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■「あなたが世界を変える日」 セヴァン・カリス=スズキ/著 ナマケモノ倶楽部/編・訳 学陽書房
■ 「12歳の少女が 環境サミットで語った伝説のスピーチ」
「1992年6月11日。
ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開かれた
国連の地球環境サミット。
カナダ人の12歳の少女が、
いならぶ世界各国のリーダーたちを前に
わずか6分間のスピーチをした。
そのことばは、
人々の強い感動を呼び、世界中をかけめぐり、
いつしか「リオの伝説のスピーチ」と呼ばれるようになった。
「私たちひとりひとりの力が世界を変えていける」
ということを、
いまも世界中に伝えつづけている少女の言葉を、
あなたに届けます。」
■ 「どうやって直すかのかわからないものを、こわしつづけるのはもうやめてください」
12才の彼女が言うことが、確かにうらもおもてもない、事実であることに、私たち大人は衝撃を受けるのです。頭の中でわかっていても、仕方ないんだ、難しい問題ですぐには答えは出ないんだ、理想と現実はちがうんだ、私たちはこう言いながら、先延ばしにしたり、そこから逃げているんだと思う。
■ 「家もなにもないひとりの子どもが、わかちあうことを考えているというのに、すべて を持っている私たちがこんなに欲が深いのは、いったいどうしてなんでしょう。」
私は物欲からは抜け出せない。あれもほしい、これもほしいといつも思っている。だれかに、すべてを投げ出して、環境のことを考えられるかと言われたら、下を向いてしまうだろう。車だってディーゼルエンジン、大好きな車だから、排気ガスが環境に悪いと言われても、捨てることはできない。偉そうなことは言えないけど、彼女が言っていることは最もだと思う。たぶん私が変われば世界が変わるよ、と彼女は言うだろう。 ひとつだけできることがある。彼女が言っているように、私自身もやっていることがある。それは争いをしないこと、なくすこと。話し合って解決をすること。けんかはいや、怒鳴り声もいや、やさしく冷静に問題を解決したい。