文化調査船「ガラクタ号」 プログ版

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「平等」と感じるには?

2006年12月31日 23時55分47秒 | 個人的な感想とか意見
大学時代に半年間「社会思想史」の講義を受けて担当教官に一言質問しました。

「平等ってなんですか?」

教官は明らかに「お前なに言っているんだ。あきれた。」という顔をしました。
わたしは直ちに教室を出て行き、当然その講義のテストは受けませんでした。

私としては、半年間いろいろな社会思想を勉強した結果として、「平等」という概念が重要な地位にあることがわかった代わりに、逆に言葉としての平等が乱用されていると考えたのです。

だいたい「平等」という言葉だけでは何も意味がありません。これは限定された条件での比較に用いる概念なのです。法の下の平等とか、男女平等とか、機会の平等とかです。対義語は「差別」になります。「男女平等」は性による優越を認めないという考えですね。「男女雇用機会均等法」の理念は、雇用時に男性優遇や女性優遇をしないということです(あくまで雇用時ですが)。歴史上、奴隷制や階級制の厚い壁により社会的差別を受けてきたからこその理念であるものの、安易に使われている気がします。

半年間の講義を受けてなお、「平等ってなんですか?」と聞かざるを得ないほど思想家により違った意味で使われていたと考えたのです。

最近話題の話では、
・同じ仕事量をこなしているのに賃金が異なる
・時間たっぷり余裕をもって業務をする人と、せわしなく業務をしている人が同賃金

滅亡した「社会主義国」での話ではありません。今の日本でもありますね。特にお役所。

非常に難しい事ではありますが、万人が同意・納得できる比較基準によって評価されてこそ「平等」と感じられるのではないでしょうか。それが「仕事の成果」という合意ができれば、今論議のある「ホワイトカラーエグゼンプション」も受け入れられるでしょう。

「様々な差別を克服し平等な世の中を」というスローガンは、思考を停止させてしまう魅力がありますが、よく考えてみる必要があるように思います。

(1/1追記 「平等」と「公平」がうまく使い分けできていない文章になっている気がします。もう少し検証してみます。)

あなたは18歳以上ですか? YES NO

2006年12月25日 22時09分00秒 | 個人的な感想とか意見
アダルト漫画ネット販売、大手6社に対策強化要求へ(朝日新聞) - goo ニュース
>これらの漫画の販売は、実社会では専門店など一部の書店に限られるうえ、都道
>府県の条例で18歳未満は買えない有害図書に指定されて区分陳列されるのに、
>ネット上では「18歳以上」をクリックすれば誰でも簡単に入手でき、年齢確認
>の仕組みすらないサイトもあった。

> こうした状況について、報告書は「社会全体が危機感を持ち、認識を共有すべ
>きだ」と指摘。同庁は販売者への要請とともに、出版倫理協議会などの自主規制
>団体にも、13歳未満の少女との性行為は強姦(ごうかん)罪にあたる旨を漫画
>に明記するなど対策を求める。

「大人の楽しみ」を否定するつもりはありません。ええ嫌いじゃないです。しかし大人の言動には「責任」が伴います。年齢を制限し、閲覧を禁止するには理由があるわけです。状況設定や人物描写・性描写表現などの「ファンタジー」を「ファンタジー」と理解し実社会に持ち込まないなど、それ相応の分別が求められます。

ネット上で年齢確認が必要なコンテンツや商品購入に対して、「ボタンをクリック」するだけでよいのかどうか問われているのなら、厳しくするしかないですね。実社会でも、対面販売でないタバコや酒の自販機は年齢認証を厳しくすることになってきていますから。

基本はクレジットカードですかね。または運転免許証。住民基本台帳カードだけは止めて欲しいです。完全ではありませんが、それなりの抑止効果はあるでしょう。

ただ「制限されているなら尚更見たい」という若い青少年のエネルギーは、どんな障壁をも乗り越えてしまう気もします。

これからの日本の見本になるのでしょうか?

