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地名アラカルト

各地の難読地名や珍しい地名についての由来やエピソードなどについて調べてみたいと思います。

高知県の難読小学校名 いくつ読めますか ③

2019年04月12日 21時23分56秒 | Weblog
①安芸郡奈半利町立奈半利小学校 乙     
②安芸郡馬路村立馬路小学校 馬路
③安芸郡馬路村立魚梁瀬小学校 魚梁瀬    
④吾川郡いの町立神谷小学校 神谷    
⑤吾川郡仁淀川町立別府小学校 森      
⑥高岡郡越知町立野老山小学校 野老山       
⑦高岡郡檮原町立梼原小学校 川西路(かわにしじ)     
⑧高岡郡日高村立日下小学校 本郷
⑨高岡郡四万十町立興津小学校 興津
⑩高岡郡四万十町立七里小学校 七里甲  
⑪幡多郡黒潮町立拳ノ川小学校 拳ノ川

読みなど

① なはり 明治22年4月,安芸郡奈半利村(一部を除く)が単独村制施行(~大正5町制)。『土佐日記』に「この奈半のとまりにとまりぬ」とある。奈半の里(さと)が縮まって奈半里を経て奈半利になったという。また,ナハリは,ニイバリ(新治)と同じく,「新たに開拓したところ」の意ではないかともいう。校名も読みも3字。
② うまじ 明治22年4月,安芸郡馬路村と魚梁瀬村が合併し馬路村成立。村名は,物資の仕入れのために魚梁瀬~安田間を馬で往復したので,馬の通う路の意ともいう。なお,かつて京都府に同名村(明治22~昭和30)があった。
③ やなせ 藩政村。村名は,壇ノ浦の戦いで敗れた平家の子孫が当地の川瀬に魚を捕らえる梁を造ったという伝承に因むともいう。校名も読みも3字。
④ こうのたに 明治22年4月,神谷・賀田など4村が合併し神谷村成立(~昭和29)。村名は,地内の延喜式内社天右門別安国主天神社(アマノイハトワケヤスクタマヌシアマツカミヤシロ)に因むという。神谷には種々の読みの地名があるが,「こうのたに」は他にないようである。
⑤ べふ 明治22年4月,高岡郡森・別枝など5村が合併し別府村成立(~昭和29)。村名の由来は不明。荘園と関係ある地名か。
⑥ ところやま 織豊期からみえる地名。仁淀川中流右岸の山間部に位置。氏姓あり。
⑦ ゆすはら 南北朝期からみえる地名。明治45年7月,高岡郡西津野村が檮原村と名称変更(~昭和41町制)。村名は,かつてユスの木が多く繁茂していたからとも,マンサク科のイスノキ(柞)があったからともいう。梼は檮の俗字。
⑧ くさか 明治22年4月,高岡郡日下村が単独村制施行(~昭和29)。村名の語源については,「日の下のクサカ」という枕詞的表現からとか,草処(クサカ=草生の地),部民説,アイヌ語説など諸説がある。
⑨ おきつ 昭和23年高岡郡与津村(島戸・小室・杓子・荒平の四津の旧村)が興津村と名称変更(~昭和30)。村名は,海辺の人達が共同して村を盛んに起こし悦び楽しむことに由来するという。
⑩ ななさと 明治9~22年の村名に因む。七里村は,本在家・柳瀬・中野々・小野川・西影山・越行(えっきょう)・志和影山の7村が合併し成立。
⑪ こぶしのかわ 明治8年創立。「ぶし」は川岸の川岸の段丘を意味する「ふち」の転訛で,拳ノ川は丘陵地の山麓を流れる川に由来するともいう。

高知県の難読小学校名 いくつ読めますか ②

2019年04月09日 20時23分12秒 | Weblog
①南国(なんこく)市立岡豊小学校 岡豊町八幡(やはた)       
②南国市立後免野田小学校 下野田
③南国市立十市小学校 緑ケ丘
④土佐市立波介小学校 波介        
⑤須崎市立安和小学校 安和        
⑥須崎市立吾桑小学校 吾井郷(あいのごう)乙
⑦宿毛市立小筑紫小学校 小筑紫町小筑紫
⑧四万十市立大用小学校 大用  
⑨東洋町立甲浦小学校 河内 
⑩安芸郡奈半利町立奈半利小学校 乙     
 読みなど

