文化調査船「ガラクタ号」 プログ版

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どこにでもいる「モンスター」

2008年07月27日 00時33分00秒 | 個人的な感想とか意見
近頃の犯罪に「モンスター」が現れる頻度が高くなり始めました。普段は普通の人とそんなに変わらないのに、その人がやりそうだと結びつかない大きな事件を起こしています。

彼らはその正体を「隠して潜伏」しているのでしょうか。
それとも急にモンスターに「なってしまう」のでしょうか。

殺人や強盗などの凶悪犯罪を犯した人には、普通の人とは大きく違う何らかの体験・原因があるはずだと決めつけ、警察や検察はその人となりや生活環境の調査、本や雑誌・収集物やコンピュータの使用履歴などを調べ、何らかの合理的な説明が出来ないかを試みているようです。

もちろん同じような環境にあっても犯罪を起こさない人のが圧倒的に多いのでしょうが、それなりに世間が納得してくれるであろう説明をする必要があります。来年からは更にこういった「原因解明」が重要になりそうです。

「裁判員制度」が始まります。

何らかの専門家ではない普通の一般人が、起きた重大事件を客観的に分析し被疑者の行動を法と照らし合わせて、その罪と罰を決めねばならないからです。

しかし近頃現れている「モンスター」の行動原理はあまりに不可解なのです。私には「幼稚」にしか思えない理由です。
学校に現れる「モンスター・ペアレント(親)」
病院に現れる「モンスター・ペイシャント(患者)」

そしてこういった事件の主役も「モンスター」でしょう。
*バスジャックでは「両親への嫌がらせ」
「多くの人に迷惑かけた」バスジャックの中2少年が謝罪(読売新聞) - goo ニュース
*八王子書店通り魔事件では「両親を困らせるため」
八王子通り魔 菅野容疑者 不可解な親子関係 動機には多くの謎(産経新聞) - goo ニュース
*埼玉父親殺害事件では「勉強しろと言われることに反感を感じた」
「追試回避」に注目=長女動機語らず、計画性なく衝動的か-父親殺害1週間・埼玉(時事通信) - goo ニュース
*青梅市スーパー女性刺傷事件では「社長に恥をかかせてやろうと思った」
「勤務先社長に恥かかせたくて」 スーパー刺傷容疑者(朝日新聞) - goo ニュース

これらに比べれば大分の教員昇進・採用汚職事件は旧来の常識でわかりやすいものです。もちろん犯した混乱はすぐに回復できるモノではありませんが、再発防止対策もすぐに打ち出して動き出しています。

「モンスター」に共通しているのは自己中心的な発想です。
世界は自分のために回っている、いや回らなければおかしい。
自分に都合の悪い世の中の方がおかしい。


これはもしかしたら戦後の失敗した個人主義つまり利己主義のもたらした弊害なのかもしれません。

現代の日本では、全体主義からの反省として戦後目指された、いわゆる「個人主義」のレベルまで人々が合理的思考と他者への配慮がなされておらず、自己の権利ばかりを求め主張する利己主義・エゴイズムが許されていると勘違いされているのではないかと考えています。これは今まで私が何度も書いている、「自由の濫用」へと繋がっています。

「モンスター」先進国である「自由の国アメリカ」を見れば、合理的思考を訓練されていない個人が多くの自由を与えられた場合に他者との関係が上手く構築できなくなること、つまり裁判沙汰が増加することを良く理解できます。

「モンスター」つまり利己主義であり合理的判断が出来ない人を減らすためには、教える側にそれだけの素養や資格が期待できない学校教育や家庭教育に頼るのではなく、公器として自負のあるマスコミや社会組織が啓蒙していくしかないと思うのです。

「安全」の値段・・・雑感です

2008年07月24日 04時14分37秒 | 個人的な感想とか意見
また東北地方で大地震が発生しました。日付が変わったばかりの真夜中でしたので、現地の様子もまだよくわかっていません。日が昇った後に詳報が入るでしょう。お見舞い申し上げます。

この記事を読んでいるあなたは、自分の住んでいる家の地震対策にどれだけの費用をかけて準備していますか。私はほとんど準備をしていません。正直、耐震検査の費用すらないのです。築36年の木造平屋一戸建ですので、耐震工事は多分数百万円レベルではないかと思います。でもこんなところには公的補助を求めるべきではないと考えています。