2006年12月25日 21時40分45秒 | 個人的な感想とか意見
夕張市問題を国会で追及へ 民主「地方いじめ」と批判(共同通信) - goo ニュース
>市は11月、7つの小学校と4つの中学校を1校ずつに統廃合し、図書館や美術館
>を廃止することなどを盛り込んだ再建計画の骨格を発表。市の試算によると、4人
>家族の場合、市民税の引き上げなどで最大年間約16万6000円の負担増になる
>ケースも。民主党は「総務省が主導して見せしめとなるよう作られた」(幹部)と
>批判する。

財政破綻の責任は何処にあるのでしょう。ざっと挙げると「国」「地方自治体」「住民」ってところですよね。衰退の原因を作った国のエネルギー政策の転換や、人口減少に見合った自治に転換出来なかった自治体、「観光で一発当てて逆転ホームラン」という極めて無責任な政策に任せっきりであった住民のどれにもありそうです。

さて問題は再建方法です。借入金が収入の10倍以上というのはかなり深刻な状況のように思えますが、実は国自体も似たような状況です。民主党の主張するように政府にも責任はありますが、政府自体も財政を縮小させているのですから当てに出来ません。国も簡単に税金を投入して解決できないのです。その上これからこのような自治体が増加することが予想されます。結局は「収入に合った財政規模に縮小する」ことが基本になります。単純ですがきつい道のりになりそうです。その上高齢化と若年層の流出により、さらなる収入減と社会保障費の増加も予想されます。

国の財政再建と同様特効薬はありません。収入に関しては、人口バランスの適正化・高齢者の雇用も見込める産業の育成による税収入の増加を目指し、支出に関しては、公共工事のさらなる減少・憲法第22条第1項「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。」の一時制限による民生費の減少を目論むしかないでしょう。

覚悟を決めなければならないのは、夕張市民だけではないと思います。

イランの主張も詳しく報道して欲しいですね

2006年12月24日 04時33分48秒 | 個人的な感想とか意見
国連安保理、イラン制裁決議を採択(朝日新聞) - goo ニュース

日本人として、「核開発」を厳しく監視していきたい気持がありますが、イランの主張があまり報道されませんので簡単に反対できません。

かなりの外交的なリスクがあるのをわかっていて、なお「核保有」を目指す理由があるのでしょう。隣国イラクの現状を見るにつれ、「ああならないようにするにはどうしたらよいか」を必死に考えているのでしょう。確かに北朝鮮は正に「核のカード」を持つことにより、あれだけの劣勢なのに強気でいられます。

もう少しイランの立場を理解して、イランが核に頼らなくても安心できる状況を作ることができるようにすべきでしょう。

関係者に切実感がなかったんでしょうか

2006年12月24日 04時19分34秒 | 個人的な感想とか意見
接近禁止中の妻を刺殺、容疑の男を逮捕 徳島・吉野川(朝日新聞) - goo ニュース

>木村容疑者には、徳島地裁からドメスティック・バイオレンス(DV)防止法に
>基づく接近禁止命令が出されていた。

DVで接近禁止命令が出ているというレベルならば、もし接近したのならわかるようにすべきですよね。「暴力の対象」が被害者に限定され、他の人からはそんなことをする人に見えないという例も多いそうですから、守る手段をしっかりと確保しなければこれからも同様の事件が起きると思います。「加害者の人権」と「被害者の生命」を比べたらやはり「生命」を守って欲しいですから。常習的な性犯罪者にGPSを利用したマーキングをする案も検討されていますが、こういう場合にも対応して接近がわかるようにして欲しいと思います。

もっとストーカーやDVに対する公の議論をすべきでしょう。

九九が出来なくても大学へ行ける時代なのですから

2006年12月24日 02時55分52秒 | 個人的な感想とか意見
「塾は禁止」 教育再生会議で野依座長が強調(朝日新聞) - goo ニュース

出身大学の関係者なのであまりつっこみたくはなかったのですが、野依さん現状がわかっていませんね。中学出の労働者を「金の卵」と呼んだ世代の感覚なのでしょうか?高校は裕福な家庭の人が行くところ、大学はエリートが行くところならば、「塾」否定の感情になるかもしれません。

しかし、現状はタイトル通り「九九が出来なくても大学へ行ける」時代なんですよ。もちろん大学の入試レベルが上から下までもの凄い差はあるわけですが。推薦入試やAO入試など学力以外の評価で入学できてしまう制度も理由の内にありますが。