① おこう 明治22年4月,長岡郡八幡・常通寺島など11村が合併し岡豊村成立(~昭和34)。村名は岡豊山(97m)によると思われる。岡豊は長岡の国府(こう)の略とする説や,もとは豊岡といい,豊饒の岡の意とする説などがあるという。岡をオ,豊をコウと読む地名はほとんどないようである
② ごめんのだ 明治22年4月,長岡郡後免町が単独町制施行(~昭和31)。後免は土佐藩の家老・野中兼山(1615~63)が荒廃していた当地を開発させて,住民に対して年貢や諸役を免じたこと(御免)に因む。後に「後免」と改められたという。
③ とおち 明治22年4月,長岡郡十市が単独村制施行(~昭和31)。十市は鳥狩りの意という。当地は池沼が多く,魚類が豊富で雁鴨類が繁殖し狩りの好適地であったという(『角川・高知』)。
④ はげ 明治22年4月,高岡郡波介・出間(いずま)・岩戸の3村が合併し波介村成立。村名の由来は不明だが,ハゲには山の端の湧水のある所や土砂の堆積した所,崩壊地形などの意があるという。校名も読みも2字。
⑤ あわ 織豊期からみえる地名。沖縄県名護市に同名校がある。校名も読みも2字。
⑥ あそう 明治22年4月,吾井ノ郷村と桑田山村が合併し吾桑村成立(~昭和29)。村名は旧村から1字ずつとって命名。
⑦ こづくし 明治22年4月,小筑紫・伊与野など11村が合併し小筑紫村成立(~昭和25町制~29)。村名は菅原道真(845~903)に由来する伝承がある。道真が晩年大宰府に左遷される途中,暴風雨のため,船が当地に漂着し,道真が「ここは筑紫か」ととうたことから,「こづくし」の地名がある。また他説には,道真の死後,渡会春彦(道真の随臣)が遺物を携え,道真の神霊を奉斎して小筑紫したともいう(『角川・高知』)。
⑧ おおゆう 大用は四万十川の支流後川(うしろがわ)上流左岸に位置。地名は交通の要衝を意味するという。用(ユウ)は呉音。
⑨ かんのうら 明治22年4月,安芸郡甲浦・白浜など4村が合併し甲浦村成立(~大正5町制~昭和34)。村名の由来には,太平洋から大きく入り組んだ入江の形が甲(兜)に似ているからなど諸説がある。*甲板(かんぱん,船のデッキ)の甲。甲を「カン」と読む地名は当地と土佐市甲原(かんばら)で高知県以外にはないようである。
⑩ なはり 明治22年4月,安芸郡奈半利村(一部を除く)が単独村制施行(~大正5町制)。『土佐日記』に「この奈半のとまりにとまりぬ」とある。奈半の里(さと)が縮まって奈半里を経て奈半利になったという。また,ナハリは,ニイバリ(新治)と同じく,「新たに開拓したところ」の意ではないかともいう。


高知県の難読小学校名 いくつ読めますか ①

2019年04月08日 17時01分56秒 | Weblog
①高知市立一宮小学校 一宮西町1丁目
②高知市立介良小学校 介良乙
③高知市立神田小学校 神田        
④高知市立小高坂小学校 新屋敷1丁目
⑤高知市立初月小学校 南久万        
⑥高知市立十津小学校 十津4丁目
⑦高知市立布師田小学校 布師田
⑧高知市立三里小学校 仁井田
⑨高知市立行川小学校 行川
⑩安芸市立穴内小学校 穴内乙  
⑪南国市立稲生小学校 稲生
          