「食の安全」が問われる事件も幾つも報道されています。主に偽装です。紙切れ1枚の偽の証明書で大きく利益が上がるということで、産地や等級を偽っていたようです。土用の丑に向けて「国産」うなぎの需要が大きいようですね。なぜ国産にこだわるのかを考えてみれば、国内産なら使用する餌や薬に気を遣ってくれているであろうという期待が大きいからでしょう。それはあまりに一部の外国産うなぎの餌や薬の安全性に問題があると報道されたからです。それが一部であっても「外国産」とくくられてしまえば、安全な「国産」をと発想されてしまったのでしょう。では本当に「国産」なら安全なのでしょうか?

こんな記事もあります。
スーパーで購入のコメ、有機米に偽装して販売…札幌の業者(読売新聞) - goo ニュース
本当に何を信じることが出来るのか。モラルハザードは深刻なのかも知れないですね。

「食料安全保障」なんて言葉も目にします。
ニュースを斬る 国民の負担なくして自給率は上がらない 政府の莫大な補助金が支える欧米農業の実態とは(日経ビジネスオンライン) - goo ニュース
自給率が低いのは、輸入がストップするような戦時では大変なことだが、平時が長く続きそれほど問題になっていなかったのです。しかし食料の輸入元の情勢に変化が生じてきました。輸出する分がなくなりつつあります。原油と同じく値段が上昇し始めています。そのうちお金では解決できなくなるときがきます。それまでに自給率が高まればよいのですが。

日本では少子化が定着し当たり前の時代になりました。しかし東南アジアやアフリカ諸国では人口爆発といわれるほどの状況は変わっていません。自国民のための食料生産がほとんどされない、医療水準も低い、天候不順が長い、死亡率が高い、産児制限をしない・・・。こういった国々への適切な援助って何でしょうね。食料?医療?根本的な解決になりませんよね。でも教育などレベルの高いことをするためには必要です。でもそこまでしっかり出来ていません。「空腹」はちょっとした争いを内乱にしてしまいます。内乱になれば、食料でなく銃を買います。戦乱の地で農業はできません。兵士にするために子供を誘拐するところもあります。そんな地域では産児制限なんて考えないでしょう。そして皆飢えているのです。

日本は国益のために様々な事にお金を投資しています。もちろん安全のためにも。外国へ援助をしたりするのはもちろん必要な行為です。しかし、政治的に不安定な国や地域に幾らお金だけを注ぎ込んでも無駄です。アメリカ、ロシア、中国のように、その国の内政に干渉するぐらいの経済的軍事的支援を通して安全保障を計る国々と比べて影響力が弱すぎます。「安全」のために効果的に投資をするように、政府のシンクタンク組織にはもっと頑張ってもらいたいですね。

「無差別殺人」というか「無分別殺人」が連続しています。プライスレスのはずの命が簡単に奪われてしまうことに寂しさを感じます。自分の感情を制することができない「未熟な人」が、事件報道で刺激されているのでしょうか。簡単に人を殺傷できてしまうのは本当に怖いモノです。刃物などでケガをしたときの「痛み」を思い出し、そうした場面を想像するだけでも恐怖感がある自分には信じられないことです。「2ch」などの掲示板で、いたずらに「犯行予告」を書き込む人にも同じ感情を持ちます。教育の本質が「社会人として通用する人間形成」だとしたら、大失敗なのでしょうね。高度な知識の習得も様々な技能の習得も後にそれをどう使うかが重要ですが、一番肝心な精神的な成熟のための教育が、今の学校教育システムにはないのかも知れません。「短期評価」を求められる風潮の中では、体の良い「仮面」だけしか見ていません。「仮面」の下に何があるのかは、事件が起きてからしか見ようとしないのです。これは不幸なんでしょうね。加害者だけでなく、被害者の人となりまで暴き立てて関心を買うマスコミにも違和感を持ちます。被害者が晒し者にされた気がします。こういった報道は、自分が加害者になることの抑止になる効果もあるかも知れないですが、被害者として自分が関わったとしても、どんな風に報道されるかを想像すると怖いです。

