遠山を望むが如く

しんちゃんの雑録

福岡マラソン2018

2018-11-15 22:43:47 | 走る
11月11日に,福岡マラソン2018に出場した。
今年は「3年連続落選者優先枠」があり,ちょうど3年連続落選していたので,見事?に当選した。
1万人規模の市民マラソンに出場するのは,昨年の金沢に続いて2回目だ。

この手のマラソンは,当日受付はなく,前日と前々日にしか受け付けてくれず,最低でも1泊はしなければならないので,開催地の観光促進の意図は見え見えなのだが,走る側としても前日に十分休息を取ることは重要なので,夜遊びせずに宿で休んだ。
今年も2週続けてのフルマラソンになったが,昨年の金沢~土山レポートのとおり,睡眠の重要性を理解していたにもかかわらず,福岡直前の週は仕事が立て込んでしまい,睡眠時間は連日4~5時間しかとれなかったこともあり,とにかく前日だけでもしっかり寝ようと思っていた。

マラソン前日夕方に福岡入りし,受付を行った。
福岡市役所隣の受付会場では動線が明確で,スムーズに受付を終了した。
その後の動線はマラソンEXPO会場につながっていたが,特段目当てのブースはなかったので足早に通り過ぎた。
出口に屋台や飲食ブースが連なっていたが,前日は飲酒しないことにしているので,ゴール後までぐっと我慢。
福岡といえば,屋台が有名で,玄界灘の幸もおいしくリーズナブルにいただけるので,私の好きな街の一つである。

さて,マラソン当日。
天気予報は晴れで,日中最高気温が22℃となっていた。
20℃を超えると,暑く感じるが,朝は少しひんやりしていたので,先週の土山マラソンと同じく,Tシャツに着脱式の袖を身に付けて走ることにした。

朝6時半に博多駅から地下鉄に乗ってスタート会場の天神へ。
天神界隈には,すでに多数のスタッフが配置されていた。
この人達は,6時前から立っているのだろうか?初電で来た?泊まり?
などと思えるほどの充実さ。
実行委員会の力の入れようをひしひしと感じた。

更衣室閉鎖が7時半,荷物預かり終了が7時45分,スタートブロック閉鎖が7時55分と,福岡マラソンの朝は早い。
スタート1時間前にいつものごとく腹ごしらえをしておく。
バナナだけでは心許なかったので,私の好きなメンチカツパンもほおばった。
そんな重い物をよく食べるな,と思われるかもしれないが,私はある程度腹に入っていないと力が出ないので,腹持ちのいい物をスタート前に入れるようにしている。

7時50分までストレッチを行い,スタートブロックへ。
8時になると,スタート地点へ移動。
どんな大会でもスタートセレモニーがあるものだが,福岡ではないのかなと思っていたら,8時10分からセレモニー開始との案内が入る。
ええっ?車椅子の部スタート5分前だよ!
どんなセレモニーかと思っていたら,役員や招待選手の紹介をササッと済ませて福岡市の高島市長の開会宣言。
セレモニー終了は,何と車椅子の部スタート30秒前!
これってタイムスケジュール通り?
何という綱渡りなのだろう!

とヒヤヒヤしているうちに,車椅子の部がスタート。
そして,その5分後,8時20分にマラソンスタートの号砲が響く。

先週の土山マラソンで前半抑えることの重要性を学んだので,楽に走れるイーブンペースで前半を進めることに留意した。
設定タイムを3時間10分にしていたため,キロ4分20秒キープを目指す。
最初の1kmは,人が多かったため4分46秒であったが,2km目以降は4分20秒前後をキープし,10km通過は43分19秒で予定通り。
寝不足が続いた割には体調はよさそうだし,先週の疲れも脚に残ってなさそう。

と思っていたら,18km付近から脚の張りを感じるようになった。
先週の疲れはやはりとれていなかったのだろうか。
九大のなだらかなアップダウンがちょっとしんどい。
20kmの通過タイムは,1時間27分4秒。
予定より30秒ほど遅れ始めた。
中間地点の通過タイムは1時間31分48秒。
かなりキツく感じ始めたので,それからはキロ4分30秒で臨むことにした。

体力的に厳しいと思い始めた中,九大伊都キャンパスでは応援団の盛大な声援が嬉しかった。
九大に限らず,福岡マラソン沿道では,他の大会よりもチアリーディングやダンス,バンドなど,比較的若い人たちによる応援が盛大だったように思える。
少子高齢化が進む日本であるが,福岡市も糸島市も,元気な街だなぁと思った。

