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福祉マネジメント&デザイン

SocialWelfare Management&Design
〜福祉サービスに経営と創造を〜

10月30日(火)のつぶやき

2018年10月31日 | Twitter

10月29日(月)のつぶやき

2018年10月30日 | Twitter

特養の経営実態を読み解き、下期への対応策の検討を

2018年10月28日 | 経営戦略
私が携わっているいる平成29年度決算書(事業活動計算書)に基づく各地域の「特別養護老人ホーム実態調査」の数値がまとまりつつあります。
今日は特養の経営実態を読み解きながら、次年度の事業計画書策定の方向性について考えたいと思います。

平成29年度は介護報酬改定前というタイミングです。
しかし、4月から始まった「介護職員処遇改善加算(新Ⅰ)」の影響により、全体的にサービス活動収益(以下、収益)が押し上げられています。
ご承知の通り、「介護職員処遇改善加算」は介護職員に加算以上の賃金へ転化させて還元しなければなりませんので、"いってこい"な訳です。
そうすると収益は押し上げられますが、同様に人件費も上昇し、結果としてサービス活動費用(以下、費用)が押し上げられます。

調査対象地域では、介護人材の採用が思うようにいかず、「利用者10人あたり職員数」が昨年度より減少しています。
この指標は、各施設の「常勤換算職員数(正規・非正規の直接・間接人員含む)/1日あたり利用者数×10」で算出します。
例えば、100名定員で2:1で職員を配置していれば、職員は50名となります。
利用率100%で計算すると、「50/100×10=5.0」となります。
「利用者10人あたり職員数」なので、10倍してもらうと定員100名定員換算に置き換えることができます。
この「利用者10人あたり職員数」が減少しているということは、直接雇用職員が減少しているということがいえます(反対に派遣職員が増加)。
要するに人件費(職員の人数×賃金水準)を構成する、職員の人数が減少したことで、人件費の上昇は抑制されたといえます。

そして調査結果で最も深刻な要素が、"利用率"の低下です。
調査対象地域の「本入所+短期入所」の利用率はで1〜3ポイント低下しています。
定員100名の特養で、利用率1ポイント相当で365名ですので、3ポイントとなると約1,000名を越してきます。
1日あたりに換算すると、毎日3名分のベッドが常に空いている状況となります。

では、なぜ空床があっても、なかなか埋められないのかです。

1.利用者の重度化(入院予防)
特養の入居要件として、要介護度3以上になり、また日常生活継続支援加算を算定するため新規入所者の重度化(要介護度4・5、認知症重度者など)が進んでいます。
そのため、利用者の状態が安定せず、入所してもすぐに入院してしまう(逝去される)というケースが増えています。

また、利用者の重度化に伴い、誤嚥性肺炎などによる入院も増加傾向にあるという話を聞きます。
現場では口腔ケアや口腔体操、訪問歯科医や歯科衛生士による口腔内の清潔保持などに取り組んでいると思います。
しかし、口腔ケアの仕方が標準化されていなかったり、職員の入退職によりサービスの質の向上が図れず、利用者の重度化対応に追いついていない状況もあるようです。

"フレームワークを活用した経営戦略②"で「バランスト・スコア・カード(BSC)」についてご紹介しましたが、良い経営を行うためには、人材育成に注力することが出発点となります。
大変な時だからこそ、人材への投資を行い、皆さんが目指す利用者・家族満足につながるサービス提供に結びつけていただきたいものです。

入院者を予防するという取り組みとして、利用者をいかに入院させないかを検討するため、多職種が連携し「入院カンファレンス」というのを定期的に開催し、状態が安定しない利用者への対応の検討や現在入院している利用者の対処の目処などを共有し、空床期間の削減に取り組んでいる施設があります。
利用者をいかに多職種が連携して(同じ思いで)ケア出来るかが、利用者の生活を支える上では重要です(そのための思い込みをなくしたり組織の中の共通言語化に取り組めているでしょうか?)。

2.待機者・家族との関係性構築(空床管理)
生活相談員が待機者リストを管理し、空いたらすぐに声かけができるようにしていると思います。
利用者の重度化に伴い、これまで4〜5年ぐらい施設で生活してご逝去されるサイクルから、現在では1〜2年とそのサイクルも早くなってきています。
申し込まれてから、いかに利用者や家族との関係性を築き続けられるかが、空床管理においてはポイントになっています。

