先般,加工食品の分類をする必要があり,マカロニは「めん」か「穀類加工品」かで悩んだ。
辞書によれば,「めん類」とは「小麦粉・そば粉などをこね,細長く切った食品の総称」とある。(大辞林 第三版)
スパゲッティなら迷わず「めん」になるだろうが,マカロニはどうなのだろう…?
「麺」とは,部首が「ばくにょう」つまり「麦」に由来するものである。
中国および中華圏では,「麺」は小麦粉を指し,蕎麦やビーフンなど小麦粉以外を使った物は本来「麺」として扱わない。
一方,「粉」とは,部首が「こめへん」つまり「米」に由来するものである。
ビーフンは漢字では「米粉」と表記するが,東アジアの華中以南は米作地帯であり、それらの地域では小麦の生産量が少ないため、小麦粉の「麺」(ミエン)ではなく、ライスヌードルを意味する「粉」(フェン)が日常的に食べられている。
字の成り立ちから考えると,マカロニも「めん」になるのだろうが,日本では材料が何であっても形状により「めん」と扱われる(*1)ため,その物理的形状の範囲はどこまでだろう,などと考えるとドツボにはまってしまった。
しかし,「マカロニ」そのものを調べてみると,案外単純であった。
日本農林規格(JAS)には「マカロニ類」の規格が定められており,最終改正された平成25年の資料(*2)には,次のように記載されている。
マカロニ類は、デュラム小麦のセモリナ等の原料小麦粉に水を加え、練り、マカロニ類成形機から高圧で押出して製麺しためん類である。JAS規格の基準では、原料に使用する小麦として、デュラム小麦のみとしている。また、うどん等とは、使用される原料小麦粉及び製造方法等が異なる。
押出し機から高圧で押し出される際の鋳型を変えることにより、線状、円筒状、シェル状のもの等、様々な形状のものが作られている。日本ではめんの太さや管状、棒状、帯状など形状により、「マカロニ」、「スパゲッティ」、「バーミセリー」、「ヌードル」の4つに分類される。
何と,スパゲッティも「マカロニ類」だったとは!
マカロニは,やはり「めん」であった。
参考資料
*1 ウィキペディア「麺」
*2 農林水産省 農林物資規格調査会総会 平成25年3月22日 資料5 日本農林規格の見直しについて「マカロニ類」
辞書によれば,「めん類」とは「小麦粉・そば粉などをこね,細長く切った食品の総称」とある。(大辞林 第三版)
スパゲッティなら迷わず「めん」になるだろうが,マカロニはどうなのだろう…?
「麺」とは,部首が「ばくにょう」つまり「麦」に由来するものである。
中国および中華圏では,「麺」は小麦粉を指し,蕎麦やビーフンなど小麦粉以外を使った物は本来「麺」として扱わない。
一方,「粉」とは,部首が「こめへん」つまり「米」に由来するものである。
ビーフンは漢字では「米粉」と表記するが,東アジアの華中以南は米作地帯であり、それらの地域では小麦の生産量が少ないため、小麦粉の「麺」(ミエン)ではなく、ライスヌードルを意味する「粉」(フェン)が日常的に食べられている。
字の成り立ちから考えると,マカロニも「めん」になるのだろうが,日本では材料が何であっても形状により「めん」と扱われる(*1)ため,その物理的形状の範囲はどこまでだろう,などと考えるとドツボにはまってしまった。
しかし,「マカロニ」そのものを調べてみると,案外単純であった。
日本農林規格(JAS)には「マカロニ類」の規格が定められており,最終改正された平成25年の資料(*2)には,次のように記載されている。
マカロニ類は、デュラム小麦のセモリナ等の原料小麦粉に水を加え、練り、マカロニ類成形機から高圧で押出して製麺しためん類である。JAS規格の基準では、原料に使用する小麦として、デュラム小麦のみとしている。また、うどん等とは、使用される原料小麦粉及び製造方法等が異なる。
押出し機から高圧で押し出される際の鋳型を変えることにより、線状、円筒状、シェル状のもの等、様々な形状のものが作られている。日本ではめんの太さや管状、棒状、帯状など形状により、「マカロニ」、「スパゲッティ」、「バーミセリー」、「ヌードル」の4つに分類される。
何と,スパゲッティも「マカロニ類」だったとは!
マカロニは,やはり「めん」であった。
参考資料
*1 ウィキペディア「麺」
*2 農林水産省 農林物資規格調査会総会 平成25年3月22日 資料5 日本農林規格の見直しについて「マカロニ類」
マカロニ類 Macaroni products (JAS 2633:2019)
最終改正 令和元年6月27日農林水産省告示第475号
新旧ともに「めん類」という文言はありません。
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また、「マカロニ」「スパゲッティ」「バーミセリー」「ヌードル」の表示名称を規定した「マカロニ類品質表示基準(JAS法に基づく農水省告示)」は廃止され、食品表示法に基づく内閣府令「食品表示基準」に統合されてています。
こちらも新旧ともに「めん類」という文言はありません。「棒状」「管状」「帯状」という文言はありますが。