ゼロとルルが双子設定です。スザクと双子で仲良し三人組です。それでも大丈夫な方だけ先にお進みください。
「ルルーシュ、もうすぐ母の日だな」
「母の日って何だ?」
母の日と言う単語を聞かされて、ゼロの双子の弟であるルルーシュは、ことんと首を傾げた。
幼いながらも色々と大人びてているゼロと違って、ルルーシュはまだまだとても幼い。
まだ7歳と言う年齢のためもあるが、ゼロがルルーシュを真綿に包むようにとても大切にし、慈しんでいるため、ルルーシュは俗世間に関することや何やらに疎いのだ。
ゼロも流石に母の日まで知らないルルーシュには、心の中で驚いてしまったが。
けれど、そんなことはすぐに脳内からすっぱり消えて、首を傾げる愛らしい幼い弟にすぐさま思考が向けられる。
そうして、ルルーシュをたまらずぎゅうっと抱き締めた。
同じ顔と体なのに何て愛らしいんだろう!
瞳の色以外(ルルーシュは両目共に紫水晶のような瞳だが、ゼロは片目だけルビーのような赤い瞳のオッドアイだ)は、どこを取っても頭のてっぺんから爪先、はたまたDNAまでそっくりそのままだが、ルルーシュとゼロは雰囲気が違うのだ。
ルルーシュは勉強は出来るし、馬鹿と言うわけではないが、それはもうゼロの庇護下にいて大切にされているため、そのぶん本当に疎いところが多い。
だから、そのため少しぽやんとしたところもあるのだ。
そこがゼロにはまたたまらず可愛くてしょうがなかった。
「母の日って言うのは、いつも私達を大切にしてくれる母さんにありがとうって感謝をする日なんだ。もうすぐその日が近いから、私達で感謝の気持ちを伝えよう」
ゼロがルルーシュの頭を撫でながらそう言うと、ルルーシュも瞳を輝かせながら頷く。
「僕たちでありがとうって伝えたら、きっと母さんも喜んでくれるね」
「ああ、もちろん」
その時、がたんと部屋の窓が開かれる。
開けられた窓は、お向かいの家の窓と面しているところ。
きっと、隣人が窓を使って入ってきたに違いない。
隣人は、窓が面していることを良いことに、ほぼ毎日やってくるのだ。
「スザク!」
ルルーシュは窓に目をやると、さきほどよりも瞳を輝かせて、窓へと駆け寄る。
ルルーシュが向かった先には、隣人であり産まれた時から一緒の枢木スザクが立っていた。
それに、ゼロはすっかり呆れきった様子で、大きく溜め息をつく。
窓から入るなと、何度注意してもスザクが入ってくるからだ。
「スザク!」
「ルル」
ルルーシュは、駆け寄ったスザクにそのままの勢いのまま、彼に抱きつく。
ゼロだったら簡単に後ろに押されて尻餅をついてしまいそうだが、スザクは易々と受け止めて抱き返しているのだから、ゼロにはそれが少し憎たらしかった。
出来るなら自分だって可愛いルルーシュをちゃんと受け止めてあげたい。
「こら、また窓から入ったな。危ないから窓から止めろって何度も言っているだろう」
「まあ、気にするなって」
スザクは反省した様子もなく、ルルーシュを抱き締めたまま、微笑むだけだ。
ゼロがどんなに心配していても、まったく気にしない。
ゼロも素直に伝えられないが、ルルーシュがスザクを想うのと同じくらいにスザクを想っているのに。
「そんなに顔をしかめるなって。可愛い顔が台無しだろ」
「可愛くない!」
「可愛い」
「ば、馬鹿っ!」
すっぱりはっきり言われる褒め言葉に、ゼロも顔が真っ赤だ。
こんな恥ずかしさは堪らないと、羞恥に肩を震わせて、頬を膨らせる。
普段は大人びているゼロも、スザクの前ではこんな調子になってしまう。
ゼロが頬を赤く染めたままスザクを睨み付けていると、スザクはスザクでルルへと視線を戻して、ルルーシュの小さな唇へと口付けているし。
「お、お前たち!」
スザクルルーシュルのキスはもう何回も見ているけれど、それでもゼロはやっぱり声を上げた。