ある法人では、待機者リストの上位の方のご自宅へ毎月生活相談員が訪問し、生活の様子や状態などのヒアリングに訪れながら、顔のみえる関係性の構築に注力しています。
「理想的ではあるけれども、生活相談員が十分に時間を確保することが難しい」という反応が正論だと思いますが、結果的に高い利用率を維持することが出来ています。
生活相談員として何をしなければならないか(職務)やどういった能力が必要か(職能)を明確になっていますか。
何でも屋化してしまう生活相談員や介護職員の役割を明確にし、現場で役割を全う出来る多職種連携体制を構築することが、組織を作っていく上では必要です。
生活相談員に重点的に何に時間を割くか検討の余地が残されているのではないでしょうか。

3.地域で存在感のある法人となるために(待機者確保)
待機者リストを用いて、地域の家族介護者の方たち向けの特養を知ってもらう機会や認知症や看取りなどの勉強会を開催したり、自治会レベルでの地域住民同士が顔の見える関係性を構築できるよう地域公益的な取組に展開している法人があります。
その地域の新参者の法人(地方から進出してきた法人など)は特に、その地域での認知度はほぼ皆無でしょう。
地域住民にファンになってもらうための取り組みを行っていかなければ、結果的に貴法人・施設が選んでもらえません。

また、ユニット型はプライバシーを確保された個室である反面、その費用負担の高さから敬遠され、申し込み控えが現れてきています。
有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅と費用的にほぼ互角となってしまうユニット型においては、新規利用者確保が難しくなっていくことが想定されます(借入金返済を加味すると、経営状況の厳しさが増していくでしょう)。


すでに10月が終わろうとしていますが、事業計画書で立てられた上半期の成績評価はいかがだったでしょうか。
今年度の利用率や平均要介護度などの経営指標の目標は達成されたでしょうか。
上記の状況は平成29年度の状況ですから、4月の報酬改定を迎え、今年度はどういった状況を迎えていらっしゃるでしょうか。

お客様からは、特に利用者確保、職員確保は深刻化しているという話を聞かせていただきます。
経営状況が厳しさを増す中で、どうしてもネガティブになってしまうのは致し方ないと思います。
しかし、こういった状況だからこそ、「コア・マネジメント」に基づく、「ケアの標準化」「入院者予防」「職員定着・育成」「役割の明確化」「地域公益的な取組」といった組織づくりやサービスの質の向上といった視点を取り入れながら、下期への対応策や次年度の事業計画書策定の方向性について討議を進めていただきたいと思います。

管理人

10月26日(金)のつぶやき

2018年10月27日 | Twitter

10月25日(木)のつぶやき

2018年10月26日 | Twitter

ほうれんそうのしゅうかくさい

2018年10月25日 | 経営理念
ある法人様で階層別研修をさせていただいているのですが、その法人の職員による内部講師による講義の中で、「“ほうれんそうしゅうかく”が大事」という聞き慣れないフレーズがありました。

よくよく聞くと、
ほう:「報告」
れん:「連絡」
そう:「相談」
しゅう:「周知」
かく:「確認」
と、「ほうれんそう(報告・連絡・相談)」に「周知」「確認」が追加されていました。

思わず、「なるほど!」と膝を叩いてしまったのですが、私自身、上司によく言われている「再確認(進捗状況の確認)」も加えた方が、情報共有や共通認識をより促進できるのではないかと思い、「ほうれんそうのしゅうかくさい(ほうれん草の収穫祭)」とハロウィンっぽく名付けてみました。

それあなたの「思い込み」じゃないですか?“でも、「ほうれんそう」についての現場で陥りやすい「思い込み」について取り上げましたが、私も昔は「ほうれんそう」が苦手で、誰に、何を、どのように伝えたら良いか悩んだ時期がありました。

しかし、「ほうれんそう」を徹底していくと、結果的に自分自身が楽になる、組織の中に味方を増やすことにつながる、という感覚を覚えました。
業務の進捗はどうで、どういったことで壁にぶつかっていて、どういったプロセスで進めようと思っているなど、上司や周囲の仲間に自分自身で発信しないと、上司や周囲の仲間も気づいてくれないのです。
手段・方法を含めた“表現力”を磨き、伝え続ける勇気を持ちましょう”でも、夫婦間ですら赤の他人同士ですから気持ちを100%推し量るとか以心伝心なんて出来ません、ましてや会社組織の中でたまたま上司・部下の関係になったあなたの気持ちなんて、あなたが思っている以上に上司には伝わっていないわけです。

