




とうとう夏休みがきた。わたしは、パパのいる北海道へと飛んだ。ところが----空港に出むかえていたのは、パパだけではなかった。パパによりそうようにして、若い女の人が立っていたのだ。「うそっ、うそでしょー!」わたし(加奈子)の小学校最後の夏休みは、最悪のスタートを切ることになった。
パパは発酵の研究をしていて、先輩に誘われ、札幌の会社の開発部門に移った。ママは陶芸の道に目覚め、パパと離婚して東京に残った。私はママと一緒に生活しているが、夏休みの三週間だけ札幌のパパのところに行く。ママの陶芸への道にも、パパの引き出しの中の花柄のハンカチにも、私は納得できない。悶々とした毎日を送っていた。パパもママも自分の好きなことをしてわがままなんだ。

自分で歩くことがどれだけ難しいことか。「好きな道」が、自分を生かす道であることを確信し歩くことができること、それが自立。ただ好きなことをするだけだったら、欲望に身をまかせたらいい。自分の判断で自分の道を歩き出す夏・・きっとさよ子さんのような寄り添う人が原動力になるのだと思う。自分から歩き出そうとするきっかけはやっぱり誰かなんだと思うなあ。さよ子さんで良かったね。
こんなおもしろい話はめったにないので「読書感想文に書かないと」思ったのですぐ書きましたぁ~♪♪
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