対に変化してはならないし,大関は横綱以外に変化してはならないということになる。

ポイント制でつまらなくなっていた柔道では,「有効」を廃止し「一本」を重視するルールに改正され,積極的に攻め合う試合展開や,観客への分かりやすさを目指している。
東京オリンピックでは見応えのある柔道が期待できそうだ。
ルールは変えてよいのである。

さて,春場所千秋楽の優勝決定戦,立ち合いで稀勢の里が照ノ富士にもろ差しを許した瞬間,ああ負けたと思ったが,寄られた土俵際での小手投げが見事に決まり,2場所連続の優勝が決まった。
真横綱・稀勢の里が誕生した瞬間であった。

同時に,勝ち急いだ照ノ富士と土俵際で技を出せた稀勢の里の力量差を感じた一番でもあった。

これから,稀勢の里は優勝回数をどれだけ伸ばせるか,照ノ富士は稀勢の里にどれだけ近づけるか。
来場所以降が楽しみである。

交通系ICカードの名称に見られる地域特性

2016-07-07 00:38:39 | 日記
交通系ICカードが普及してずいぶん経つが,便利になったのは2013年3月の全国相互利用サービスが開始されてからであろう。
Suica(スイカ)があれば北海道や九州でも乗車できるし,ICOCA(イコカ)を使って東京駅の売店でちょっとした買い物もできる。
これらのカードの名称は「○○カ」と「カ」で終わる3文字のもの(カタカナ表記の場合)が多いが,これには地域の特徴が結構出ているのではないかと思ったので,ちょっと調べてみた。
ただし,今や中小事業体もどんどん導入しているので,知名度を考慮して「交通系ICカード全国相互利用サービス」に対応するカードのみを対象とした。

・Kitaca(キタカ)
JR北海道が導入しているICカード。「JR北(キタ)海道のカード」なので,そう名付けられた。
シンプルだが,芸もひねりもない。
北海道へは北陸からの開拓者が多かったので,北陸人が言う「来る(行く・来る両方の意味で使われる)」にちなんで,北海道へ「来たか!」と掛けているかとずっと思っていたが,どうやら違うらしい。

・Suica(スイカ)
JR東日本が開発し,交通系ICカードの先駆けでもある。
名称は “Super urban intelligent card” に由来し,「スイスイ行けるICカード」の意味合いも持たせている。
また,親しみやすくするため果実のスイカと語呂合わせし,カードデザインもスイカ風になっている。
キタカに比べると考えて名付けられているようだが,私には「電車に乗ること」と「果実のスイカ」との関連が全く分からない。

JR東日本は,かつて国鉄から分割民営化された際,「国鉄近郊区間の電車」の略称である「国電」に代わるものとして「E電」という愛称を決めた(これは一般公募では20位)が,定着することはなかった。
また,東北新幹線が八戸まで延伸した際にも,「はやて」というマイナー(一般公募19位)な名称を採用した。

公募しても,結局のところエラい先生方(著名人)の意見で採用が決まるので,JR東日本は民意?を軽視しているようだ。
JR東日本の命名は,理性的のようだが,押しつけがましく権威主義的な感じがする。

・PASMO(パスモ)
関東地方を中心とする鉄道・路線バス事業者延べ101事業者が加盟する共通乗車カードである。
磁気カードによるプリペイドカード式の乗車カードシステム「パスネット」を前身とし,PASMOはパスネット (PASSNET) の“PAS”(パス)と「もっと」の意味を表す英語“MORE”(モア)の頭文字“MO”から名付けられた。
「モ」は日本語の係助詞でもあり、複数の交通機関に対応できることを表している。

「通り過ぎる」や「乗車券」の意味がある“PAS(S)”は分かるが,“MO”(モ)をつける理由がかなりこじつけているように思われる。
“PASCA”(パスカ)でもいいだろうと思ってしまうが,「モ」である必然性が全く分からない。

・TOICA(トイカ)
JR東海が提供する在来線のIC乗車券サービスの総称である。
TOkai Ic CArd”(東海ICカード)の頭文字から命名された。
それだけである。
キタカと同様のシンプルで芸のなさ。
「トーカイ」の語順を変えて「トイカ」なのではないかと穿っていたが,全く違っていた。

・manaca(マナカ)
名古屋鉄道や名古屋市交通局の関連会社が発行するICカードである。
名称は「日本の真ん中」にある中京圏の公共交通機関が協力したことなどから来ており,「日本の真ん中をつなぎ,くらしの真ん中をつなぐICカード」をコンセプトとしている。
コンセプトの意図するところは分かるが,マナカの使用で何がつながるのかイメージがわかず,このコンセプトは抽象的すぎると感じている。
名鉄の“m”,名古屋の“na”を入れてこじつけたように思えてならない。