読みなど

① いっく 明治22年4月,土佐郡一宮・久礼野・薊野(あぞうの)の3村と三谷村の一部が合併し一宮村成立(~昭和17)。村名は土佐一ノ宮土佐神社に因む。
② けら 明治22年4月,長岡郡介良村が単独村制施行(~昭和47)。村名は介良山(167m)に因む。校名も読みも2字。
③ こうだ 織豊期にみえる神田之荘に因むか。
④ こだかさ 明治22年4月,土佐郡小高坂村が単独村制施行(~昭和2)。村名は,高知城の城山を大高坂(おおだかさ)と呼ぶのに対して,大高坂の西にある孤立丘陵(56m)を小高坂といったことによるという(『角川・高知』)。
⑤ みかづき 明治22年4月,土佐郡久万・円行寺など4村が合併し初月村成立(~昭和10)。村名は,地形がおおよそ半月状をなしていることから,三日月と称し,初月の雅月をあてたという(『角川・高知』)。
⑥ とおづ 十津の由来は不明だが,港と関係がある地名であろう。
⑦ ぬのしだ 明治22年4月,土佐郡布師田村が単独村制施行(~昭和17)。村名は,往古,葛城襲津彦命(カツラギノソツヒコノミコト)の子孫の布師氏が住んでいたとも,布師の給田があったことによるともいう(『角川・高知』)。
⑧ みさと 明治22年4月,長岡郡仁井田村・種崎村・池村の一部が合併し三里村成立(~昭和17)。村名は3村合併したことによる。
⑨ なめがわ 藩政村。村名は,近くに水ゴケで足をとられそうになる川があったことによるのか。
⑩ あなない 明治22年4月,安芸郡穴内村が単独村制施行(~昭和18)。村名の由来には,アイヌ語のana-nay(われらの川)またはane-nay(小さなかわ)説(『山本・アイヌ』)や,石灰岩が水で侵食されて穴のある地域とする説(『吉田・語源』)などがある。
⑪ いなぶ 明治22年4月,長岡郡稲生村が単独村制施行(~昭和31)。村名は,明治9年下田村と衣笠村が合併した際に,稲がよく生育する村を意味する村名を意図し,衣笠村の氏神「稲荷神社」の霊験にもあやかって命名したという(『角川・高知』)。


愛媛県の難読小学校名 いくつ読めますか ⑤

2019年04月08日 11時17分35秒 | Weblog
①越智郡上島町立岩城小学校 上島町岩城
②上浮穴郡久万高原町立面河小学校 渋草
③上浮穴郡久万高原町立父二峰小学校 露峰(つゆみね)甲
④上浮穴郡久万高原町立仕七川小学校 東川
⑤伊予郡松前町立松前小学校 筒井
⑥伊予郡砥部町立砥部小学校 大南(おおみなみ)           
⑦喜多郡内子町立五十崎小学校 五十崎甲
⑧北宇和郡鬼北町立好藤小学校 大字内深田(うちふかだ)
⑨南宇和郡愛南町立平城小学校 御荘(みしょう)平城
⑩組合立篠山小学校 南宇和郡愛南町正木
⑪南宇和郡愛南町立僧都小学校 僧都

