このお話は、ゼロとルルが双子です。双子とスザクで仲良し三人組です。
「必要ない!」
家族とスザクの家族でディズニーランドに来たけれど、帰りぎわに寄ったおみやげショップで、私は嫌だ嫌だと首を横に振っていた。
だって、ミッキーの耳のカチューシャがスザクとルルーシュの分で売り切れになったからって、そんなの嫌だ。自分でも我が儘だと思ったけれど、それでも大好きなスザクとルルーシュと違うなんて悲しい以外なにものでもない。
お腹に力を入れて耐えているけれど、情けないことに目元が霞んできた。
そんな時だった。
スザクは自分の頭につけていたミッキーのカチューシャを外すと、私の頭につけてきたんだ。
突然のことに私は泣きそうなことなんて忘れて瞳を瞬かせた。
だって、スザクはミッキーのがほしいって言っていた。
ディズニーランドに行ったら記念にミッキーの耳を買おうとうきうき話すルルーシュにスザクも、俺もつけるなら絶対に主役で目立っているミッキーだ!、と何度も何度もディズニーランドに行く前に言っていた。
お土産を買う店に入った時もまた言っていたんだ。
「スザク…お前、つけるならミッキーが良いって言ってたじゃないか…」
スザクが欲しかったものをもらう方が…スザクが悲しくなる方が嫌なんだ。
だって、誰だって大好きで大切な人には笑っていてほしいのは当たり前のことだ。
スザクが笑っていてくれないなら、ミッキーのなんていらない。
いらない、とミッキーの耳を返そうと自分の頭にあるそれに手をつけると、スザクが私の手に自分の手を重ねて、首を横に振った。
「お前を泣かすくらいならいらない。俺はルルーシュとゼロに笑ってほしいからいらないんだ」
歯を出して本当にスザクは良い笑顔を浮かべる。
スザクが暖かいお日様みたいに笑うと、私の悩みとかそういうものなんか気にするなと吹き飛ばしてくれる。
「僕もゼロが笑ってくれないと嫌だ…僕もゼロにあげる」
「ルルーシュもミッキーがほしいって…」
「ゼロが悲しいなら必要ないよ」
今度はルルーシュが、つけていたミッキーの耳のカチューシャを取ると私の手に取らせる。
ルルーシュは一生懸命に気持ちを伝えようとしているのか早口になっていて。
ルルーシュは、彼が私を想う気持ちを伝えてくれるようにぎゅうっと抱き締めてくれた。
二人の暖かいぬくもりと優しさに、不覚にも少し泣いてしまいそうだった。
「二人だけ仲良くしてるなんてずるいだろ。俺も仲間にいれろよ」
今度はスザクが私たちを包み込むように、手を広げて抱き締める。
私とルルーシュを二人一緒に。
それに、私とルルーシュもお互いだけ抱き締めていた手をスザクへと伸ばして、抱き締め返す。
そうして、みんなの間に嬉しそうな笑顔が浮かんだ。
私はルルーシュとスザクが好きで。
ルルーシュは私とスザクが好きで。
スザクは私とルルーシュが好きだ。
だから、みんながみんな同じように笑顔を望んでいる。
「別にミッキーがほしかったわけじゃないんだ…ルルーシュたちと一緒じゃないことが嫌だっただけなんだ」
我が儘を言ってごめん、と伝えれば、二人とも首を横に振ってくれる。
「僕もみんなと一緒じゃないと嫌なのは同じだよ」
「もちろん俺もだよ」
「だから僕たちみんな一緒のを買おう」
「名案だな」
ルルーシュの発言に、スザクも元気良く何度も頷く。
そうして、みんな仲良く同じ、ミニーの耳のカチューシャになった。
スザクだけ、ミニーで恥ずかしいと少しだけ文句も言っていたけれど、私たちが楽しそうに笑っているとすぐに彼も笑顔になった。
スザクの笑顔の元はきっと私たちの笑顔。
私の笑顔の元は、スザクとルルーシュの笑顔。
ルルーシュの笑顔の元もスザクと私の笑顔。
きっとずっと変わらない、みんなの幸せの元。