以上、取り留めのない思いを文にしてみました。


周りのオトナだって似たようなモノかも

2008年07月18日 03時43分02秒 | 個人的な感想とか意見
子供というよりも「ガキ」と表現したくなる、何ともお粗末な事件でした。負傷者が出なかったのはなによりでした。
トラブル注意され腹いせ バス乗っ取りの少年供述(共同通信) - goo ニュース

報道された本人の供述を引用
「友人に借金を申し込んだことなどを親にしかられ、嫌がらせでやった。母親が以前に西鉄バスジャック事件を話していたのを思い出してやった」


動機は「嫌がらせ」だそうです。あの有名な「OLが嫌な上司に雑巾の絞り汁を混ぜたお茶を出す」やつです。英語で言うとハラスメントです。いろいろな例はこちら

彼は、こういう事をしたら自分の将来がどうなるか、なんて事を想像しなかったのでしょうか。又はそこまで頭が回らないほど、感情に押し流されていたのでしょうか。

彼は今14歳です。もし25才だったら同じ事をしたでしょうか。多分しないでしょう。うまくいかない自分の人生を悲観して、自暴自棄の末、無差別殺人を行った秋葉原の元派遣社員と比べて幼さを感じます。

世の中は、すべてが自分の都合の良い様にはならないものです。都合良くいかなくても、その不満を上手くコントロールしなければならないのです。そのプレッシャーに負けない精神的訓練こそが、学校教育の本質の一つだと思います。クラブ活動も、受験も、大量の宿題も。もしかしたらそんな風に考えているのは私だけなのでしょうか。

残念ながら新聞やネットでニュースを読む限り、先のことをあまり考えないで、目先の欲望に負け、不正や犯罪に手を染めたり、あるいは巻き込まれたりする、オトナの社会にはそんな人がそこら中にいます。若い人には、そんなオトナにならないよう、勇気を持って自分の欲望や周りの誘惑に立ち向かって欲しいものです。

国際問題は交渉で丸く収まらないのが現実ですね

2008年07月15日 23時56分05秒 | 個人的な感想とか意見
朝日だけは、韓国側の事情や心情に理解を示しているそうです。
朝日VS産経・読売 竹島「解説書」問題で立場分かれる- J-CASTニュース

以下記事より抜粋
読売新聞;「『竹島』明記は遅いぐらいだ」「外交上の配慮と、主権国家として歴史や領土を次世代に正しく伝えていくこととは、次元が異なる」

産経新聞;「竹島が日本固有の領土であることがはっきりと書かれておらず、大いに不満が残る」「日本の公教育の将来に禍根を残したといえる」

朝日新聞;「日本が竹島を島根県に編入した1905年は、日本が韓国から外交権を奪い、併合への道筋を開いた年だ。竹島は、日本による植民地支配の象徴とされている。韓国の人たちは『独島』と呼び、『独島、われらが土地』という唱歌で子どもの頃から愛国心を培ってきた。島の領有は韓国ナショナリズムのゆるがせにできない柱なのだ」「互いに主張し、違いがあればあることを認め合ったうえで、冷静に打開を図る。それ以外にない」

毎日新聞;「一朝一夕には解決が難しい問題で大切な日韓関係を逆戻りさせては何の得にもならない」

日経新聞;「竹島は日本の領土である」「竹島を巡る対立を大きな政治問題にしないよう、日韓政府の努力を望みたい。日韓対立の激化は北朝鮮を喜ばすだけである」


領土問題は、宗教の対立問題と同じく、どちらかが正しくてどちらかが間違っているというものではありません。歴史的な経緯を理由に、形式的にどちらかに領有を認める裁定を「誰か」が行うことは出来るかも知れませんが、その「誰か」の権威を双方が認めることは出来ないでしょう。竹島問題に限れば、すでに実効支配をしている韓国は国際裁判で問題を解決することを望んでいないと聞いています。そういう頑なな態度の韓国に対して、交渉で何とか丸く収まるわけはありません。政府は韓国に配慮するより日本国民に配慮すべきです。そういう理由で朝日の立場は理解できません。

