「のだめカンタービレ」 (第19卷) 二ノ宮知子
お薦め度:☆☆☆☆ /
2007年11月15日讀了
15日に屆いたので、さつそく讀んだ。
爆笑するやうなシーンはないものの、思はずくすりと笑つてしまふことが多かつた。
「オレさま千秋」がいつのまに、のだめにかうまで飼ひ慣らされてしまつたのか。
「誰が足を崩していいつていひました?」
のだめ怖い・・・
この卷では、ターニャの頑張りが目立つた。
いい加減な暮しをしてゐたターニャだつたが、千秋やのだめ、そして黒木クンの影響か、まともにピアノと向合ふやうになつた。
頑張れ、ターニャ!
そして、何と云つても、清良が絡んで來たのが嬉しい。
パリとウィーンなので出會ふ機會がなかなかなかつたのが寂しかつたのだが、いよいよ彼らのヨーロッパを舞臺にした活躍が見られさうだ。
で、清良といへば忘れてはならないのが、この男。
さう、あの「裏軒」の息子、ヴァイオリンにロックの息吹を吹込む?天性のエンターテイナー、峰クンの登場だ。
彼がこのままパリに居つゐてくれれば、もつと樂しいことになりさうなのだが・・・
二ノ宮さん、何とかして下さいな。
さて、お薦めのCD。
まづは、この曲、マーラーの交響曲第2番「復活」。
私がこの曲を最初に聽いたのは、1980年の京都大學交響樂團定期演奏會のことだつた。
この大曲を學生オケが演奏するといふのだから、それだけでも大したものだ。
確か、京大のオケだけでは編成出來なくて、OBや京都の他大學のオケ・合唱團の協力を得て演奏したのだつたと記憶してゐる。
それまでクラシック音樂などをナマで聽いた經驗が殆ど無かつた私にとつて、この巨大な音樂は私を壓倒した。
お薦めは、バーンスタインがニューヨーク・フィルを振つた演奏。
晩年のゆつたりとした構への、堂々たる演奏だ。
冒頭を聽いただけでも、これはただ事ではないと思はせる。
思へば、バーンスタインはマーラーの孫弟子にあたる。
マーラー、ワルター、バーンスタイン、小澤といふ系譜だ。
しかも、ユダヤの血が流れてゐるといふ意味でも、バーンスタインにとつてマーラーの音樂は別格だつたのではあるまいか。
ショパンのスケルツォ。
スケルツォはショパンの曲の中でも少し異質なものを私は感じてゐる。
ショパンの他の曲の華やかさはここにはない。
むしろ内面的な嚴しさを感じるのである。
さういふ曲なので、いはゆる「ショパン彈き」のピアニストよりも、この人の音樂がお薦め。
さう、私の大好きなリヒテルだ。
ここで聽かれる音樂には、こころに音が抉りこまれるやうな嚴しさがある。
ショパンのバラード。
これは迷ふ。
名演奏が綺羅星の如く竝んでゐて、どれも捨て難い。
ルービンシュタイン、ホロヴィッツ、アシュケナージ・・・
ショパンの場合、迷つたら原點に戻つて、ルービンシュタインは如何。
バッハの平均律クラヴィーア。
これはもう、決定的な名盤がある。
ここでは、ピアノ藝術の頂點を聽くことができる。
20世紀が後世に殘した偉大な遺産のひとつだ。
ご參考までに、以前に私の書いたレビューのリンクを張つて置く。
「J.S.バッハ/平均律クラヴィア曲集全卷」
あ、もうひとつ、ベートーヴェンのピアノソナタ第17番「テンペスト」。
もちろんリヒテル。
これはリヒテルが殘した數多くの名演奏のうちのベスト10に入ると思つてゐる。
カプリングされてゐるシューマンの幻想曲も最高の名演奏だ。
そしてもう1枚。
仲道郁代さんの演奏。
彼女の彈くベートーヴェンは素晴らしい。
<既刊のレビューはこちらをどうぞ>
第1卷
第2卷
第3卷
第4卷
第5卷
第6卷
第7卷
第8卷
第9卷
第10卷
第11卷
第12卷
第13卷
第14卷
第15卷
第16卷
第17卷
第18卷
お薦め度:☆☆☆☆ /
2007年11月15日讀了
のだめカンタービレ #19 (19) (講談社コミックスキス)二ノ宮 知子講談社このアイテムの詳細を見る |
15日に屆いたので、さつそく讀んだ。
爆笑するやうなシーンはないものの、思はずくすりと笑つてしまふことが多かつた。
「オレさま千秋」がいつのまに、のだめにかうまで飼ひ慣らされてしまつたのか。
「誰が足を崩していいつていひました?」
のだめ怖い・・・
この卷では、ターニャの頑張りが目立つた。
いい加減な暮しをしてゐたターニャだつたが、千秋やのだめ、そして黒木クンの影響か、まともにピアノと向合ふやうになつた。
頑張れ、ターニャ!
