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存在する音楽

ジャンルに関係なく良いと感じた曲は聴く
誰かの心に存在する音楽は
実際に音が鳴っていない時にも聴こえてくることがある

真言声明

2014-08-23 09:01:48 | album s


2001年発売

声明とは日本の仏教寺院で僧侶が儀式の際に唱える聖歌のこと。サンスクリットの漢訳、元来は古代インドの5つの学問の一つを意味していた。
平安時代に密教の僧侶が真言や陀羅尼を学ぶための学問として広まっていった。
声明が東大寺大仏開眼供養会で使われたのが最古の記録。
空海が真言声明、円仁が天台声明を中国から伝える。
1472年に高野山で「声明集」という印刷楽譜が発刊されており、これも楽譜の最古のもの。

このアルバムは高野山真言声明南山進流の僧侶15名による声明公演。
録音は1989年11月15日ベルギー グリンベルゲン市の修道院。

1. 庭讃:法螺~庭讃-四智梵語~鉢
銅鑼が鳴り、法螺貝が吹かれる。これはトランペットの演奏を聴くようでもある。
やがて四智梵語讃が高いトーンで始まり、トーンは落ちて唱和されていく。トランス状態に入るような感覚。
最後にハチというシンバルのような楽器が15回鳴らされる。

2. 総礼伽陀
道所に降臨した諸仏を礼拝する歌。ガーター(伽陀)は梵語。お経の文句などを用いて日本語で作った曲。
どこかグレゴリオ聖歌の印象も。

3. 散華
香しい華を散らして諸仏に供養する曲。(初中後の三段のうち後段のみ演奏)
お経を唱えて唱和している。
小さい鉦の音も時折鳴らされる。

4. 対揚
職衆を代表して対揚師が発音。唱和される。首尾の各2句を収録(本来は11句)
えぃいぇへいえ という抑揚も変化していき魅力的

5. 唱礼:唱礼(金剛界)~理趣経勧請句
導師と職衆が共に諸仏に対して礼拝・懺悔・讃嘆する一連の曲
単にお経を唱えているようにしか聞こえない。
よく聴いているとメロディーがあり、拍もあり、こういう感じの曲を聴きたい心境のときは心地よい。

6. 理趣経 中曲:経題~地文
5.と7.にこのお経の一部がちりばめられている。
お経を唱和している。


7. 後讃:理趣経讃嘆偈~理趣経合殺~理趣経拾廻向~後讃-心略漢語
読経(仏の説法の再現)の前後には仏を讃歓する讃が前後3曲ずつ唱えられるが、ここでは後の1曲のみ。
流れて伸ばしている歌い方 鉦も鳴らされる

8. 称名礼:鉢~称名礼 第1句・第2句
法要の終りに教名または教主名を称えて礼讃する曲
鉦の音が鳴ると状況が変化する感覚になる。

9. 称名礼:称名礼 第3句~法螺
法螺貝が鳴らされると、法要の終り。導師と職衆は退場する
遠のいていくfade out



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