
藤や葡萄のように
ねじれた蔓が枯れ木を登って
美しい緑の
たわわな木陰を作り
鮮やかな
緋(あけ)の花を群れ咲かせる
凌霄花


空に咲く
緋色の花を見あげて
実感する
覚悟もする
夏が
来たんだ


そしてこの
焔立つような花を
眺めていたら
唐突にも
「煉獄さんみたい」
と思ったり
して


心を燃やすような
その色
炎のような
その形
霄(そら)を凌ぐほどに
天高く昇っていく
その志し
その志し
煌々と
美しく
痛ましいほどの
矜恃
炎柱・煉獄杏寿郎さんに
そっくりだ

コロナ禍に
なんとなく見てみた特別編集版で
すごく心を揺さぶられた
『鬼滅の刃』
わたしには
怖い場面も多いけれど
クスクス笑ったかと思えば
涙がボロボロあふれて
大泣きしちゃう


煉獄さんが好き
無限列車で
彼が生き延びて
炭治郎と
善逸と伊之助が
揃って
彼の継子になって
みんなで
修行したり
鬼狩りに出かけたり
3人一緒に
煉獄さんに面倒をみてもらう


眠り鬼がみせる幸せな夢みたいに
そんな彼らが
心を駆け抜けていく
暑い真昼
凌霄花が燃えるように
咲いていて

夏が
満ちていく
★

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