鉄人 須藤 將のホームページ

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「水素ロータリーがル・マンを制覇する日」その202

2009-11-24 06:05:42 | 車・バイク
アウディーは、マツダ797がALMS第11戦ロードアトランタでみせたH32Bエンジンの性能にショックを受けていた。
即座に、アウディー、プジョー両社とも現行エンジンのパワーアップに取り掛かった。
目標は700馬力以上であった。
規定のエア・リストリクターを装着した上で、ターボチャージャーを規定上限の2.93barで過給を行い。回転数アップとエンジンマネジメントシステムを変更させて目標をクリアーすることにした。
コモンレールの噴射圧力は2000気圧で、エンジンマネジメントシステムはボッシュのMotronic MS14。エンジンマネジメントシステムにより、燃焼状態に応じて1/1000秒間隔で燃料が噴射される。
回転数をアップさせて720馬力になると、不具合が多発した。
オイルリングの破損、ピストンのクラック、コンロッドの破損、メタルの焼き付きなどが立て続きに発生した。
オイルリングの材質変更、ピストンの応力解析による形状変更、コンロッドの応力集中対策、メタルの材質変更などを行い、回転数を少し下げて、700馬力で安定して回るようになった。
残るは、24時間の耐久信頼性の確保である。
予選の短時間タイムアタック用に720馬力エンジンも開発された。

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