読みなど

① いわぎ 県北東部に位置する離島(854ha)。明治22年12月,越智郡岩城村が単独村制施行(~平成16)。島名村名は島名による。島名は,岩石性の地質に因むという。
② おもご 昭和9年1月,上浮穴郡杣川(そまがわ)村が面河村に名称変更(~平成16)。村名は,昭和8年名勝に指定された渓谷美を誇る面河渓に因む。
③ ふじみね 明治22年12月,上浮穴郡父野川(ちちのかわ)・二名(にみょう)・露峰の3村が合併し父二峰村成立(~~昭和34)。村名は旧村から1字ずつをとって命名。
④ しながわ 明治22年12月,上浮穴郡仕出(しで)・七鳥(ななとり)・東川の3村が合併し仕七川村成立(~昭和30)。村名は旧村から1字ずつをとって命名。
⑤ まさき 明治22年12月,伊予郡筒井・浜など4村が合併し松前村成立(~大正11町制)。村名は,「マツサキ」の略で中世以来の郷村名によるという。「松」は海岸に松林があったことに由来するという。「松」を「ま」と読む地名は他に同県松山市松前町(まさきまち)と東温市松瀬川(ませかわ)があるくらいと思われる。
⑥ とべ 明治22年12月,下浮穴郡大南・外山(とやま)など8村が合併し砥部村成立(~昭和3町制)。村名は砥部焼の産地に因む。トは砥部川流域の砥石(陶石),べは職業集団の部民の居住地を指すともいう。校名も読みも2字。
⑦ いかざき 明治22年12月,喜多郡古田村と大久喜村が合併し五十崎村成立(~大正9町制~平成17)。村名は中世以来の地名による。イカは背後に山が迫っている所,あるいは洪水の起こりやすい地の意ともいう。
⑧ よしふじ 明治22年12月,北宇和郡内深田・成藤など9村が合併し好藤村成立(~昭和30)。村名の由来は不明だが,戦国期の文書には「吉藤」とあるという。吉が好に変化したのか。
⑨ ひらじょう 平城は藩政村。村名は,40番札所の平城山(へいじょうざん)観自在寺(かんじざいじ)に因むと思われる。
⑩ ささやま 全国的にも珍しい愛媛県と高知県の2県にまたがる組合立の小中併設校。校名は愛南町と高知県宿毛市の県境にある篠山(1065m)に因む。
⑪ そうづ 由来については,僧都川の水源が2つに分かれている地なので左右水となり,万治元年藩主伊達宗利の命により都の僧が居住したのに因み僧都と改めたという説と,左右水とは元来山林の用水の水車を意味したことによるとの説があるという(『角川・愛媛』)。

愛媛県の難読小学校名 いくつ読めますか ④

2019年04月06日 22時19分35秒 | Weblog
①西条市立周布小学校 周布
②西条市立壬生川小学校 壬生川
③大洲市立菅田小学校 菅田甲
④大洲市立新谷小学校 新谷町甲
⑤伊予市立佐礼谷小学校 佐礼谷甲
⑥伊予市立小学校 双海町上灘甲       
⑦四国中央市立寒川小学校 寒川町
⑧四国中央市立妻鳥小学校 妻鳥町
⑨西予市立石城小学校 宇和町西山田
⑩西予市立明間小学校 宇和町明間
⑪越智郡上島町立生名小学校 生名     

読みなど

① しゅう 周布の由来は不明。なお,島根県浜田市にある同字校は「すふ」と読む。
② にゅうがわ 明治22年12月,桑村郡壬生川・大新田など5村が合併し壬生川村成立(~34町制~昭和46)。村名は,ニブの転訛で,「湿地」に由来か。あるいは,丹(に)の産地であったのかという。
③ すげた 明治22年12月,喜多郡菅田・大竹・宇津の3村が合併し菅田村成立(~昭和29)。村名は,スゲ(カヤツリグサ科の植物)の植生に因むか。
④ にいや 明治22年12月,喜多郡新谷町と新谷村が合併し新谷村成立(~昭和29)。村名は,平安期からみえる郷名に由来。谷間に開いた新しく地の意か。
⑤ されだに 明治22年12月,下浮穴郡佐礼谷村が単独村制施行(~昭和30)。村名は,安別当(あべっとう)の真行寺(峰の薬師)の棟札(むなふだ)に「到茲必左顧而礼之、邑之名原于冠之伝」にみえることによるという(『角川・愛媛』)。
⑥ みどり 校名は,当地域に多く生息するカワセミ(翠)のミドリの毛の色に由来するという。一字校名。
⑦ さんがわ 明治22年12月,宇摩郡寒川村が単独村制施行(~昭和27町制~29)。村名の由来は,大和国城上郡長谷郷に神川(しんがわ)浦という所があり,長谷寺の試(こころみ)の観音堂が当地の海辺へ流れ寄せたので,この浦の名をとって神川としたが,誤って寒(かん)川と記し,後世それを訓読みして「さむ川」としたと伝えるという(『角川・愛媛』)。
⑧ めんどり 明治22年12月,宇摩郡妻鳥村が単独村制施行(~昭和29)。村名は,妻鳥能登判官有道が来住したことによるとする説や戦国期の武将妻鳥采女正友春に因む説などがある(『角川・愛媛』)。
⑨ いわき 昭和4年12月,東宇和郡笠置村と山田村が合併し石城村成立。村名は,平安期からみえる郷名による。キは場所を示し,「岩の多い所」の意ともカムイイワキ(神の住む所)の意ともいわれる。
⑩ あかんま 平成29年3月,皆田(かいだ)小学校へ統合のため閉校。明を「あかん」と読む地名は他になうようである。
⑪ いきな 因島と指呼の間に位置する生名島(368ha)。 明治22年12月,越智郡生名村が単独村制施行(~平成16)。村名は,島の形状あるいは砂浜に関連するものであろうという。