だからこそ、あなた(情報発信者)からの「ほうれんそう」が起点となり、情報という電気信号が組織内の職員というシナプスに伝播していくのです。
ただし、これで「ほうれんそう」したあなた(情報発信者)の役割が終わったわけではありません。
「ほうれんそう」した情報がきちんと職員(情報受信者)に「しゅうかくさい(周知・確認・再確認)」してもらう必要があります。

先日、ある特養での会議を終えて帰ろうとした際に、職員2名が会議室に現れ、「あれっ、会議は16:30からではなかったですか?」との質問に、担当者が「15:00からで、今終わりました。」と伝えました。
顔を見合わせた二人は、申し訳なさそうな表情を浮かべながら会議室を後にしました。
担当者は「施設の規模も大きくて、なかなか情報がきちんと行き渡らないんです」と弁明されましたが、施設の規模が大きいのであれば、それに見合う「周知」の仕方や「確認」方法を検討しなければ、「ほうれんそう」が不十分なため、結果的に重大事故や経営リスクを引き起こしかねません。

STEP1.「ほうれんそう」した情報を「周知」させるために
「周知」の方法として、事務所や職員休憩室などに紙面による掲示や回覧やグループウェアなどがあります。
回覧して確認した職員が印鑑を押して「周知」を進める方法がありますが、ろくに目を通さずに印鑑を押していないでしょうか(形骸化していないですか)。
「周知」させるためには、情報受信者に伝えたい情報を「周知」させたい意図や目的を明確に伝し、簡潔に表記されていなければ、目を通そうかなという気にはなりません。
記載している情報にタグ(見出しやキーワード)をつけたり(法人からの事務連絡、施設からの事務連絡、利用者情報、その他など)、赤ペンやマーカで強調するなど、視覚的な工夫を行うと、短時間でポイントを押さえた情報の「周知」が可能です。

STEP2.「周知」が図れたか「確認」を
朝礼や定期的な会議の場などで、「○月○日に回覧した△△についてですが〜」というように、情報発信者が責任を持って「確認」する機会を持ちましょう(意見を求める内容であれば、誰かを指名して発言してもらうぐらい仕掛けましょう)。
情報発信者からの一方的な「いったつもり」「伝えたつもり」にならないよう、ここが重要です。
この「確認」を重ねていると、「まだ目を通していなかった」「さらっとしかみてないからもう一度確認しよう」と職員の情報共有や共通認識に対する意識を変えていくことになります(前回の記事の会議の在り方でも取り上げましたね)。

STEP3.最後の仕上げは「再確認」
私がよく抜けるのがこの「再確認」。
上司から「伝えたの?」→「伝えました」、「確認したの?」→「確認しました」、でいってみると思ってたんと違うということがあるのです。
部下に業務を依頼し、「○○やっといてくれる」→「はい、○○ですね」、「そうそう○○、よろしくね」→「○○、承知しました」、で確認すると○`○`になっていたり、△△になっているのです。

「再確認」の手法もいろいろで、口頭で伝えたことを紙面やメールで伝え直したり、○○の見本を渡してこの通り業務を依頼するといったことも「再確認」になるでしょう。
そこまでしなければならないか、と思われるかもしれませんが、ここまでしておいた方が後でやり直すよりはるかに効率的です。
また、「再確認」を重ねていると、“Aさんはこの水準までクオリティを求めるはずだ”、”Bさんはこういうことを意図しているな“といった仕事を進める上での勘所を掴んでくれます(組織の中の味方が増える感覚がここです)。
そうすると気持ちを推し量ったり、以心伝心に近づいたりするわけです。
ここまでしないと、部下や仲間と同じ土俵の上で仕事をしていることにはならないのです。


「ほうれんそうのしゅうかくさい」が単なる語呂遊びのように聞こえるかもしれませんが、分かりやすく、インパクトのあるキャッチフレーズやスローガンの方が記憶に残ります(ビジネス用語のようにアルファベットの頭文字を取るのは類似語が多いので要注意)。

目の前の課題を大きいまま処理(解決)しようとする状態を私は「マグロ」に例えて、「丸々1匹のサイズ」から「切り身サイズ」「刺身サイズ(一口大)」に小さくして対策を講じましょうと真面目な顔をして職員研修で伝えています(私はマジで伝えようとしています)。
組織の中の共通言語として「それじゃマグロの状態だよ🤦‍♂️」とか、「NICE、刺身サイズ👏」といったように使ってもらえることを目指しています。