自分に構ってもらえないわけじゃないけれど、こうしてスザクがルルーシュとキスをしていると、ずるいと思ってしまう。
ルルーシュもスザクばかり構わないでほしい。
スザクもルルーシュばかり構わないでほしい。
だから、さっきの声は、二人にずるいと言う気持ちから出た言葉。
ルルーシュも大事で大好きだけど、スザクも大好きで大事。
ルルーシュがスザクばかりに構うのも寂しいし、スザクがこうしてルルーシュばかり構うのも寂しい。
「ほら、ゼロもこっちに来いよ」
おいでおいでとスザクに手招きをされて、何だよ、と少し拗ねた顔で、大股でずかずかとゼロは彼の元へと進む。
拗ねているから、いつもみたいに冷静でいられない。
間近までスザクの傍までゼロが寄ると、スザクはルルーシュを抱いていない方の手を彼へと伸ばす。
そうして腰を引き寄せると、ちゅっとごく自然に唇を合わせた。
ゼロのご機嫌がなおるように、ルルーシュとの一回だけのキスよりももう一回だけ多めにキスをして。
そんなことをされると、ゼロだってずっと拗ねているのも馬鹿馬鹿しくなってきて、への字に曲がっていた唇が何だか嬉しくてほころんできてしまうじゃないか。
「やっとゼロが笑った。やっぱりゼロは笑ってる方が可愛いよ。拗ねた顔も好きだけど、笑ってる顔も好きだからさ」
「し、知るか!」
「スザク、僕は?」
「もちろん、ルルも可愛い。好きだよ」
スザクは、ルルーシュもゼロも平等に好きだと言う。
この幼馴染は、以前ゼロとルルが好きだと、二人とも同じくらいに好きだと告白して来た。
これは二股ではないかと言われなくもないが、今の世の中は一夫多妻制も許されるようになったし、何よりゼロもルルーシュも一人の人間だが、けれど双子ゆえに精神的繋がりが強いのか、二人で一人と言う意識もあって、スザクに二人とも好きだと言われても、いがみ合うこともなく、二人はそれを当たり前のように受け入れた。
ゼロはルルーシュもスザクも大好きだから、スザクがルルーシュを想い、自分が大好きなスザクがルルーシュを想ってくれることが嬉しく。
ルルーシュはゼロもスザクも大好きだから、スザクがゼロを想い、自分が大好きなスザクがゼロを想ってくれることが嬉しかった。
それゆえに今の状態になったのだ。
「あのさ、僕思ったんだけど…」
「どうかしたのか、ルルーシュ?」
「さっきからスザクばかりずるいなって」
「どうして」
「スザクばっかりゼロにキスしてる!僕もゼロにキスする!」
今度は僕からも、とルルーシュはゼロの唇に、ちゅっと可愛らしい触れるくらいのキスをする。
可愛い弟の突然の行動に、ゼロは珍しくあわあわとして、顔を真っ赤にする。
ルルーシュも同様に頬を染めて、はにかみながら微笑んだ。
「僕だってスザクに負けないくらいゼロが大好きなんだ」
ゼロもスザクも大好きだけど、スザクばかりがゼロにキスをするのはずるい。
こんな風に三人ともお互いにお互いが大好きなので、三人で両思いと言った感じであった。
その後、スザクがゼロたちの家にきた理由は、母の日に何かしようとするのが聞こえたらしく(スザクは地獄耳のようだ)頑張ろうとするゼロたちの力になりたくてきたらしい。
三人でいちゃいちゃいちゃを始めたため、言うのが遅くなってしまったけれど。
そして、スザクは『僕たちの母さんのお祝いをするなら、お前のお母さんのお祝いをしてやれ』と頭をゼロに叩かれ、両家合同の母の日のお祝いを仲良く三人でしたそうである。
りっくんに捧げるために書かせていただいた初のスザゼロルル小説です><
本当はゼロルルだけだったのですが、スザクが出てきてしまった瞬間から変わってしまいました…しゅ、しゅみません…。
でもでも、そんな設定でも許してくれて有難う、りっくん!