国際交渉は、相手国代表と話し合いをするのですが、その結果を自国の国民が納得しなければ意味がありません。国の成熟度によっては反政府運動や内乱が起きる場合もあります。日本がいつもアメリカとの交渉で有利な結果を得ることがないのは、「軍事圧力・経済圧力」というアメリカ側に優位な状況があるからです。日本はそれを自覚しているので早めに妥協を図ります。そんな中でアメリカは戦後占領していた沖縄と小笠原を返してくれました。もちろんアメリカが必要な軍事基地は除いてですが。今でも日本は在日米軍関係経費を毎年4000億円以上も出してご機嫌を取っています。

アメリカ以外との交渉ならそれなりの結果を出しているかと言えば、やはり日本から経済的支援を受けている国々とはなんとかなっています。経済力が十分圧力になっているからでしょう。しかし中国・韓国・ロシアとはうまくいっていません。どちらかというと「舐められている」レベルです。日本が経済的に優位に立ち国際的な発言力を増しても、それらの国にとって圧力になっていないからでしょう。

外交交渉は、徒手空拳の話し合いで穏便に解決など出来ないことを日本人は学ぶべきです。

日本語の語彙と常用漢字

2008年07月15日 22時28分46秒 | 個人的な感想とか意見
ある一定の教育水準を維持するには、常用漢字のような目安が必要ですが・・・
「俺」も常用漢字に=追加案188字まとめる-文化審小委(時事通信) - goo ニュース

日常的に使われている「表現」に使用されている文字には、様々なモノがあります。日本語では
ひらがな
カタカナ
漢字(国字を含む)

があります。しかし日常では純粋な日本語だけでなく外来語や専門用語を元々の表記を活かして使うことも多いです。そのため、
ラテン文字(英語で使われているアルファベットのこと)
ギリシャ文字

もかなり使われています。それ以外でもコンピュータの世界では様々な記号文字があり、携帯メールでお馴染みの絵文字も入れて考えて良いでしょう。

日常の表現・コミュニケーション手段である以上、発信者(書き手)と受信者(受け手)が認識・利用できる文字と語彙が同水準であることが期待されます。今回改訂作業中の常用漢字の数も使用場面・状況と頻度、学校教育課程を考慮して2128字としているいるようです。中国のように全てを漢字で表現すると膨大な文字数を学ばねばならないですし、英語のように使用する文字そのものを少なくすると膨大な語彙を学ばねばなりません。表音文字(仮名)と表意文字(漢字)の両方を持つ日本語だからできる恵まれた学習環境なのかもしれません。

ただし、これは一般大衆向けの使用制限に過ぎません。表現の幅を広げたい人や、専門用語を使う人が微妙な違いを言葉によって示すためには、やはり使える語彙を増やすしか無く、そのためには常用漢字表外の漢字も扱えることが必要です。既にコンピュータの世界ではJIS X 0213という規格が主要OSで採用されていて、非漢字、JIS第一~第四水準漢字の11,233字が使用できます。

今までは印刷物を作る時に手間であったルビ付けが、コンピュータ組版システムのレベルが上がり使いやすくなっています。また、日本語の入力自体もソフトのレベルが上がり、漢字を扱いやすくなっています。常用漢字表外字でもルビを付けて使用することで、発音と意味が分かり易くなります。技術の進歩は、日本語を学び使用する上で、大きな成果を上げたと言えます。

こういった問題に関わる人やマスコミには、教育的配慮としての常用漢字表を認めながら、豊かな漢字表現も認めていく態度を啓蒙して欲しいと考えます。

自由化とはそういうモノです

2008年07月14日 04時25分55秒 | 個人的な感想とか意見
研修先を自由に選べるなら、「技量アップ」を目指すか「収入アップ」を目指す人が多いでしょう。
新人医師、半数近くが臨床研修後も母校に戻らず(読売新聞) - goo ニュース
一部引用
>大学に戻る率が高いのは関東地方の82・3%で、逆に低いのは、四国28・7%、
>東北32・7%、中部39・1%、中国39・7%で、地域格差も目立った。
>診療科別では、夜間の呼び出しなどがあり、激務で訴訟リスクも高い外科や脳外科、
>小児科などを避ける傾向が見られた。

> 新研修制度は、大半が大学病院だった研修先を、原則自由に選べるようになった。
>都市部の病院に医師が集まる傾向が強まり、そのまま就職するケースも多い。


専門医を目指して技量アップをしたいなら、科目を選択してガンガン経験を積めるところを選びたいですよね。そうなると施設的にも技術的にも充実した環境に身を置きたいでしょう。都会の大病院を選ぶのは当然です。