これからも三人でずっと一緒なんだ。
「必要ない!」
家族とスザクの家族でディズニーランドに来たけれど、帰りぎわに寄ったおみやげショップで、私は嫌だ嫌だと首を横に振っていた。
だって、ミッキーの耳のカチューシャがスザクとルルーシュの分で売り切れになったからって、そんなの嫌だ。自分でも我が儘だと思ったけれど、それでも大好きなスザクとルルーシュと違うなんて悲しい以外なにものでもない。
お腹に力を入れて耐えているけれど、情けないことに目元が霞んできた。
そんな時だった。
スザクは自分の頭につけていたミッキーのカチューシャを外すと、私の頭につけてきたんだ。
突然のことに私は泣きそうなことなんて忘れて瞳を瞬かせた。
だって、スザクはミッキーのがほしいって言っていた。
ディズニーランドに行ったら記念にミッキーの耳を買おうとうきうき話すルルーシュにスザクも、俺もつけるなら絶対に主役で目立っているミッキーだ!、と何度も何度もディズニーランドに行く前に言っていた。
お土産を買う店に入った時もまた言っていたんだ。
「スザク…お前、つけるならミッキーが良いって言ってたじゃないか…」
スザクが欲しかったものをもらう方が…スザクが悲しくなる方が嫌なんだ。
だって、誰だって大好きで大切な人には笑っていてほしいのは当たり前のことだ。
スザクが笑っていてくれないなら、ミッキーのなんていらない。
いらない、とミッキーの耳を返そうと自分の頭にあるそれに手をつけると、スザクが私の手に自分の手を重ねて、首を横に振った。
「お前を泣かすくらいならいらない。俺はルルーシュとゼロに笑ってほしいからいらないんだ」
歯を出して本当にスザクは良い笑顔を浮かべる。
スザクが暖かいお日様みたいに笑うと、私の悩みとかそういうものなんか気にするなと吹き飛ばしてくれる。
「僕もゼロが笑ってくれないと嫌だ…僕もゼロにあげる」
「ルルーシュもミッキーがほしいって…」
「ゼロが悲しいなら必要ないよ」
今度はルルーシュが、つけていたミッキーの耳のカチューシャを取ると私の手に取らせる。
ルルーシュは一生懸命に気持ちを伝えようとしているのか早口になっていて。
ルルーシュは、彼が私を想う気持ちを伝えてくれるようにぎゅうっと抱き締めてくれた。
二人の暖かいぬくもりと優しさに、不覚にも少し泣いてしまいそうだった。
「二人だけ仲良くしてるなんてずるいだろ。俺も仲間にいれろよ」
今度はスザクが私たちを包み込むように、手を広げて抱き締める。
私とルルーシュを二人一緒に。
それに、私とルルーシュもお互いだけ抱き締めていた手をスザクへと伸ばして、抱き締め返す。
そうして、みんなの間に嬉しそうな笑顔が浮かんだ。
私はルルーシュとスザクが好きで。
ルルーシュは私とスザクが好きで。
スザクは私とルルーシュが好きだ。
だから、みんながみんな同じように笑顔を望んでいる。
「別にミッキーがほしかったわけじゃないんだ…ルルーシュたちと一緒じゃないことが嫌だっただけなんだ」
我が儘を言ってごめん、と伝えれば、二人とも首を横に振ってくれる。
「僕もみんなと一緒じゃないと嫌なのは同じだよ」
「もちろん俺もだよ」
「だから僕たちみんな一緒のを買おう」
「名案だな」
ルルーシュの発言に、スザクも元気良く何度も頷く。
そうして、みんな仲良く同じ、ミニーの耳のカチューシャになった。
スザクだけ、ミニーで恥ずかしいと少しだけ文句も言っていたけれど、私たちが楽しそうに笑っているとすぐに彼も笑顔になった。
スザクの笑顔の元はきっと私たちの笑顔。
私の笑顔の元は、スザクとルルーシュの笑顔。
ルルーシュの笑顔の元もスザクと私の笑顔。
きっとずっと変わらない、みんなの幸せの元。
これからも三人でずっと一緒なんだ。