本来公教育で十分な学力を身につけられると想定される程度の生徒ばかりが中学高校へ通うわけではないですよね。高校進学率97%以上ですよ。むりやり高校へ突っ込んでいるわけですよ。大学進学率44%以上ですよ。行けばいいってもんじゃないと思うのですが。

野依さんがこの現状を把握していて、なおそう主張されるならば、それなりの学制の大改革をすべきですね。小学校から学年毎の修了検定や卒業検定を実施して不合格者はどんどん留年させる。理解が早い生徒はどんどん飛び級させる。入学は易く卒業は難い。それならば進学塾は必要なくなるのではないでしょうか。

私には良い案に思えませんが。

真摯な態度

2006年12月21日 19時15分10秒 | 個人的な感想とか意見
「外人の日本語は片言の方が」 久米さん10年後の謝罪(朝日新聞) - goo ニュース

久米さんは最近になって、自身の10年前のコメントに対し不快感をもたれたことを知り、メールで謝罪をしたそうです。

とかく「臭い物には蓋」的な対応が多い昨今の風潮が目立ちますが、10年前のコメントとはいえ抗議に対して真摯に対応した久米氏の対応を評価したいですね。

自分の過ちを素直に認め、よりよくしていこうとする姿勢を見習おうと思います。

「製造者の責任」と「使用者の責任」

2006年12月21日 17時30分56秒 | 個人的な感想とか意見
パロマ「欠陥なし」、報告に遺族は怒り 「信用できぬ」(朝日新聞) - goo ニュース

一般の論調は、「簡単に不正改造できるような製品を作った。広報が不十分だった。製造・販売したパロマが悪い」でしょう。でも、家電販売店でアルバイトをしている私の経験から、「使用者の不注意」も考えて欲しいと思います。

残念ながら商品の説明書を「まったく」読まないで、なんでも電話で尋ねてくるお客さんが結構います。掃除機の具合が悪いという修理依頼で、話をよく聞いてみると集めたゴミを捨てたことがないというのもありました。ファンヒーターでは、空気の取り入れ口が大量の埃で目詰まりしていることがよくあります。説明書に注意事項が書いてあっても、読まなければ事故は起きます。そして事故が起きればすぐ企業の責任にされます。企業はトラブルを防ぐために何重にも安全装置を付けることになります。しかしそれは根本的な解決になるわけではありません。

パロマの事故では安全装置が壊れていても、使用者が注意して換気が十分されていれば防ぐことが出来たでしょう。これが安全装置のない「七輪」だったら、社会的にこんな大問題にならなかったはずです。松下やトヨトミのファンヒーターでも同じ事が言えます。

製造販売業者がある程度の責任を持たなければならないのは当然だとは思いますが、使用者の責任も問うことが必要だと思います。



古典の勉強を始めました

2006年12月18日 14時44分48秒 | 個人的な感想とか意見
現代のニュースに接したりアルバイト先での出来事などに不満が募る中、いにしえの教えにヒントを見いだそうと中国の古典を勉強することにしました。

とりあえず「諸子百家」(講談社学術文庫)と「新訂孫子」(岩波文庫)から始めることにしました。

高校時代に「論語」「孫子」大学時代に「荘子」「老子」「易経」などをつまみ食いをしていましたが、今回はノートも取りながら精読する予定です。

テレビもラジオもない、インターネットは当然ない。「本」ですらない(竹簡に記録)時代に独自の考えをまとめて諸侯に売り込み、学派を形成していった思想家たちの熱いエネルギーを感じることが出来ればいいなと思っています。

知識ではなく知恵を付けるのは地道な作業しかないと信じて挑戦していきます。

なかなか言えることではありません

2006年12月17日 23時27分18秒 | 個人的な感想とか意見
米国の原爆投下は「犯罪」 人道的に許せない-中川氏(共同通信) - goo ニュース

現在日本の同盟国であるアメリカに対してよくここまではっきりと言えたと思います。戦争は外交の手段ではありますがそこにもルールはあります。無差別の市民殺戮はそのルールからはずれた行為であります。それは旧日本軍であろうとアメリカ軍であろうと非難されるべき事です。変な正当化をしないで「過ち」を過ちとして認めるべきでしょう。