収入を第一に考えるなら、早く開業医になることを目指すでしょうし、比較的リスクが少ない内科などの診療科目や自由診療が多い美容系の科目を選ぶでしょう。入院施設が豪華な病院とかも候補になりそうですね。

もしこの現状を変えたいのなら、診療報酬の科目補正や地域補正を考えるべきでしょう。小児科・産科・外科など訴訟リスクの高い科目が敬遠されるのなら、法制度の見直しや免責規定の検討もすべきでしょうし、訴訟保険制度も必要かも知れません。

嫌なことを避けられるのが「自由化」というモノですから、それなりの高待遇をするしかないでしょう。

まあ私個人としては、人口が増えるほど「~の自由」というものが制限されないと、このような医療の問題でも「経済効率が悪くなる」と思っていますので、新研修制度は失敗ではないかと思います。

気象観測は安全保障・危機管理に必要です

2008年07月06日 02時18分55秒 | 個人的な感想とか意見
地球温暖化の進行に伴う異常気象の増加が予測されている中で、気象観測の重要性は高いはずなのですが・・・
気象衛星が消滅の危機、「ひまわり」後継機に予算集まらず(読売新聞) - goo ニュース

国民の安全を守るのは国家の義務です。そのために必要な予算は国民が支持します。気象観測はそのために非常に重要な行為であり、そのランクも上位のはずです。ダムを一基造るのに数十年の年月と数百億から数千億円の費用が掛かるそうですが、今回の衛星関連予算は400億円とのことです。その価値は十分あると思います。

マスコミは、まさにこういった市民生活に関連する問題こそ、大きく報道すべきでしょう。

選手は自由な飲食も出来なくなる?

2008年07月04日 02時29分13秒 | 個人的な感想とか意見
一般的に使用されている総合感冒薬にも含まれている成分でも、ドーピング違反になるそうで・・・
遼クン「何飲んでるか分かりません」…マズいよ薬問題(夕刊フジ) - goo ニュース

この記事に依れば、漢方薬の葛根湯の材料になる麻黄にはエフェドリンという神経興奮作用のある物質が含まれていて、気管支拡張作用があることからドーピングに引っかかるそうです。それではどんな場合でも禁止薬物を使っては駄目かというとそうではなく、治療上どうしても必要ならば医師の診断書と共に書類を提出し、日本アンチドーピング機構などに許可されれば使えるようです。(詳しくは下のリンクをどうぞ)
日本アンチドーピング機構 禁止薬物の一覧などがあります
日本体育協会 ドーピング防止Q&A 分かり易い説明があります。

ということは、様々な食材の中にはそれなりの「効果・効能」がありますが、見方によってはドーピングの対象になるのでしょうか?よく知られている物質で、お茶やコーヒーに含まれている成分カフェインがあります。これも以前は対象でした。現在(2008年)禁止はされていないけれども乱用をモニターする物質として「監視プログラム」に含まれています。

今話題になっているのは、高校野球連盟が自然な状態より濃い酸素を供給する「高酸素カプセル」や酸素スプレーの使用を禁止する通達を出したことです。実はドーピング禁止規定に「酸素摂取や酸素運搬, 酸素供給を人為的に促進すること」があり、6月24日に日本アンチ・ドーピング機構が、「現時点では使用を控えるべき方法と考えます」と見解を出したからです。
高校野球、酸素カプセル使用自粛へ=酸素スプレーも対象(時事通信) - goo ニュース
高圧酸素カプセル、大学も使用自粛へ…大学野球連盟が見通し(読売新聞) - goo ニュース
ここで問題とされたのは、「酸素摂取や酸素運搬, 酸素供給を人為的に促進すること」 です。高地トレーニングのように自然を利用する方法なら良いようです。登山前に訓練用に使われるような「低圧トレーニング施設」は違反になりそうです。

公平性・安全性・社会悪・倫理性などを厳格に考えてアンチ・ドーピングを進めているのはよくわかりますが、元々競技をする選手の遺伝的特徴・訓練環境・社会的ステータス・経済環境などに大きく左右されている中でどれほどの意味があるのかわからないです。競泳の新型水着問題のように、ドーピング以上に「公平性を損ねる」変化もあります。

