「宇宙船地球丸」の管理人スパイラルドラゴンです。今日は、2009年4月25日です。
左のグラフは、アメリカの地球システム調査研究所(Earth System Research Laboratory)が公開しているハワイ島Mauna Loaで観測した「大気中のCO2濃度の経年変化グラフ」です。
そして左のグラフは、気象庁「気候変動監視レポート2007」に掲載されている「大気中のCO2濃度の経年変化グラフ」です。
さて、殆どの方が地球温暖化問題とCO2との関係の説明を受ける機会には、上記2つのグラフのどちらかに類似したグラフを見せられて、近年大気中のCO2濃度が急激に上昇しているのは間違いない事実だと確信されていると思います。
しかし、地球の大気の99%は窒素ガスと酸素ガスであり、温室効果ガスの全大気中に占める比率は約1%です。したがって、大気中の温室効果ガス濃度変動グラフを描く際の目盛りは、全温室効果ガス約1%を100とした目盛りにするべきなのです。
また、水蒸気の赤外活性による1molの吸収エネルギーはCO2の1.6倍であり、地球の対流圏のような高い気圧の下での赤外活性化された水蒸気等の温室効果ガスの分子は、周囲を取り囲んでいる非赤外活性分子(窒素・酸素)を分子衝突加熱し、これらの非赤外活性分子にエネルギーを伝えながら徐々に失活します。つまり、対流圏では分子間衝突が支配的であるからこそ、大気は一様に暖まっているのです。
温室効果ガス地球温暖化理論では、水蒸気やCO2等の赤外活性分子のみが暖まり、窒素や酸素は低温のままという温度の不均一状態が常に出現することになります。
例えば、夜に濃い霧に覆われていても、朝になって日が射すと、上空の冷たい空気との対流が起こり、霧が一気に晴れるのは、大気が一様に暖まっているからです。このように窒素ガスと酸素ガスが赤外線を吸収しない性質だとしても、気体としての保温効果を立派に果たしているのです。
参照: 絶対安定・絶対不安定 http://www7a.biglobe.ne.jp/~falcons/onshitsu_gas.html
地球放射が温室効果ガスに吸収された後放射をしない? 『地球の保温システム』で見過ごされている、窒素・酸素による保温効果
さて、NASAの気象衛星AQUAの責任者であり、現在アラバマ大学ハントビル校にて研究活動を進めている気候学者ロイ・スペンサー博士(Dr. Roy Spencer)は、先日CO2を大気汚染物質として正式認定した狂気の米環境保護局が来月開催する公聴会に出掛けて、今回のEPAの決定に反対意見を表明したい方々のための想定問答集を、ご自身のホームページに先日アップされました。参照:Some Global Warming Q&A To Consider in Light of the EPA Ruling
今回ロイ・スペンサー博士が公開された想定問答集の中には、大気中の温室効果ガス比率を正しく反映させた、ハワイ等Mauna Loaで観測された大気中のCO2濃度の経年変化グラフも添付されていました。
それが左のグラフで、グラフの下の緑色の線が大気中のCO2濃度の経年変化です。このグラフを見て、大気中のCO2濃度が急激に上昇していると騒ぐ人は、一人もいないでしょう。
このように、CO2濃度変化と気温変化との関係を比較する目的でCO2濃度グラフを描く際には、大気中の全温室効果ガス約1%を100とした目盛りで描くべきなのです。
今後、省エネ家電等を購入すために家電量販店を訪れた際は、今回紹介したロイ・スペンサー博士作の「正しい目盛りで描かれた大気中のCO2濃度の経年変化グラフ」を思い出されて、売り場の販売員から「近年大気中のCO2濃度が急激に上昇している」との説明を受けた際には、逆に「大気中の温室効果ガス総量を100としたグラフにCO2濃度の経年変化を描いたら、CO2の濃度が急激に上昇しているようには見えませんけど?」と販売員の認識を質せば、きっと値引き交渉を有利に運ぶことが出来るようになると思いますよ。
さて、左のグラフは気象庁が公表している過去の気象データ検索を元にして私が作成した、1993~2008年の東京都心(大手町)の気温とCO2濃度のグラフです。
このグラフのCO2濃度の目盛りは、約20倍にすべきだと思いますが、それではCO2濃度変化が全く表現されない水平線になってしまうので、約1/20の450ppmを上限値としました。
1993年から2008年にかけて東京都心の年平均CO2濃度は27ppm上昇しましたが、年平均気温は全くの横ばいです(中心の太い黒線が平均気温です)。
このグラフを見るだけでも、今世紀に入っても東京都の平均気温は地球温暖化の影響で上昇しているという類の話が、根拠のないデマであることが判断できると思います。
私はこの東京都心の気温とCO2濃度グラフこそが、CO2濃度変化が気温変動に与える影響を適切に表したグラフだと思います。
つまり、大気中のCO2濃度が徐々に上昇するに従って、気温が徐々に上昇することは無いということであり、人類全体でCO2排出量を削減するために化石燃料消費量を抑えても、それによって地球の平均気温が低下することなど絶対に起こらないのです。
上昇気流の発生を否定する「IPCCの気候モデル=温室効果ガス地球温暖化理論」
上昇気流と雲の発生メカニズムを否定する「温室効果ガス地球温暖化理論(温室効果のメカニズム)」
スパイラルドラゴン拝