黒い回転ゴミ日記

日々のあれこれ。

夢のあと。

2008-11-03 18:30:27 | インポート
10数年振りに、ある喫茶店へ行った。
何故か、すっかりやめたとばかり思っていたので、全く足を運ぶ事もなかったが、午前中、たまたまそこを通った時に店の電飾を見付け、まだ営業していた事を知り、迷わず入った。
その喫茶が入っているビルの改装があった為か、10数年前の記憶と一致しない部分が多々あるが、備品やら、壁に飾られている絵を見ていると、当時の気配が蘇ってくる。今時のカフェとは比べる何かもないが、僕にはたまらない気配を醸し出している。気配といってもそこに何かが込められているようなものではなく、ただただ交差する人と時間の記憶を淡々と刻んだだけの、何という事はないある意味味気のない気配だ。でも、そんな何という事もない気配が、今どこにあるだろう?思い浮かべようと目を瞑ってみても、なかなか脳裏に浮かばない事を思うと、「今」の貧しさにブチ当たる思いがする。気配とは呼べない気配の演出ばかりが目につく。
そんなこんなを思いながら、頼んだ珈琲を口にする。美味い。
その喫茶を知る切っ掛けになった人も、今はこの世にいない。でも、その人が描いた絵は今もそこにある。なんだか久々にその人と言葉を交わしたような気分も味わいながら、おいしい珈琲を啜った。
10年間その店が記憶から消えていた自分に失望もした。
10枚綴りの珈琲券を買おうかと思う。

なんてことを暢気に書いていたら、未確認だが、とある取引先が倒れたようだ。会社が。なんの連絡もなく・・・そんなものか。そんなものかと暢気に済ましている場合でもない。契約時に保証金とやらを渡していて返還されていない。相応の額だ。明日、相手方の弁護士に電話をしてみるが、どうなる。こちらは売り上げが悪い時も迷惑をかける事なく、ヒーヒー言いつつなんとか請求額の支払いをして来た。お前等もなんとかせい!と怒鳴りつけたいが、こんな時に感情をぶつけても何の解決にもならない。仕事とは言え、それなりに世話にもなってきた・・・とにかく弁護士と話すしかない。何より、怒りよりもあそこがなくなる事の残念な思いの方が強い。
正直、ある時期にもう契約をやめて保証金を返してもらったほうが良さそうだと判断したが、やはり「沈む舟に・・・」みたいな考えも嫌いだし、ダメかもしれないが付き合おうとここまで来たが、残念。
なんとも複雑な思いが駆け巡る11月の頭だ。


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