Ｗｅｂマーケティングその２８

他のメディアにはない、ウェブサイト固有のものとして、サイト構築の際に考慮しなければならないのがマルチエントランスである。

特に、数百、数千ページにもおよぶ大型サイトになるとマルチエントランスが重要となってくる。

このマルチエントランスという考えは、ユーザーがウェブサイトに入ってくるのは必ずしもトップページではなく、検索エンジンのキーワード検索から直接目的のコンテンツに入ってくるといった、至る所がウェブサイトの入口だという考えである。

やはりここでもコンテンツディレクションが重要となる。

まず、ウェブサイト全体をおおうアンブレラをかぶせることが必要で、どこから入ってきてもどこのサイトであるかが一目で分かるデザインをほどこさなければならない。

次に、全体をそれぞれのターゲットに合わせて分割し、ターゲットユーザーが検索エンジンで用いる可能性の最も高いキーワードでそのパートに入ってこられるよう設定する。

そして、そのパートでターゲットユーザーの問題解決が確実に図られるようなコンテンツ設定を行なわなければならない。

それが終了すると、ターゲットに合うそのパートのデザインをサイト全体との整合性をはかりながら特徴あるものにする。

例えば、自動車メーカーのサイトであれば、そのメーカー名で検索するユーザーは少なく、ユーザーの興味のある車種名で検索してサイトに入ってくる。

高級乗用車であれば高級感のあり、内装や装備品についての詳しい情報がある。
また、スポーツカーであれば、軽快感のあるデザインで、性能や用いられている技術、機能・構造などこと細かく載っているなどである。

あたかも、それぞれの車種のサイトがまったく別のサイトであるがごとく見えながら、メーカーとしてのブランドロゴはしっかりと、どの車種のコンテンツにおいても同じ表現でデザインされていなければならない。

こうした、マルチエントランスに対応した各パートのコンテンツを作成するときに重要なことは、各パートのターゲットユーザーを明確にして、ターゲットユーザーのニーズを十分把握することである。