「人間の自然な営み」というモノが幻想であり、あらゆる環境を人為的に作り出せるようになっています。自然食品や遺伝子組み換えした食品でのドーピングや、食材を生育するのに使用した農薬や抗生物質までも考慮していくことが必要になるならば、競技者は特別に管理された食品しか食べられなくなってしまいます。

アンチ・ドーピングの精神は理解できますが、単純に賛成出来ない問題であると思います。

一般人に「儲け話」の勧誘するのは・・・・

2008年07月03日 00時24分59秒 | 個人的な感想とか意見
資金集めに一般人を勧誘する時点で、まず詐欺の可能性を考える習慣が必要ではないでしょうか。
「養殖池」宣伝の32分の1 組織的詐欺で新たに9人逮捕(共同通信) - goo ニュース

「安全」で「高利回り」の投資がもし本当に存在するならば、いくらでも投資したいと考える資金運用のプロが世界中にいます。

逆に言えば、そういった参加者がいない投資話の信憑性は低いと考えるべきでしょう。

今回の場合、現地視察などの「舞台装置」に気を遣い、いかにもそれらしい雰囲気を作りだしたとはいえ、年100%の利息を謳った時点で詐欺と断定すべきだったでしょう。実際、出資金の大半を配当に回していたようです。

騙すための舞台装置が大げさなほど、一般人は信じてしまう傾向があるようですので、注意が必要でしょう。

「コピペ」と「引用」

2008年07月01日 22時21分14秒 | 個人的な感想とか意見
このシステムにより、資料・原典をよく調査した上での「引用行為」と、主にネット上のデータからの無断転載・盗作である「コピペ(copy & paste)行為」を、きちんと区別・評価できるのでしょうか?
コピペ検出サービス日本へ 米システム、瞬時に判定(共同通信) - goo ニュース
>「コピペ」検出のため、米国の教育現場で広く利用されている
>不正摘発ネットサービスが秋にも、日本語への対応を始める。

盗作監視システムの英語サイト

6月21日のこのブログに「果たしてチェック可能なのか?」という文章を書きましたが、こういったシステムで本質的に解決されるのでしょうか?私はそうは思いません。

立松さんの「二荒」が絶版=他の著作と類似-新潮社(時事通信) - goo ニュース
>新潮社によると、今年2月、福田さんから「二荒」第2章の会話部分が
>自著に似ているとの指摘があった。立松さんは参考文献として同書を
>挙げていたが、同社は「参考の域を超えた類似点があった」と判断した。

立松氏の弁に依れば、問題となった会話部分を含めて歴史的事実と誤解していたためのようです。そのとおりなら文章を引用するときに表現を変える方が「間違い」とも言えます。文筆のプロでも結果としてこのような事件を引き起こすことがあります。

私のような素人は記事だけ読んでもわからないことが良くあります。ですからここの文章を書く時にはリンクを張った記事以外でも参考になりそうな記事は読んでいます。もちろんその全てにリンクを張りませんし、張れません。参考にした記事として明記していないことが多いです。なぜならしばらくすると削除されてしまうことが多いためです。後日ブログの記事を読み返したときに文脈的に必要になりそうな部分だけは、上の文章のように抜粋したり引用して残しておきます。

読者に期待したい知識が、書籍として流通しているモノなら書籍情報を、ウィキペディアのようにデータベース的に長期に渡り存在するであろうインターネットサイトならそのリンクを貼るのは、「一般的用語」だけでは誤解されることがあるからです。

先人の残された膨大な知識や記録・資料・データなどを、きちんと批判してのち活用する態度を早い時期から育てていかないと、誤った結論を導びき、間違ったまま広く流通するかも知れません。一部の専門家だけに負わされる義務ではありません。今のネット社会では、公表され検索対象になる記事はすべて批判的に受け入れる訓練が必要です。逆に記事を公表する側の「気楽に書いた適当な文」が、明日のニュースになりうるという覚悟も必要でしょう。

学生の内からコンピュータリテラシーやインターネットリテラシーだけでなく、倫理的な教育や心構えも学んで欲しいです。