そして、何と云つても、清良が絡んで來たのが嬉しい。
パリとウィーンなので出會ふ機會がなかなかなかつたのが寂しかつたのだが、いよいよ彼らのヨーロッパを舞臺にした活躍が見られさうだ。
で、清良といへば忘れてはならないのが、この男。
さう、あの「裏軒」の息子、ヴァイオリンにロックの息吹を吹込む?天性のエンターテイナー、峰クンの登場だ。
彼がこのままパリに居つゐてくれれば、もつと樂しいことになりさうなのだが・・・
二ノ宮さん、何とかして下さいな。
さて、お薦めのCD。
まづは、この曲、マーラーの交響曲第2番「復活」。
私がこの曲を最初に聽いたのは、1980年の京都大學交響樂團定期演奏會のことだつた。
この大曲を學生オケが演奏するといふのだから、それだけでも大したものだ。
確か、京大のオケだけでは編成出來なくて、OBや京都の他大學のオケ・合唱團の協力を得て演奏したのだつたと記憶してゐる。
それまでクラシック音樂などをナマで聽いた經驗が殆ど無かつた私にとつて、この巨大な音樂は私を壓倒した。
お薦めは、バーンスタインがニューヨーク・フィルを振つた演奏。
晩年のゆつたりとした構への、堂々たる演奏だ。
冒頭を聽いただけでも、これはただ事ではないと思はせる。
思へば、バーンスタインはマーラーの孫弟子にあたる。
マーラー、ワルター、バーンスタイン、小澤といふ系譜だ。
しかも、ユダヤの血が流れてゐるといふ意味でも、バーンスタインにとつてマーラーの音樂は別格だつたのではあるまいか。
マーラー : 交響曲第2番ハ短調 「復活」ウェスト・ミンスター(合),ヘンドリックス(バーバラ),ルートビッヒ(クリスタ),ニューヨーク・フィルハーモニック,マーラー,バーンスタインポリドールこのアイテムの詳細を見る |
ショパンのスケルツォ。
スケルツォはショパンの曲の中でも少し異質なものを私は感じてゐる。
ショパンの他の曲の華やかさはここにはない。
むしろ内面的な嚴しさを感じるのである。
さういふ曲なので、いはゆる「ショパン彈き」のピアニストよりも、この人の音樂がお薦め。
さう、私の大好きなリヒテルだ。
ここで聽かれる音樂には、こころに音が抉りこまれるやうな嚴しさがある。
ショパン:スケルツォ第1~4番ショパン,リヒテル(スビャトスラフ)ビクターエンタテインメントこのアイテムの詳細を見る |
ショパンのバラード。
これは迷ふ。
名演奏が綺羅星の如く竝んでゐて、どれも捨て難い。
ルービンシュタイン、ホロヴィッツ、アシュケナージ・・・
ショパンの場合、迷つたら原點に戻つて、ルービンシュタインは如何。
ショパン:バラード&スケルツォ全集ルービンシュタイン(アルトゥール),ショパンBMGメディアジャパンこのアイテムの詳細を見る |
バッハの平均律クラヴィーア。
これはもう、決定的な名盤がある。
ここでは、ピアノ藝術の頂點を聽くことができる。
20世紀が後世に殘した偉大な遺産のひとつだ。
ご參考までに、以前に私の書いたレビューのリンクを張つて置く。
「J.S.バッハ/平均律クラヴィア曲集全卷」
バッハ:平均律クラヴィーア曲集全巻リヒテル(スヴャトスラフ),バッハビクターエンタテインメントこのアイテムの詳細を見る |