中間地点を過ぎて,ゼリー飲料を一口飲み込む。
今回は,カロリーメイトゼリーを持参した。
20-30kmの10kmは45分52秒で,28kmを過ぎてキロ4分30秒を維持するのが困難になった。

土山同様に,30kmを過ぎて最初の給水所で「ここでジョミ」を投入するものの,疲労感を払拭できず,気温が上昇していることもあるだろうが,頭がスッキリしない。
とにかく,キロ5分を超えないよう粘ってみたが,37kmでそれも断念。
土山に比べて,後半のアップダウンは少ないながらも,疲労のピークを迎えた。
30-40kmの10kmは50分46秒かかったので,土山より遅い。
前半にとばしたつもりはなかったのだが,睡眠不足の影響が大きかったのだろう。

41km通過タイムが3時間8分47秒で,キロ5分を超えるペースでは3時間15分切りは困難だと分かると,ラスト1km超では疲労困憊の体に鞭打ってスパート?をかけた。
その甲斐あって,何とか3時間14分台で糸島市交流プラザ前のゴールに到達できた。
やはりフルマラソンを走る前週は,十分に休息をとることが重要だと悟ったレースであった。

ゴール後はしばらく呆然としていたが,もらった氷袋を頭の上に載せると気持ちよかった。
日射しがジリジリと強くなり,気温が高くなる前の午前中にゴールできてよかったと思った。
少し落ち着いてからのそのそと動いて着替えて,おもてなしエリアへ。

そこではとても手厚い歓迎を受けた。
糸島市地元のJAや飲食店・企業のブースが多数並んでおり,何とランナー限定で無料!
寿司,豚汁,みかん,飲料などなど,完走後の空腹を満たすに十分な食材を,食べんしゃい,持って行きんしゃいとばかりに提供してくれる。
そこを通り過ぎたら普通の有料飲食ブースがあったが,そこでもリーズナブルな値段で,試食までさせてくれる。
何という気前の良さ!
提供された食材で両手と袋がいっぱいになったが,それをつまみにビールを1杯買って飲んだ。

糸島エリアは元気だとは聞いていたが,ここまでとは思わなかった。
福岡マラソンは,福岡市と糸島市が連携してできているようだが,都市の規模は,150万人と10万人で全然違う。
スタート地点も充実していたが,ゴール地点もそれに全く劣っていない。
このマラソンは,糸島市の宣伝効果が高いことになるだろう。

おもてなし会場をあとにして,筑前前原駅方面のシャトルバス乗り場へ移動する。
待ち時間20分と書かれていたが,すぐにスムーズに乗れた。

普通は筑前前原駅から天神方向へ戻るのだろうが,私は逆に唐津方面へ行き,筑前深江で下車してそこから徒歩数分の二丈温泉「きららの湯」へ向かった。
二丈温泉にはラドンが含まれており,一般に放射線浴はリウマチ,関節炎,筋肉痛,神経炎等の痛みを和らげる効果があると言われている。
ここでゆっくり浸かって疲れをほぐせればと思っていた。
「きららの湯」はそれほど日帰り温泉施設としてはさほど大きくなかったが,客でごった返すこともなく,ゆっくり落ち着いて入れた。
ただ,私と同じようなランナーが何人かいたので,もっと遅くゴールしていたら,ランナーでごった返していたかもしれない。

入浴後は施設にある食事コーナー「きらら庵」でソフトクリームを食べてから,筑前深江駅へ戻り,博多駅へ向かった。
そして博多駅界隈で早めの晩ご飯を食べてから新幹線で帰路についた。
昨年の金沢同様に,満足度の高い都市マラソンであった。

スタッフの皆様や応援してくださった方々,本当にありがとうございました。

2018あいの土山マラソン

2018-11-15 10:44:25 | 走る
11月4日,今年もフルマラソンに出場した。
秋には人気マラソンが多く,応募しても落選する可能性を考えて,安全パイの土山にも申し込んでいた。
今年は金沢と福岡に申し込んでおり,福岡は当たったので2週連続走ることになるため,土山を練習,福岡を本番のつもりで準備していた。
レースを練習に使うなんて,川内優輝選手の真似ごとは一般人には無理がたたるだけだが,昨年も2週連続で走れたのでまぁ大丈夫かなと。