愛媛県の難読小学校名 いくつ読めますか ③

2019年04月05日 21時32分35秒 | Weblog
①宇和島市立奥南小学校 吉田町奥浦
②宇和島市立立間小学校 吉田町立間
③八幡浜市立日土小学校 日土町
④新居浜市立大生院小学校 大生院
⑤新居浜市立神郷小学校 神郷1丁目   
⑥新居浜市立角野小学校 中筋町2丁目
⑦新居浜市立惣開小学校 王子町
⑧新居浜市立垣生小学校 垣生        
⑨西条市立石根小学校 大頭(おおと)甲
⑩西条市立神拝小学校 神拝甲        
⑪西条市立神戸小学校 洲之内甲         

読みなど

① おくな 明治22年12月,北宇和郡奥浦・南君浦(なぎみうら)が合併し奥南村成立(~昭和30)。村名は,両浦の一字ずつとって命名。
② たちま 明治22年12月,北宇和郡立間村が単独村制施行(~昭和30)。三間川流域に位置。平安期からみえる地名。愛媛県のミカンの発祥地で,全国有数の産地。
③ ひづち 明治22年12月,西宇和郡日土村が単独村制施行(~昭和30)。村名は,養老2年(718)出石山の金山出石寺の堂建立の際,石仏が現れ,丈が高かったので,槌(つち)で打ったところ,槌が二つに割れて飛んだこと(飛槌)に由来するという(『角川・愛媛』)。
④ おおじょういん 明治22年12月,新居郡大生院村が単独村制施行(~昭和30)。村名は,地内の石鉄山往生院正法寺に由来し,いつのころからか往生の名を忌み嫌って大生院と改めたという。
⑤ こうざと 明治22年12月,新居郡松神子(まつみこ)村と郷(ごう)村が合併し神郷村成立(~昭和28)。村名は旧村から一字ずつとって命名。
⑥ すみの 明治22年12月,角野村と立川山村が合併し角野村成立(~昭和14町制~34)。村名は,平地の奥まった地の意か。
⑦ そうびらき 惣開は嘉永年間(1848~54)に清水惣右衛門が新居浜浦の西部海岸を干拓したことに因むという。
⑧ はぶ 明治22年12月,新居郡垣生村が単独村制施行(~昭和28)。地名は,埴土(はにつち)の生じるところの意である埴生(はにふ)の「に」を省略して「はぶ」と呼んでいたものを,埴を垣と書き誤って垣生とし,「はぶ」と読ませたものかという説がある(『角川・福島』)。校名も読みも2字。
⑨ いわね 明治22年12月,周布郡大頭・妙口(みょうぐち)など4村と明穂(あかお)村の一部が合併し石根村成立(~昭和30)。村名は,石土山(石鎚山1982m)の山麓に因むともいう。
⑩ かんばい 明治22年12月,新居郡神拝村・樋之口分・喜多川分・古川村が合併し神拝村成立(~大正14)。村名は,5月晦日夜,石鎚山頂付近で通夜した参拝人達が暁近く松明(たいまつ)をもって石鎚神を祀る弥山(みせん)を目指して登り,参拝できなかった近村の人達は,石鎚山をよく望見できる当地に集合して,松明が登頂するのを望見し,石鎚神を遥拝したことに由来するという(『角川・愛媛』)。
⑪ かんべ 明治22年12月,新居郡洲之内・中野など4村が合併し神戸村成立(~昭和16)。村名は,伊曽乃神社の封戸(ふこ)に由来かともいう。

