goo blog サービス終了のお知らせ 

遠山を望むが如く

しんちゃんの雑録

緑川

2015-12-12 22:49:19 | 酒食
新潟県魚沼市(旧小出町)にある酒蔵・緑川酒造で作られている,新潟県の酒の中で私が一番好きな銘柄である。

新潟の酒では「越乃寒梅」が有名であり,私が日本酒を飲み始めた1990年代にはブームになっており,入手困難でプレミアがついていた。
初めて飲んだときには「こんなもんかなぁ」と,大して旨いとは思わなかった。
後に新潟出身の人に「越乃寒梅は燗して飲む酒である」と聞き,そうしてみると,確かに旨い酒であったが,冷酒ではぼやけた味にしか感じなかった。

新潟の酒で次に飲んだのは「久保田」である。
長岡市(旧越路町)にある朝日酒造の銘柄で,「越乃寒梅」同様にプレミアのつく新潟酒であるが,これは冷酒で旨いと若かりし頃に思った。

それで新潟の酒を探し飲み,最良と思えた酒が「緑川」である。

淡麗辛口の多い新潟酒の中でも,しっかりとした味わいがあり,そのまま飲んでもよし,食べ物と合わせてもよし。

銘柄も多数そろっており,純米酒や吟醸酒だけでなく,熱燗専用の「緑川正宗」や,うすにごりの新酒生酒「ゆららか」,毎年夏に出荷される雪洞貯蔵酒「緑」など,小さい蔵の割にはラインナップがそこそこそろっている。

今宵はズワイガニとヒラメの切り身(刺身用)をいただいたので,それに合いそうな酒を買いに行き,「緑川」純米酒を選んでみた。
吟醸酒は香りが強いので,カニや白身魚など繊細な旨みと合わせるときは,私は純米酒か特別純米酒を飲むことにしている。

この選択は正解だった。
「緑川」の淡麗だがしっかりした旨みが,カニやヒラメの旨みを受け止めて味わいが膨らみ,とてもおいしく感じた。

「綿屋」が少し残っていたので,それとも飲み比べてみたが,魚介類には「緑川」に軍配が上がった。
やはり日本海の幸には日本海側の酒の方が合うのだろうか。
石川の酒(「天狗舞」や「菊姫」など)も魚介類に合わせて間違いない。
一方,昨日の残りのおでんには「綿屋」の方が合った。
出汁をきちんととった和食には「綿屋」の方が合うと思う。

今宵「緑川」を飲んだのは久しぶりであったが,やはりうまかった。
130年以上続く蔵であるが,これからもずっとこの味が続いてほしい銘柄である。

綿屋

2015-12-12 00:20:34 | 酒食
私は日本酒党である。
一時,焼酎やワインに走ったことはあるが,いろいろ飲み比べた結果,結局日本酒が一番いいということに帰結した。
なぜそう思ったからかと言うと,日本酒が最も合わせられる食材が多いからである。
特に魚介類がそうであるが,焼き肉に日本酒という組み合わせも案外合ったので,暑くてのどが渇いているときはさすがにビールを飲みたくなるが,食べるときには日本酒を酌んでいる。

最近特に気に入っている日本酒は「綿屋(わたや)」である。
宮城県栗原市にある金の井酒造(株)の銘柄で,酒質レベルの高い宮城県の酒蔵のうち,ピカイチである。

宮城の地酒としては「一ノ蔵」や「浦霞」などが有名であるが,酒好き仲間から「綿屋」の噂を聞き,また日本酒の教科書*にも載っていて,一度飲んでみたいと思っていたが,2年前に仙台へ行ったときに初めて飲んだ。
飲んだのは「特別純米酒 美山錦」であった。

私は美山錦で醸した酒がとりわけ好きで,酒米の王者・山田錦とは一線を画しつつも,長野県農試で開発・育成され,山間や東北などの冷涼地での栽培に適しており,適度な香りと旨みを持つ上品な日本酒に仕上がっているものが多いと感じている。(もちろんこの酒米を使いこなす杜氏さんの腕次第なのだが)
長野・諏訪地方の銘酒「真澄」が美山錦で醸した代表酒であろう。

「綿屋 特別純米美山錦」を初めて口に含んだときの香り,甘み,爽やかさが忘れられなかった。
特に和食に合うようで,出汁をとった細やかな味との相乗効果が認められるだけでなく,魚や肉の料理とも相性がよかった。
昨年も年末に飲もうと思ってインターネットで調べてみたら,ことごとく売り切れで,結局入手できなかった。
今年こそは!と思っていたが,気がついたら12月になってしまい,急いで探した。
既に品切れの店がかなり多かったが,何とか見つけて注文した。

先週末に届き,早速堪能した。
やはり,うまい。
カニや魚,肉料理,野菜の煮物と,何にでも合う。
ある晩にはクリームチーズをアテに飲んでみたが,全く違和感がなかった。
これほど広範な食材に合う日本酒もなかなかないであろう。

今日,購入した店のホームページをのぞいてみたら,もう売り切れになっていた。
追加注文ができずに,残念である。
また来年飲もう。

<参考資料>
*おいしい日本酒の教科書,宝島者,2014年