キャッチフレーズやスローガンはいかに皆が興味を持って日々の業務の中で使ってもらえるか(実践に結び付けられるか)が、職員の意識を変え、行動を変え、成果・結果を変えていくことに繋がっていきます。
経営理念から紐解いたり、補完する(補足的な)行動指針的な内容を設定したり、事業計画書からキーワードを取り上げるなど、組織の中の共通言語を皆(一部の職員ではなく”全員参加”)で作り上げ、同じ方向性を向いた組織づくりを実践しましょう。


管理人

10月24日(水)のつぶやき

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10月20日(土)のつぶやき

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それあなたの「思い込み」じゃないですか?

2018年10月20日 | 人財育成
酷暑の夏から一変、秋をすっ飛ばし、肌寒い日々が続き、もう冬支度を思わせる気候になってしまいました。
今年も残すところ2ヶ月半余りとなり、徐々に慌ただしい時期となって行くわけですが、私自身、今年はトップマネジメント層の会議へ参加させていただく機会が多く、月次の経営状況や事業計画書の目標管理・進捗管理などに携わらせていただきました。

皆さんの法人・施設においても幹部会議や主任会議、フロア(ユニット)会議などの各種会議を行っていると思いますが、会議と一口にいっても、情報共有を目的とする会議、職員から意見を出し合って検討する(ディスカッション)会議、委員会などテーマを絞って取り組みを深めるために検討する会議など多岐にわたっています。
職員からの意見が活発に取り交わされる活気溢れる会議は行われているでしょうか。

会議に参加をしていて気になるのは、「たぶん〜と思います」「〜すればいいんじゃなですか」「〜では出来ません」といった発言 なのですが、皆さんの職場にもこういった発言をする職員さんはいないでしょうか。

「たぶん〜と思います」というのは、推測(憶測)であって、発言したAさんが勝手に思っている可能性が高いです。
実際にBさんに確認すると、「別にそんなことありませんよ」なんて返事がきてしまうと、会議に参加している他のメンバーには、Aさんの発言そのものが「それ本当(事実)?」という印象を与えかねません。
狼少年ではないですが、「この人のいうことは過信してはいけないな」という印象を与えてしまうことにつながるわけです。
そうすると、ディスカッションする必要がある会議において、Aさんの個人的な推測(憶測)的な発言をされても、全く意味がありません。
事前に議事録などを配布し、考える猶予を与えて会議に臨めるようにしている法人・施設であれば、「たぶん〜と思います」という発言そのものがナンセンス(意味のないこと)なので、Aさんを会議に参加させる必要があるか再考する必要があるでしょう(事実確認を怠ったAさんの能力や資質に問題があるわけです)。

「〜すればいいんじゃないですか」といった発言もナンセンスです。
職員から意見を出し合って検討する会議に参加しているにもかかわらず、発言そのものが他人事になっており、検討する問題に対する当事者意識が欠如しています。
「〜ということを率先して取り組む必要があると思いますが、いかがでしょうか」ぐらいは会議に参加するメンバーとして、自覚と覚悟を持って会議に参加する必要があるでしょう。

「〜では出来ません」といったネガティブな意見を出す職員さんもまだまだいらっしゃいますが、「なぜ、実現可能な方法論を考えていないのか」ということを突っ込まずにはいられないのです。
「職員が不足していて出来ません」、「現状の職員の能力では出来ません」、「利用者が重度化してきているので出来ません」などなど、こういった言い訳は、発言した職員の能力がないということを裏付ける何物でもありません(営業職がお客様が商品を買ってくれないので売れませんと言い訳しているようなものです)。
それぞれの言い訳の前に「(私の指導・育成が十分に出来ていないために)〜」と追加してもらうと、そうした発言をしている職員の無能さが浮き立ってしまいますので、心当たりのある方はくれぐれも要注意です。

このように、法人・施設の意思決定機関でもあるトップマネジメント層の会議が十分に機能していない法人・施設は少なくありません。
忙しいスケジュールをやりくりして、1〜2時間のまとまった時間を確保して会議に臨んでいるにも関わらず、実のある会議でないとすれば、改善する必要があるでしょう。