「知事」「首長」の魅力

2006年12月14日 22時18分00秒 | 個人的な感想とか意見
そのまんま東氏が立候補表明 出直し宮崎知事選(朝日新聞) - goo ニュース

大学で地方政治について研究してきてそれなりの意見を持っているようですので、ズブの素人ではないようです。しかしタレント時代に幾つかの「事件」もありましたので、宮崎県民がそこのところをどう評価するのか見たいと思います。

3人もの県知事が権力の乱用とも言える汚職で逮捕された後の出直し選になるわけですが、今や知事を始めとする首長職は一般の国会議員よりもかなり魅力があるようですね。権限がかなり強いことが理由のようです。以前国会議員は地方に公共工事をもたらすパイプ役としてそれなりの影響力がありましたが、国にはもうそれだけの財力がありません。となると予算の編成に対して大きな影響力をもつ首長は、相対的に影響力が増したと言うことになるのでしょう。

そして地方分権が着実に進んできているので、これからますます魅力が増えることになります。選挙に於いて地方のマスコミは、もっと厳しく候補者を批判して住民に判断材料を与えて欲しいものです。

これで剣道も「世界の」スポーツになったのでは?

2006年12月11日 11時30分13秒 | 個人的な感想とか意見
日本男子が米国にまさかの敗戦(スポーツニッポン) - goo ニュース

「本家本元」「お家芸」と称される日本発祥の武道・スポーツは色々ありますが、世界に普及すればこういうことも当然でしょう。野球で世界一になった日本が剣道で世界一になれなかったというのは、おかしくもはずかしくもありません。フェンシングと同様、剣道が世界で多くの競技者を得ることが出来るならそれの方が良いと思います。むしろ「本家」として武道の精神を世界に伝えるのにはこれくらいの方がよいのではないでしょうか。

スポーツは相手に勝つことが重要になりますが、武道は己に勝つことが重要です。この精神が剣道と共に世界に広がればよいと思います。

災害時の社会を支える技術ですね

2006年12月10日 07時49分52秒 | 個人的な感想とか意見
基地局壊れても通信可能に 携帯電話で中継実験(共同通信) - goo ニュース

災害で携帯基地局が使えなくなる可能性がある以上、携帯電話や公衆無線LANなどのインフラ復旧期間に補助的役割を果たす技術になりそうですね。トランシーバーなどでは中継機能を利用する物がありますが、携帯電話にもこの機能がつけば大きな力になりそうです。

TVの完全デジタル放送化や家庭用の自家発電装置など、この10年で大きく変わる身近な技術革新の一つになって欲しいと思います。

留年させればよいと思うのですが

2006年12月09日 00時20分02秒 | 個人的な感想とか意見
2年生半数、留年危機 英語力検定が壁 横市大の学部(朝日新聞) - goo ニュース
後半引用
>商、国際文化、理の3学部を統合し、国際総合科学部を新設した大学は「国際
>社会で通用する人材の育成」を掲げている。「TOEFL500点」は英語
>教育の充実度を示す象徴として、学外にPRもしてきた。

> 予想外の未達成者の数に、大学も頭を悩ませている。このままだと留年者が
>出るのは避けられないし、点数を緩めれば学部の評判が落ち、志願者減につな
>がりかねない。このため、この夏には2週間で67・5時間もの補習を実施
>した。

> 藤野次雄・国際総合科学部長は「TOEFL500点は専門知識を大学で
>学ぶうえで出発点でしかなく、基準は緩められない。勉強方法での支援しか
>できない」と話す。大学が今年度中に実施するTOEFLの検定は、
>今月16日と2月の2回のみだ。

なぜ大量の留年者が出ることを恐れるのでしょう。カリキュラムや授業の内容が適切でないのが原因と考えられるのなら別ですが。しかし補習も実施しているということですし、「TOEFL500点は専門知識を大学で学ぶうえで出発点」というレベルならば、原因が生徒の側にあると推測されます。

大学の入試レベルいわゆる「偏差値」を高く維持し、かつ多くの入学志願者を集めたいのなら、社会的評価を上げるしかありません。この大学はその評価対象を「英語力」と決めて売り出したのですから、それが「使い物にならない」レベルでしかないなら評判は落ちるでしょう。日本での社会的評価とはすなわち就職実績なのですから。

「あの大学の卒業生なら大丈夫」という評価を企業からしてもらうためには、簡単に進学させたり卒業させるべきではないと考えます。