医学教育学会や臨床指導医養成ワークショップに参加すると
知識・技術・態度の観点ごとに学習者である医学生や研修医を評価するように
いろいろなカリキュラムの立案を学ぶことになります
目標を設定して
学習(研修)内容を考えて
そしてところどころで形成的に評価してfeedback手法を用いて
適切な簡潔な視点で導き(どちらかというと気付かせるというイメージです)
そして気付いたものは
学習者である医学生・研修医が自己修正していく
こんな流れを指導医や教員は学び
日ごろの教育や研修で実践するように指導されます
が・・・・でも・・・・・しか~し!
日々の臨床で多忙な指導医が実践できるのか?というと
指導医→研修医の一方通行のこの思いはまず実現が難しい
なぜか?
実際どんなに教員や指導医が頑張っても
(ここはまさに具体的な表現でなく頑張っても!って感じが伝わってほしい)
医学生や研修医がいまひとつピンときてない!って感じてしまうのです
とお答えになる教員や指導医が多いのではないでしょうか
ところが
実際に教育現場で困っている医学生や臨床現場で動けない研修医は
どこにつまづいているか?という視点でみると意外とひとつのことにつまづいていることがあります
自分の能力を正確に把握できていない
自分にとって何が今問題なのかよくわかっていない
このような場合ある事象があると自分で無理だと判断して
勝手にすべての行動を停止してしまいます
「だって!わかんないんだもん!」
この「わかんないんだもん!」を
「ここがわからないんです!」って変えさせないといけないわけです
ここをちょっと刺激すれば
多忙な中でも短時間に指導することも可能って思っています
労力を費やさず自己成長を促すってイメージです
自分自身を認識する場合において
自分の思考や行動そのものを対象として客観的に把握し認識すること
それをおこなう能力をメタ認知といいます
さらに進行中の自分の思考や行動そのものを対象化して認識し
自分自身の認知行動を把握することができる能力をメタ認知能力といいます
学習においても研修においても
自分が何を行っているのか?きちんと理解している医学生や研修医は
次のときにはきちんと修正して実践できます
教員や指導医がただ漫然と
目標設定して学習内容・研修内容を揃え
評価して適切にfeedbackすればこうなるはず!
ではない可能性があることを知らないといけないかもしれないのです
メタ認知能力のあまり高くない医学生や研修医がいる
ここを育てることを同時にしないと
いつまでも成長がみられないってことになりかねないと感じるのです
だからこそ
医学生や研修医がメタ認知能力を持っているか?ということを
所々で確認していく必要があるわけです
そうなるといかにメタ認知能力を養うか?ってことになります
ここでポートフォリオの登場!
自分の理解を深め
自分の考え方や思考のパターンを認知することで
自分の行動を制御・決定していく能力を養うためには
自分の研修2年間で何を経験したのか
きちんと証拠として挟み込む
自分の考えや思考を整理するために
振り返り・モニターリング(自己分析)する
さらなる成長を目指して
問題解決していく
まさにポートフォリオ作成の過程がここにあります
研修医が自己成長していくのを一緒に見守る
このポートフォリオを評価することは
研修医のメタ認知能力を知る手だてになると思っています
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