りっくんに、このお話は捧げさせていただきますー!
「ルルーシュ、もうすぐ母の日だな」
「母の日って何だ?」
母の日と言う単語を聞かされて、ゼロの双子の弟であるルルーシュは、ことんと首を傾げた。
幼いながらも色々と大人びてているゼロと違って、ルルーシュはまだまだとても幼い。
まだ7歳と言う年齢のためもあるが、ゼロがルルーシュを真綿に包むようにとても大切にし、慈しんでいるため、ルルーシュは俗世間に関することや何やらに疎いのだ。
ゼロも流石に母の日まで知らないルルーシュには、心の中で驚いてしまったが。
けれど、そんなことはすぐに脳内からすっぱり消えて、首を傾げる愛らしい幼い弟にすぐさま思考が向けられる。
そうして、ルルーシュをたまらずぎゅうっと抱き締めた。
同じ顔と体なのに何て愛らしいんだろう!
瞳の色以外(ルルーシュは両目共に紫水晶のような瞳だが、ゼロは片目だけルビーのような赤い瞳のオッドアイだ)は、どこを取っても頭のてっぺんから爪先、はたまたDNAまでそっくりそのままだが、ルルーシュとゼロは雰囲気が違うのだ。
ルルーシュは勉強は出来るし、馬鹿と言うわけではないが、それはもうゼロの庇護下にいて大切にされているため、そのぶん本当に疎いところが多い。
だから、そのため少しぽやんとしたところもあるのだ。
そこがゼロにはまたたまらず可愛くてしょうがなかった。
「母の日って言うのは、いつも私達を大切にしてくれる母さんにありがとうって感謝をする日なんだ。もうすぐその日が近いから、私達で感謝の気持ちを伝えよう」
ゼロがルルーシュの頭を撫でながらそう言うと、ルルーシュも瞳を輝かせながら頷く。
「僕たちでありがとうって伝えたら、きっと母さんも喜んでくれるね」
「ああ、もちろん」
その時、がたんと部屋の窓が開かれる。
開けられた窓は、お向かいの家の窓と面しているところ。
きっと、隣人が窓を使って入ってきたに違いない。
隣人は、窓が面していることを良いことに、ほぼ毎日やってくるのだ。
「スザク!」
ルルーシュは窓に目をやると、さきほどよりも瞳を輝かせて、窓へと駆け寄る。
ルルーシュが向かった先には、隣人であり産まれた時から一緒の枢木スザクが立っていた。
それに、ゼロはすっかり呆れきった様子で、大きく溜め息をつく。
窓から入るなと、何度注意してもスザクが入ってくるからだ。
「スザク!」
「ルル」
ルルーシュは、駆け寄ったスザクにそのままの勢いのまま、彼に抱きつく。
ゼロだったら簡単に後ろに押されて尻餅をついてしまいそうだが、スザクは易々と受け止めて抱き返しているのだから、ゼロにはそれが少し憎たらしかった。
出来るなら自分だって可愛いルルーシュをちゃんと受け止めてあげたい。
「こら、また窓から入ったな。危ないから窓から止めろって何度も言っているだろう」
「まあ、気にするなって」
スザクは反省した様子もなく、ルルーシュを抱き締めたまま、微笑むだけだ。
ゼロがどんなに心配していても、まったく気にしない。
ゼロも素直に伝えられないが、ルルーシュがスザクを想うのと同じくらいにスザクを想っているのに。
「そんなに顔をしかめるなって。可愛い顔が台無しだろ」
「可愛くない!」
「可愛い」
「ば、馬鹿っ!」
すっぱりはっきり言われる褒め言葉に、ゼロも顔が真っ赤だ。
こんな恥ずかしさは堪らないと、羞恥に肩を震わせて、頬を膨らせる。
普段は大人びているゼロも、スザクの前ではこんな調子になってしまう。
ゼロが頬を赤く染めたままスザクを睨み付けていると、スザクはスザクでルルへと視線を戻して、ルルーシュの小さな唇へと口付けているし。
「お、お前たち!」
スザクルルーシュルのキスはもう何回も見ているけれど、それでもゼロはやっぱり声を上げた。