・ICOCA(イコカ)
JR西日本が発行するICカードである。
ICオペレーティングカード (IC Operating CArd) の略称であるが,関西方言の「行こか」(「行こうか」の意味)とも掛けた親しみやすい名称としている。
「イコカで行こか!」というキャッチフレーズは大変分かりやすく,移動手段に必要なものという認識が一発ですり込まれた。

・PiTaPa(ピタパ)
スルッとKANSAI協議会(近畿圏の公共交通機関のネットワーク)が展開する乗車カード機能を基本に据えたICカードである。
プリペイド式のカードシステムが前身というのはパスモと同様だが,ピタパは他のカードと異なりプリペイド方式ではなく,公共交通機関の乗車ICカードとしては世界初のポストペイ(後払い)方式を採用しているため,ピタパはクレジットカードに分類される。

名称は「Postpay IC for "Touch and Pay"」の略であり,キャッチフレーズは「ピタッとタッチするだけでパッとスピーディーに!」。
これはちょっとまわりくどい。
「ピタッとあわせてパッと通れる」でよいではないか。
いずれにせよ,きわめて感覚的に訴えられており,とても分かりやすい。
何かよく分からなくても,こうすれば使えるということが伝わるネーミングだ。

・SUGOCA(スゴカ)
JR九州が導入した在来線用ICカード乗車券である。
Smart Urban GOing CArd”の略称であり,「凄い」を意味する肥筑方言「凄か」にかけた名称でもある。
何がすごいのか分からないが,博多弁で「スゴか!」と言われると,本当にすごいのかと思ってしまう。
イコカ以上のインパクトがあった。
CMなどでは「スッ!とゴー!でSUGOCA」といった表現も使われているようだが,名前だけでは交通系カードと分かりにくい。
しかも,4番目の“O”の右端の色を反転させて“I”に見せて,隣の“C”と合わせて“IC”と見せているのはかなりのこじつけであり,残念であるが,ポジティブな感じが強いネーミングだ。

・nimoca(ニモカ)
西日本鉄道が導入したICカードだが,西鉄以外の九州の鉄道・バス事業者でも導入が進んでおり,九州の交通系ICカードでは最も発行枚数が多い。
名称は“Nice Money Card”の略(NiはNishitetsuのNiを兼ねている)と,「バスにも,電車にも,買物にも,いろいろ使えるオールラウンドなカード」という意味が込められており,唯一「マネーカード」であることを前面に出しているカードである。
しかし,マナカ同様に名称からは伝わりにくいコンセプトである。
私は「西鉄モバイルカード(西鉄で移動しやすいカード)」の略かと思っていた。

・はやかけん
福岡市交通局が導入したICカードであり,福岡圏だけ地下鉄と民鉄が別々にカードを発行している。
全国相互利用サービス対応のICカード乗車券としては唯一ひらがな表記となっており,「は」=速くて,「や」=優しくて(環境や人に),「か」=快適な,「けん」=券(カード)であることを,「速いから」という意味の博多弁「速かけん」にかけた名称である。
つまり,「速か券」。
他のカードと一線を画す,とても個性的なネーミングである。

以上,独断と偏見に満ちた考察ではあるが,総じて東日本側でのネーミングは表面的あるいは理性的であるものの,使用者にはその利便性が伝わりにくい。
どことなく事業者の「上から目線」を感じるし,使用者もそれを甘んじて受け入れているようだ。
言わば,縦のつながり(階層化された関係)で成り立っているように思われる。

一方,西日本側でのネーミングは感性的であり,使用者に利便性を直接訴えかけている。
地域方言に掛けて共感を抱かせようとしており,横のつながり(フラットな関係)が重視されているように思われる。

この境界は,中京エリアと関西エリアの間にある。
一般的には日本の東西は箱根で分けられることが多いが,やはり天下分け目は関ヶ原ということなのだろうか。

<出典>
各カード名称の由来については,全てWikipediaを参照した。

開設のごあいさつ

2015-11-11 00:36:39 | 日記
「人間は考える葦である」
─フランスの哲学者,パスカル(Blaise Pascal)の名言である。

私は生来,考えるより先に行動する質であるが,年齢を経るごとに行動が追いつかず,考えたことがどんどん蓄積するようになってきた。

それで頭の中を整理しようと思い,ブログにしたためることにした。

・・・と言うと,堅苦しい内容なんだろうなぁと思われるかもしれないが,日記というよりは,ショートエッセイを目指しているので,読みやすい文章を心がけている。

とりあえず,頭の中にたまっている内容をカテゴリー分けしてブログを開設しただけ(記事なし)なのに,8回のPVがあった。

中身がなく,申し訳ありません。
これから増やしますので,またのご来訪をお待ちしています。