プレジデントファミリー通信
子供の平均体重減、
しかし隠れ肥満が増加傾向
文部科学省は先頃、全国の幼稚園児から高校3年生までを対象にした、平成
23年度学校保健統計調査の速報値を発表した。それによると、身長の平均値が
ほぼ横ばい傾向にあるなか、体重の平均値は全体として減少傾向にある。肥満
傾向の子供の割合も、9歳児が昨年度より0.68ポイント減の7.62%、13歳児が
0.43ポイント減の8.27%と、17歳男子を除き軒並み昨年度よりマイナス。子供
たちの肥満は改善しつつあるのか?
「表面的にはそう見えますが、子供に接する現場の方々の話を聞く限り、とて
もそうは思えません」と語るのは、管理栄養士の橋本玲子氏。「むしろ、標準
体重の子が減り、やせている子と太っている子の二極化が進んでいると感じま
す。とくに専門家の方からは、体形としては太っていなくても内臓脂肪が多く、
生活習慣病になりやすい『隠れ肥満』の子が増えていると聞きます」
その原因は、甘いものや脂っこいものの食べすぎ、運動不足といったライフ
スタイルの乱れ。摂取エネルギーに占める脂質の割合が多く、カルシウムや鉄、
ビタミン類など、成長期に必要な栄養素が不足している子が目立つという。
「まず、朝ご飯から主食、主菜、副菜の3要素をしっかり揃えること。サラダ
を作るのが大変なら、ミニトマトを添えるだけでもいいんです。間食をとると
きは脂質を控える習慣も、子供につけさせましょう。カレーパンよりはあんパ
ンがおすすめ。ヨーグルトとフルーツならもっといい」(橋本氏)。わが子が
隠れ肥満になっていないか要注意だ。
早寝早起き朝ごはん
大人の健康は、子どもからの積み重ねの成果