自分に構ってもらえないわけじゃないけれど、こうしてスザクがルルーシュとキスをしていると、ずるいと思ってしまう。
ルルーシュもスザクばかり構わないでほしい。
スザクもルルーシュばかり構わないでほしい。
だから、さっきの声は、二人にずるいと言う気持ちから出た言葉。
ルルーシュも大事で大好きだけど、スザクも大好きで大事。
ルルーシュがスザクばかりに構うのも寂しいし、スザクがこうしてルルーシュばかり構うのも寂しい。
「ほら、ゼロもこっちに来いよ」
おいでおいでとスザクに手招きをされて、何だよ、と少し拗ねた顔で、大股でずかずかとゼロは彼の元へと進む。
拗ねているから、いつもみたいに冷静でいられない。
間近までスザクの傍までゼロが寄ると、スザクはルルーシュを抱いていない方の手を彼へと伸ばす。
そうして腰を引き寄せると、ちゅっとごく自然に唇を合わせた。
ゼロのご機嫌がなおるように、ルルーシュとの一回だけのキスよりももう一回だけ多めにキスをして。
そんなことをされると、ゼロだってずっと拗ねているのも馬鹿馬鹿しくなってきて、への字に曲がっていた唇が何だか嬉しくてほころんできてしまうじゃないか。
「やっとゼロが笑った。やっぱりゼロは笑ってる方が可愛いよ。拗ねた顔も好きだけど、笑ってる顔も好きだからさ」
「し、知るか!」
「スザク、僕は?」
「もちろん、ルルも可愛い。好きだよ」
スザクは、ルルーシュもゼロも平等に好きだと言う。
この幼馴染は、以前ゼロとルルが好きだと、二人とも同じくらいに好きだと告白して来た。
これは二股ではないかと言われなくもないが、今の世の中は一夫多妻制も許されるようになったし、何よりゼロもルルーシュも一人の人間だが、けれど双子ゆえに精神的繋がりが強いのか、二人で一人と言う意識もあって、スザクに二人とも好きだと言われても、いがみ合うこともなく、二人はそれを当たり前のように受け入れた。
ゼロはルルーシュもスザクも大好きだから、スザクがルルーシュを想い、自分が大好きなスザクがルルーシュを想ってくれることが嬉しく。
ルルーシュはゼロもスザクも大好きだから、スザクがゼロを想い、自分が大好きなスザクがゼロを想ってくれることが嬉しかった。
それゆえに今の状態になったのだ。
「あのさ、僕思ったんだけど…」
「どうかしたのか、ルルーシュ?」
「さっきからスザクばかりずるいなって」
「どうして」
「スザクばっかりゼロにキスしてる!僕もゼロにキスする!」
今度は僕からも、とルルーシュはゼロの唇に、ちゅっと可愛らしい触れるくらいのキスをする。
可愛い弟の突然の行動に、ゼロは珍しくあわあわとして、顔を真っ赤にする。
ルルーシュも同様に頬を染めて、はにかみながら微笑んだ。
「僕だってスザクに負けないくらいゼロが大好きなんだ」
ゼロもスザクも大好きだけど、スザクばかりがゼロにキスをするのはずるい。
こんな風に三人ともお互いにお互いが大好きなので、三人で両思いと言った感じであった。
その後、スザクがゼロたちの家にきた理由は、母の日に何かしようとするのが聞こえたらしく(スザクは地獄耳のようだ)頑張ろうとするゼロたちの力になりたくてきたらしい。
三人でいちゃいちゃいちゃを始めたため、言うのが遅くなってしまったけれど。
そして、スザクは『僕たちの母さんのお祝いをするなら、お前のお母さんのお祝いをしてやれ』と頭をゼロに叩かれ、両家合同の母の日のお祝いを仲良く三人でしたそうである。
りっくんに捧げるために書かせていただいた初のスザゼロルル小説です><
本当はゼロルルだけだったのですが、スザクが出てきてしまった瞬間から変わってしまいました…しゅ、しゅみません…。
でもでも、そんな設定でも許してくれて有難う、りっくん!
りっくんに、このお話は捧げさせていただきますー!