あ、もうひとつ、ベートーヴェンのピアノソナタ第17番「テンペスト」。
もちろんリヒテル。
これはリヒテルが殘した數多くの名演奏のうちのベスト10に入ると思つてゐる。
カプリングされてゐるシューマンの幻想曲も最高の名演奏だ。
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番リヒテル(スビャトスラフ),ベートーヴェン,シューマンEMIミュージック・ジャパンこのアイテムの詳細を見る |
そしてもう1枚。
仲道郁代さんの演奏。
彼女の彈くベートーヴェンは素晴らしい。
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第16番・第17番・第18番仲道郁代,ベートーヴェンBMG JAPANこのアイテムの詳細を見る |
<既刊のレビューはこちらをどうぞ>
第1卷
第2卷
第3卷
第4卷
第5卷
第6卷
第7卷
第8卷
第9卷
第10卷
第11卷
第12卷
第13卷
第14卷
第15卷
第16卷
第17卷
第18卷
期せずして、バーンスタインの「復活」を私のほうでも取り上げていました。
晩年のバーンスタインは本当に独特の世界だと思います。
そこに身を委ねて聴いていると、なんとも心地良いんですよね。
さて第19巻ですが、のだめと千秋はもう完全にいい感じの関係ですね。
そろそろ千秋の指揮を見てみたくなりました。
(練習では一瞬振ってましたが)
ターニャいろんな意味で頑張ってましたね。
黒木君とこれからどうなるのかが気になります。
ベートーヴェンの「テンペスト」いいですよね~。
あたしも好きな曲です。
ショパンも好きですね。
リストの「ラ・カンパネラ」もお気に入りのひとつです♪
いや、貶してゐるのではなくて、譽めてゐるつもりなんですけど(笑)
あの獨特の粘つこさが堪らないといふ人もゐます。
實は私もその一人なんですが。
さうさう、朝比奈隆のブルックナーの、どつこらせ、やつこらしよ、に似てゐるかもしれませんね。
のだめと千秋、やはり女と男、女は怖い!
なんとか黒木クンをゲットして貰ひたいものです。
テンペストはいい曲ですね。
リヒテルの演奏の、冒頭の音の柔らかさと、それに反する凄じいまでの緊張感が堪らなく好きです。
私も清良の登場にウキウキしました。
彼女と峰のカップルのファンとしては
またひと盛り上がりしてほしいものです。
あと、ターニャがらみで黒木のキャラが
炸裂してくれることを期待してます♪
清良を支へてあげて欲しいですね。
あと、私としてはターニャに倖せになつて貰ひたいです。
黒木クンも少しづつターニャに惹かれてゐます、よね?
ロシアを代表するバレエ団「マリインスキーバレエ」に80年代活躍したプリマ、タチアナ・テレホワ、そして現代世界的に活躍するディアナ・ヴィシニョーワ、この二人を足すと、タチアナ・ヴィシニョーワになります。マラドーナコンクールとか、作者はサッカーファンらしいですね。
いろいろ、いたずらがあって楽しいです。
そんな名前だつたんですねえ。
覺えてゐませんでした・・・
その名前が2人のプリマの名前から合成されてゐたなんて、思ひもつかず。
面白いですね!