探査機「あかつき」が金星周回軌道投入に失敗した問題で、宇宙航空研究開発機構は17日、文部科学省宇宙開発委員会の調査部会で、これまでの原因調査を報告した。
探査機の姿勢が急激に変化し、軌道投入に必要だった逆噴射が不十分なまま停止したのは、エンジンの燃焼ガスを噴射する方向に異常が起きたためと断定。
原因として、噴射口破損など5種類のトラブルの可能性を報告した。
同部会はロケットエンジンや材料工学などの専門家で構成され、この日が初会合。宇宙機構による調査では、発生する可能性を検討した28種類の原因から、データの分析結果などと整合しない23種類を除外。
設計・試験時の運転条件を逸脱する異常燃焼につながる5種類が残った。
5種類は〈1〉燃料を加圧する配管の弁が詰まり、燃料と酸素を混合する割合が偏った〈2〉エンジンが十分に冷却されなかった〈3〉燃料噴射器が壊れた――などで、〈1〉と〈2〉はエンジンが過熱し、最終的に噴射口破損に至るとされた。宇宙機構では早急に原因の絞り込みを進め、再現実験の実施計画を報告する方針。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101217-00000895-yom-sci
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探査機の姿勢が急激に変化し、軌道投入に必要だった逆噴射が不十分なまま停止したのは、エンジンの燃焼ガスを噴射する方向に異常が起きたためと断定。
原因として、噴射口破損など5種類のトラブルの可能性を報告した。
同部会はロケットエンジンや材料工学などの専門家で構成され、この日が初会合。宇宙機構による調査では、発生する可能性を検討した28種類の原因から、データの分析結果などと整合しない23種類を除外。
設計・試験時の運転条件を逸脱する異常燃焼につながる5種類が残った。
5種類は〈1〉燃料を加圧する配管の弁が詰まり、燃料と酸素を混合する割合が偏った〈2〉エンジンが十分に冷却されなかった〈3〉燃料噴射器が壊れた――などで、〈1〉と〈2〉はエンジンが過熱し、最終的に噴射口破損に至るとされた。宇宙機構では早急に原因の絞り込みを進め、再現実験の実施計画を報告する方針。
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