水滸聚義

中国古典『水滸伝』の紹介や考察を行っています

時刻の表し方 更点法

2011-09-10 | その他 用語
 古代中国では、夜間の時刻(戌時~寅時)を表すのに「更」という単位を用いました。『水滸伝』で「更」という時刻表現が出てきたら、それは夜間のことだと思って下さい。

 一夜は五つの更に分けられます。

  一更=戌時(19時~21時)
  二更=亥時(21時~23時)
  三更=子時(23時~1時)
  四更=丑時(1時~3時)
  五更=寅時(3時~5時)

 さらに細かい時刻を表すのに「更」を五つの「点」に分けました。「更」は2時間なので、「点」は24分間になります。

  一更一点(19時~19時24分)
  一更二点(19時24分~19時48分)
  一更三点(19時48分~20時12分)
  一更四点(20時12分~20時36分)
  一更五点(20時36分~21時)
  ……

 『水滸伝』の第一回で仁宗皇帝が「五更三点」に出御します。「五更三点」は皇帝が登殿する時刻のお決まりの表現で、3時48分~4時12分ごろを指すことになります。(昔の人は朝早いですね。)