愛媛県の難読小学校名 いくつ読めますか ②

2019年04月04日 21時44分02秒 | Weblog
①今治市立乃万小学校 延喜(えんぎ)甲       
②今治市立波止浜小学校 地堀(じぼり)1丁目
③今治市立別宮小学校 別宮町5丁目
④今治市立鴨部小学校 玉川町中村
⑤今治市立伯方小学校 伯方町木浦(きのうら)甲
⑥宇和島市立蒋淵小学校 蒋淵 
⑦宇和島市立結出小学校 下波(したば)   
⑧宇和島市立遊子小学校 遊子
⑨宇和島市立御槙小学校 津島町槇川
⑩宇和島市立成妙小学校 三間町成家(なるいえ) 
  
読みなど

① のま 明治22年12月,野間郡延喜・野間など7村が合併し乃万村成立(~昭和30)。村名は,南北朝期からみえる地名による。ノマはヌマ(沼)の転訛ともいわれる。校名も読みも2字。
② はしはま 明治22年12月,野間郡波止浜・高部など4村が合併し波止浜村成立(~41町制~昭和30)。村名は,海岸から海に長く突き出して構築された堤防,すなわち波止(はと)のある浜の転訛ではないかという。
③ べっく 瀬戸内海の大三島に鎮座する大山祇(おおやまづみ)神社の別宮に因む。インターネットで校歌を聞くことができる。
④ かんべ 明治22年12月,越智郡小鴨部・中など6村が合併し鴨部村成立(~昭和29)。村名は,平安期にみえる鴨部郷に因む。鴨は「かも」の転訛か,「かん」と読む地名は他にないようである。
⑤ はかた 瀬戸内しまなみ海道により本州及び四国と「陸続き」の島(2086ha)。昭和15年11月,越智郡東伯方村(明治22年12月設置)が伯方町に名称変更し町制施行(~平成17)。潟に関係する地名かともいう。「伯方の塩」で知られる。
⑥ こもぶち 明治22年12月,北宇和郡蒋淵浦が単独村制施行(~昭和33)。コモはコボ(毀・壊)の転で,「崩壊地形,侵食地形」を指すのではないかという(『楠原・語源』)。蒋の付いた地名は他にないようである。
⑦ ゆいで 結出は張り出した台地や崖などに命名された地名ではないかという(『楠原・語源』)。
⑧ ゆす 明治22年12月,北宇和郡遊子浦が単独村制施行(~昭和33)。遊子は「ユス(柞)」の意で,「イスノキ」とも称し,マンサク科の常緑高木のある地をいう(『吉田・語源』)。校名も読みも2字。
⑨ みまき 明治32年7月,北宇和郡清満村の大字御内(みうち)と槇川が分立し御槙村成立(~昭和30)。村名は両大字から一字ずつ採った合成地名。
⑩ なるたえ 明治22年12月,北宇和郡成家・曽根など8村が合併し成妙村成立。村名の由来は不明。


愛媛県の難読小学校名 いくつ読めますか ①

2019年04月03日 17時21分11秒 | Weblog
①松山市立浅海小学校 浅海本谷(ほんだに)甲
②松山市立味生小学校 別府町     
③松山市立新玉小学校 千舟町8丁目
④松山市立浮穴小学校 森松町
⑤松山市立素鵞小学校 小坂1丁目    
⑥松山市立垣生小学校 西垣生町     
⑦松山市立湯築小学校 道後北代(きたしろ)
⑧松山市立怒和小学校 元怒和甲    
⑨松山市立興居島小学校 泊町 
⑩今治市立鳥生小学校 南高下町3丁目

