拈華微笑 ネンゲ・ミショウ

我が琴線に触れる 森羅万象を
写・文で日記す。

  太極の舞

2022年08月01日 | 観自在

  退職後であるからもう4,5年前になるが、時代劇で織田信長が出陣の前夜に『能』を舞うシーンに出会った。

  私は大変感銘をうけ、以来ジョギングをする日は昔習った太極拳を一曲舞うことにした。

 

  私は『能』のことは何も知らないが、この時観た信長の『能』に、私が習った『太極拳』を観た気がしたのだ。

  このことが、再スイッチとなり渡欧以来忘れていた『太極拳』にあらためて関心を寄せる事になった。

 

  太極拳は私が禅の修行を本格的にはじめた時期と同調していて、その頃の私の生活は『夜間バイト』と『禅修行』と

  『太極拳習得』の三つに集約されていた。

  結果的に私は3人の先生に太極拳を学んだが、今から思うと私の『太極拳』は自然、禅的というかスピリチュアル性の高い

  方向性を持っていたように思う。

  最初は『楊名時』先生のお弟子さんから『白鶴の舞』としての太極拳を学んだ。その頃の私は本当に初心者であったので

  何が何だか解らずに動作を真似るのに精一杯であったが、今も持っている先生の本2冊を観るに、『武』よりはよほど『舞』を意識した

  精神性の高い『太極拳』を目指していた事がわかる。こういったところに『能の舞』に通じるものをより感じる感性が養われたのだろうか。

 

  二人目は『村瀬大翼』先生で、大道学舎というのを立ち上げ、坐禅と太極拳を両輪にして一般の修行者向けに門を開いている奇特な禅者。

  長い顎髭とガッチリした体躯で行う大様な太極拳は、中国の老師のそれを観ているようでゆったりした気分になった。

  接心や滝行にも参加し、やりたいことの方向性が私と一致する気がした…。指導試験に合格したところでやめた。

 

  3人目の先生は日中友好交流の関係で中国から来ていた『李徳芳』先生。彼女の父親が現在の『24式太極拳』を考案した筋金入りの先生。

  この先生からは『24式』『48式』『88式』などを学んだ。私のお気に入りは『48式』であったが、今では『24式』以外は全て忘れてしまった。

 

  今、私は毎朝『練功十八法』+真向法という体操と時々『太極拳』(週3回)をしている。

  日常生活のなかで、ちょっと『舞う』という『方法』を習っていて良かったおもう。 

 

             

            目指すべき『道』の遠いことをつくづく感ぜずにおれないゆえに・・・

        

 

  

  



最新の画像もっと見る

コメントを投稿