では、どういった点を改善すればよいか、確認ポイントを3点ご紹介します。
1.会議に臨むための準備時間が十分確保できているか(資料作成を含む)
会議の議事録は事前に配布されますが、1時間の会議のために、どれだけ事前に準備する時間を確保できているでしょうか。
当日検討してもらえるよう資料を作成したり、どういった手順で問題提起するかなど、会議を円滑に進めていくためにも、事前の準備は最重要な要因(ファクター)です。
とりあえず会議に参加し、その場の雰囲気で発言内容を考えるなんていう強者(つわもの)がいれば、即刻退場してもらったほうがよいでしょう。

2.ファシリテーター役が場をきちんと仕切れる準備をしているか
当日ファシリテーター役となる司会を務める職員(輪番制で誰もが司会を務める機会を持たせているところもあります)も、当日の進行イメージを作っておく必要があります。
職員からの発表後、「何か意見がありますか?」という一方的な投げかけだけでは職員から意見が発せられることはないでしょう。
各自から意見を出してもらえるよう、「○○や△△の現状についてAさんどうですか?」と発言してもらうよう問いかけていくことが必要です(そのための準備をして臨んできているはずですから)。

3.合意形成(コンセンサス)を図るために、関係者への根回しを丁寧に行えているか
1にも通ずる内容ですが、討議するならば、結論(ゴール、落とし所)をきちんと設定しておき、事前に利害関係者(ステークホルダー)に丁寧に説明し、合意形成(コンセンサス)を図っておくことが重要です。
よくあるケースが、会議の場で施設長や事務長が初めて聞いた(事前に聞いていない(知らない))というケース。
施設長や事務長にとっても「寝耳に水」的な反応になってしまうので、「ここでは判断できません」や「そんなことは許可できない」といった回答になりかねません。
きちんと「報告・連絡・相談」の手順を踏んでいないがために、せっかくよい提案であっても、却下されてしまってはもともこもありません。
きちんと手順を踏んで、建設的な討議ができるような根回しを心がけましょう。


このように会議の進行ひとつとっても、参加する職員によっての意識の差というものが大きく、思うような成果をあげられないで悩んでいる法人・施設があるわけです。
その理由が、「あなたの思い込みで物事を進めている(考えている、判断している)」ということです。
会議の場で無責任な発言をする職員はその典型的な例で、状況の本質を全く理解できていないために、「あなたの思い込み」で発言しているに過ぎません(なので、信用ならないのです)。

また、「報告・連絡・相談」がきちんと出来ないケースも、「Aさんに報告したので、Bさんにも伝わっていると思っていました」といった「あなたの思い込み」が原因になっていませんか。
「Aさんは○○だから、たぶん△△だろう」と勝手に判断しがちですが、これもトラブルの元。
「○○と書いてあったので、△△だと思いました」もトラブルの元。
どうして相手に意見を求めたり、確認するというステップをすっ飛ばしてしまうのか、それは「自分自身が出来る(能力がある)」「正しい判断ができる」という自信過剰(自分自身への過度な「思い込み」)が原因になっていないでしょうか。

対人援助を行う上で、利用者がどう思っているか、どう考えているかきちんと意向や要望を確認する、個人の尊厳の尊重に人一倍気を配っているはずの専門職の皆さんなのですが、「思い込み」はそれ故の弊害なのかもしれません。
皆さん一人ひとり「思い込み」で物事を進めるのではなく、コミュニケーションを活発化させ、相手を理解した上で仕事をすることが出来る関係性を構築することを目指してください。
そうすれば自ずと会議は活性化されますし、無責任な発言をする職員も減ってきます。
離職理由の一番は「人間関係」といいますから、「思い込み」の人間関係ではなく、いろんなことを話し合ってみたらどうでしょうか。

一緒に働いている仲間の志望動機や福祉観、どんなケアに挑戦してみたいかといったことを知って仕事をするのとそう出ないのとでは、相手に対する信頼度も変わってきます。
経営理念についての研修では理念の解釈について、リーダーシップについての研修ではリーダー像についてグループワークを通して、共通認識を持てるようにしています。
仕事をともにする仲間のことをもっと知ることで、きっとその「思い込み」は、あなたの勝手な「思い込み」だったと後悔することでしょう。

管理人

10月17日(水)のつぶやき

2018年10月18日 | Twitter

10月16日(火)のつぶやき

2018年10月17日 | Twitter