読みなど

① あさなみ 明治7年創立。かつて一面浅い海であったが,地変によって陸地になったという。「あさうみ」の転訛か。
② みぶ 明治22年12月,温泉郡別府・北斎院(きたさや)など4村が合併し味生村成立(~昭和15)。村名は,当地域が味酒郷と埴生郷(のち垣生郷)に属していたといわれるため,両郷から一字ずつ採った合成地名。校名も読みも2字。
③ あらたま 昭和4年現校名に改称。江戸期~明治22年の町名。
④ うけな 明治22年12月,下浮穴郡森松村・高井村南分・井門村が合併し浮穴村成立(~昭和34)。村名はかつて越智為世が当地の浮穴城に居住し,浮穴氏を称したという伝承によるという。浮穴は,もとはウケ・アナで,ウキは湿地帯,アナは侵食地帯の洞穴。古代人の穴居跡から生まれたという(『難読・丹羽』)。
⑤ そが 明治22年12月,温泉郡小坂村・枝松村・中村一部・立花村一部が合併し素鵞村成立(~大正15)。村名は,地内にある須佐之男命(スサノオノミコト)を祭祀とする素鵞神社に因む。校名も読みも2字。
⑥ はぶ 明治22年12月,伊予郡西垣生村と東垣生村が合併し垣生村成立。往古,「埴生」と書き,「ハニュウ」と読んだが,いつしか「垣生」と書き,「ハブ」と読むようになったという。校名も読みも2字。
⑦ ゆづき 校名は中世の湯築城跡に因むか。
⑧ ぬわ 平成31年3月休校。瀬戸内海の忽那(くつな)諸島にある島(481ha)。もとの発音はヌハで怒波の当て字ではげしい波の島の意という(『難読・丹羽』)。校名も読みも2字。
⑨ ごごしま 興居島は松山市北部の沖合い約 2kmにある島(849ha)。明治22年12月,和気郡興居島村が単独村制施行(~昭和29)。村名の由来は,和気姫の第三子の小千(おち)御子が母のいる島「母居島」と呼んだのが転訛したとする説や,ココすなわち凝り固まってできた島から付いたという説などがある。興(コウ)・居(コ)は呉音。興や居を「ゴ」と読む地名はほかにないようである。居を「コ」と読む地名に新潟県上越市居多がある。
⑩ とりう 校名は鎌倉期にみえる郷名。

香川県の難読小学校名 いくつ読めますか ③

2019年03月31日 17時33分35秒 | Weblog
①三豊市立吉津小学校 三野町吉津乙
②土庄町立土庄小学校 淵崎甲   
③土庄町立豊島小学校 豊島家浦(いえうら)   
④小豆島町立苗羽小学校 苗羽甲   
⑤綾川町立滝宮小学校 滝宮         
⑥綾川町立小学校 陶        
⑦綾川町立羽床小学校 羽床下
⑧琴平町立榎井小学校 榎井     
⑨琴平町立象郷小学校 上櫛梨(かみくしなし)    
⑩多度津町立四箇小学校 三井  
⑪仲多度郡まんのう町立琴南小学校 造田(そうだ)

