遠山を望むが如く

しんちゃんの雑録

I.P.A.

2016-02-07 20:41:57 | 酒食
昨年から酒屋でよく見かけるようになったI.P.A.。
「イパ」って何だろう?と思っていたら,これはIndia Pale Aleの略だと後で知った。

インディア・ペールエールとは,昔インドがイギリスの植民地だったころに,インドに滞在するイギリス人にペールエールを送るために造られたものであり,海上輸送中(当時は長い船旅だった)に傷まないよう,防腐剤の役割を持つホップを大量に投入したため,香りと苦みが非常に強い。

エールラガーと異なり上面発酵で醸造される。
大麦麦芽を使用し,酵母を常温で短期間で発酵させるため,複雑な香りと深いコク,フルーティーな味を生み出すビールである。
エールの中でも淡い色の大麦麦芽を使用して醸造されたものは,ペールエールと呼ばれる。
日本で生産されるビールのほとんどはラガースタイルなので,ラガーを飲み慣れている人からすれば,エールはクセの強いビールと思われるであろうが,私は結構好きである。

昨年は,サントリーからクラフトセレクトシリーズが限定醸造されており,順番に飲んでいたので,気になっていたI.P.A.がVol.8に登場すると,早速1本買って飲んでみた。

濃い!それにとっても華やかな香り!

とても気に入って,あっという間に飲み干してしまった。
その後,6缶パックを買って飲み,それでも足らずにケース買いしてしまった。

しかし,同じ味ばかりでは少々飽きてきたので,ほかのI.P.A.も飲んでみた。

地ビール醸造の老舗,長野県にあるヤッホーブルーイングから「インドの青鬼」が出ていたが,それがI.P.A.だとは気づいていなかった。
こちらを飲んでみると・・・何と蠱惑的な香りであろうか。
そして後味のホップの苦みが強烈。
サントリーよりクセになる味だ。

次に,滋賀県にある長浜浪漫ビールから出ている「NAGAHAMA IPA special」を飲んでみた。
こちらもシトラスホップの香りが強烈。
「インドの青鬼」と比べるとやや上品な感じだろうか。
アルコール分が6%と,「インドの青鬼」の7%に比べて低い分,ソフトに感じたのかもしれない。(サントリーは6.5%)

「インドの青鬼」と「NAGAHAMA IPA special」は甲乙つけがたいが,クセが強烈なため,I.P.A.を飲んでみたいと思われる方は,サントリーから入るとよいと思う。
(ただし限定醸造なので,もはや入手困難かも)

I.P.A.を飲み始めたら,新ジャンルに戻れなくなってしまった。
立春を過ぎても,フトコロ具合は真冬のまま・・・