土山は難コースと短めの制限時間(5時間)のため敬遠されているのか,締切直前でもエントリー可能のようである。
エントリー料は5000円だし,参加者数もフルで2000人程度なので,「お手軽」に参加できる大会だが,コースはそんなに「お手軽」ではない。

最初の10kmは標高差で言えば50mほどをダラダラと上り,その後30km付近まではダラダラと100mほど下るが,途中18-19kmの頓宮茶園では急激な上り下りがあり,ここが最大の難所か。
ラスト10kmほどはまたダラダラと50mほど上って,最後の500mのみ下り。
曲がり角も多く,21-25kmは田んぼの中の道を西向きに走るので,寒気が入ると冷たい向かい風にさらされて,結構めげる区間である。

今年で3年連続の出場で,昨年までの結果は過去レポートに書かれているとおりだが,これまで前半に飛ばして後半に動けなくなることが続いているので,今回はできるだけ前半を抑えてイーブンペースで走る練習のつもりで,昨年と同タイム程度(3時間20分)を目指した。
つまり,キロ4分45秒弱で走り続けるというペースである。

さて,当日の天気は,前日の予報では晴れ時々曇りだったが,会場に着く前から小雨がぱらついてきた。
雨の準備を全くしていなかったので,出店で雨よけのつもりでバイザーを購入。
この大会は小規模ながらも,京滋のランナーズショップの出店が多く,客層にはまるガチランナーの参加が多いのかもしれない。
大きめのビニール袋をポンチョ代わりにしているランナーが多かったが,そこまでの雨ではなかったので,雨対策はバイザーのみで走ることにした。
ただ,少し肌寒かったので,着脱式の袖を着用した。
2017年和倉マラソンの参加賞でもらったものだが,このような小物があると嬉しい。

スタートの号砲が鳴り,最初の1kmはちょうど4分45秒。
しかし,ランナーがばらけてくると,前を走るランナーに引っ張られてしまい,2km,3kmとも4分25秒のラップ。ちょっと速いと思って少しペースを落としたつもりでも,次の1kmが4分30秒だったので,余裕があって気持ちよく走れるこのペースで当面続けることにした。
月間100km程度とはいえ,今年の猛暑の中でも毎週練習を続けた効果か,冷涼な季節には体が軽く感じた。

頓宮茶園の上り下りを経て,20kmの通過タイムは1時間29分。
ここまではキロ4分30秒ペースだが,まだ体に余裕がある感じ。
中間地点通過は1時間34分で,昨年と3分しか変わっていない。

中間地点を過ぎて,早めの補給を行った。
昨年は"SOYJOY"を投入したが,砕けた粉末でむせると走りにくくなるので,今回はゼリー飲料を持参した。
アミノバイタルなど,ランナー向けのゼリー飲料が何種類も市販されているが,質より量ということで,280g入りの「デカビタゼリー」を用意した。
ここで,まず一口含んで飲み込む。

25kmを過ぎて,ちょっと脚の疲れを感じてきたので,「デカビタゼリー」をまた一口二口飲み込む。
30kmの通過タイムは2時間14分。
まだキロ4分30秒ペースを維持し,この距離までほぼイーブンペースで来られたのは初めてではないだろうか。
いつも30kmを過ぎるとドッと疲れが出てくるので,30km過ぎて最初の給水所で「ここでジョミ」を投入。

しかし,キロ4分30秒のペースはここまでで,33kmを過ぎるとキロ5分をオーバーしてしまった。
ただし,頭はスッキリしていたので粘り強く足を前へ運ぶことを意識した。
ストライドが伸びないのは仕方ないとして,ピッチを落とさないよう,脚の回転リズムを確認しながら走ると,キロ5分を超えたのは4回だけで,キロ5分15秒を超えることはなかった。

30-40kmの10kmは50分を少し切るタイムだったので,これまでのような大幅ペースダウンにはならなかった。
40kmの通過タイムは3時間3分だったので,これは3時間20分どころか15分を切ることが可能であると分かり,最後の2kmの上りはややキツめであったが,キロ5分を切るペースでスパート?をかけた。

ゴールタイムは3時間14分。
最後はペース練習そっちのけでガチ走りをしてしまったが,昨年より7分早くゴールできた。
昨シーズンは3回走って一度も3時間20分を切れなかったので,かなり復活してきた手応えを感じた。
その要因としては,①継続した走り込み,②イーブンペースを意識,③前半を抑える,④自分のピッチを守る,ことだろうか。
次週の福岡マラソンでは,全体に若干速いペースで3時間10分,できれば自己記録(3時間9分)の更新を目指したい。