読みなど

① よしづ 明治23年2月,三野郡吉津村が単独村制施行(~昭和30)。村名は,当地一帯の海岸沿いに葭(よし)が生えていた港(津)があったことに因むという。
② とのしょう 明治23年2月,小豆郡土庄村が単独村制施行(~明治31年町制)。この地は,中世期,肥土庄(ひとのしょう)の内にあったので,町名はこれが簡略化されたものともいう。
③ てしま 小豆島の西方3.7kmに位置する島(面積1,440ha)。明治23年2月,小豆郡家浦・唐櫃(からと)・甲生(こう)の3村が合併し豊島村成立(~昭和30)。村名は,『古事記』にみえる海神・豊玉毘売命(トヨタマヒメ)に因み,トヨがテに転訛したものという。
④ のうま 明治23年2月,小豆郡苗羽・古江など4村が合併し苗羽村成立(~昭和26)。村名は,かつて当地にいた野馬に由来するという。
⑤ たきのみや 明治23年2月,阿野郡滝宮・北・萱原の3村が合併し滝宮村成立(~昭和29)。村名は,菅原道真が仁和年間讃岐国の国府(坂出市府中)に在任中,雨を祈った所に祠堂を建て,これを滝宮と称したことによるとも,綾川の上ノ滝という所に神名があったことによるともいう。
⑥ すえ 明治23年2月,阿野郡陶村が単独村制施行(~昭和29)。村名は,陶器師が多く居住していたことによるという。山口市に同名校がある。
⑦ はゆか 明治23年2月,阿野郡羽床下村と小野村が合併し羽床村成立(~昭和29)。村名は,かつての豪族・羽床氏に因むか。
⑧ えない 明治23年2月,那珂郡榎井村が単独村制施行(~昭和30)。江内とも書いた。江戸期からみえる地名。
⑨ ぞうごう 明治23年2月,上櫛梨・下櫛梨・苗田の3村が合併し象郷村成立。村名は象の形をした象頭山に因む。
⑩ しか 明治23年2月,多度郡三井・山階など4村が合併し四箇村成立。村名は4ヵ村合併したことによる。福岡市に四箇田(しかた)小学校がある。
⑪ ことなみ 昭和31年9月,綾歌郡造田村と見合村が合併し琴南村成立(~37町制~平成18)。村名は金比羅宮で有名な琴平町の南方に位置することによる。

香川県の難読小学校名 いくつ読めますか ②

2019年03月30日 20時51分04秒 | Weblog
①丸亀市立郡家小学校  郡家町
②丸亀市立城坤小学校  今津町
③丸亀市立飯山北小学校 飯山町川原
④観音寺市立柞田小学校 柞田町乙    
⑤さぬき市立造田小学校 造田是弘(これひろ)
⑥さぬき市立神前小学校 寒川町(さんがわまち)神前
⑦東かがわ市立引田小学校 引田
⑧東かがわ市立白鳥小学校 白鳥
⑨東かがわ市立福栄小学校 与田山
⑩東かがわ市立大内小学校 西村

読みなど

① ぐんげ 明治23年2月,那珂郡郡家村と三条村が合併し郡家村成立(~昭和29)。村名は古代律令制下に那珂郡の郡家(郡司役所)があつたことによる。同名校が大阪府高槻市にある。
② じょうこん 校名の由来は不明。丸亀城に関連した旧小字名か。
③ はんざんきた 昭和31年8月,綾歌郡坂本村と法勲寺村が合併し飯山町成立(~平成17)。町名は坂出・丸亀市の境界にそびえる讃岐富士と呼ばれる飯野山(422m)に因む。
④ くにた 明治23年2月,豊田郡柞田村が単独村制施行(~昭和30)。村名は平安期からみえる郷名によるが,柞は久奴木と読むところから,クヌギの木が多く生えていたことに由来するのではないかという。
⑤ ぞうた 明治23年2月,寒川郡是弘・野間田など4村が合併し造田村成立(~昭和31)。村名は,延喜式による国造田で国造に給える田に因むという。
⑥ かんざき 「神社の前」の意に由来するのであろう。標高15m。
⑦ ひけた 明治23年2月,大内郡引田村が単独村制施行(明治42町制~平成15)。『和名抄』に引田郷とみえる。低田(低い田地)の転訛であろうといわれる。
⑧ しろとり 明治23年2月,大内郡白鳥村と湊村が合併し白鳥村成立(~昭和30町制~平成15)。村名は『和名抄』に白鳥郷に因む。日本武尊の白鳥飛来伝説があり,白鳥神社がある。
⑨ ふくえ 明治23年2月,大内郡与田山・東山など4村が合併し福栄村成立(~昭和30)。村名は,地域の繁栄を願って命名された。
⑩ おおち 昭和29年4月,大川郡誉水村と丹生(にゅう)村が合併し大内町成立(~平成15)。町名は『和名抄』の大内郡に由来するが,大市の義とも邑地(湿地帯)のことかともいう。