男の頭は四角、女の頭は丸い＠cut-A・月齢8.9今日の月2枚

見出し画像と同じ月だけど

青空に吸い込まれそうな儚げな月もいい

昨日はcut-Aにツレとふたりでいってきた。

ツレの要望はカットしたあとにくずれないスタイル＆

顔と＆襟足を剃りたい、この2つの要望を叶えるために。

cut-Aにはバーテンダースタイルの理容師さんが3人、

そのうちの1人は洗髪、髭剃り、雑務を担当なので

ハサミはまだよのインターンと思われる。

実際に髪をカットする2人の理容師さんのうち1人は
店長、もう一人は独立修行中の店長候補だと思う。
店内には横一に並ぶ7つの鏡とイスがある。
イスを行ったり来たり立ちっぱなしの理容師は

見た目より体力勝負の仕事に思えた。

あけ放ったドアから店内に入った。
正面に置かれている整理券のカードを手に持ち、
ドアの左右に並ぶ長椅子に腰掛けて順番を待つ。
8人の待ち人がいた。

親子連れを除く5人は薄い白髪頭の高齢者で残りの一人は、
下を向きぼそぼそと意味不明のひとり言を絶え間なく

つぶやいていた。ぼくはその彼のすぐ隣に座り、

ツレはちらっと見てから反対側の長椅子に座った。

ときどき足踏みと顔をあげて奇声を発するのは長く

待つ鬱憤と思うが、明瞭な言葉は聞こえてこない。

奇声が上がるたびに彼の顔を見た。

何回か眼があったがきれいな瞳をしていた。
奇声の間隔が縮まってきたころ彼の番号が呼ばれた。
21番だった。

№2理容師さんは彼の扱いに慣れているようで難なく
散髪を終えレジの前で会計をするときに、
彼はジャージのポケットを何度もまさぐっていた。
あげく金が見つからないという。
理容師さんと一緒に上下のポケットを探したが出てこない。

「そこのイスでちょっと待ってて」と云われておとなしく
椅子に座るかと思ったら、彼はすぐトイレに駆け込んだ。
出てきた彼は右手に5千円札を握りしめていた。
どこにしまってたんだ？
すこし呆気にとられたけど、安心した。

障碍があると思われる彼はナイキの白いTシャツの上に
青いジャージ上下を着て、スニーカーは白のadidasだった。
身ぎれいな装いに5千円札を持たされひとりで床屋に来た。
とてもいい環境にいるんだね。

ツレにとって初めての床屋はどうだろうか？
理容師さんは初めての女性客に緊張したらしいが、
ツレはぼくより腹が座って人心掌握が巧い人だから
心配なし、思い通りのカットになって喜んでいた。

スタンプ4個追加

「男の頭は四角、女の頭は丸い」･･･これは理容師さんが

ツレに話した言葉で、ぼくもなんとなく同感した。

いろんな人がさまざまなところで

自分の言葉を持っている

ステキなことだ。

また明日

Goodnight.

アリッサムてんこ盛り

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