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small_happiness

   Farsideの過去ログ。

The ONE

2004-04-02 | 映画の感想 英数字
◆ジェット・リー主演のSFアクション。125ある並列世界に存在する自分の分身を全て倒せば、全能の力を持つ"The ONE"になれる、というストーリィ。かの名作「ハイランダー」などと違って、本作の設定にはそもそも無理がある。あまり面倒くさいことを考えながら映画を観ているわけではないが、これはSF考証として完全に破綻している。まぁ、それは忘れることにして.....。映画のメインは、既に123人の分身を倒した悪党である自分と、最後に狙われている自分との戦いになる。既に倒された123人分のエネルギーが最後の二人に均等に吸収されているため、二人はどちらも超人級の身体能力を持つ。で、カンフー・ワイヤーアクションの連続となるわけだが、あまり面白くない。映画の各所に出てくる一人二役モノ定番のエピソードなども、展開の予測が付くモノばかりで退屈だ。SFとしてもアクションとしても中途半端だった。ジェット・リーの最近の映画なら「キス・オブ・ザ・ドラゴン」の方が遙かに面白いと思う。


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TRICK (劇場版)

2004-04-02 | 映画の感想 英数字
 『ケイゾク』に続き、TVドラマのヒットを受けての劇場版。ちょっと不安な気持ちで観に行ったのだが、それなりに面白かった。


◆堤幸彦監督作品だと、『ケイゾク/劇場版』『溺れる魚』『Chinese Dinner』の三本が記憶にある。『溺れる魚』と『Chinese Dinner』は前段に当たるTVドラマのない独立した映画なので、それほどエキセントリックな世界を作り上げることは出来なかったと思う。面白いアイデアではあっても、限られた時間内に特別な世界観を作り上げるまでには至らなかった。TVドラマで背景世界が完成している『ケイゾク』では、シチュエーションや人間関係、物語の中での論理性(というより不条理さ加減)などの説明抜きでいきなり本筋に入れるので、世界観を構築する説明パートの手間が無いぶんエキセントリックなドラマ作りも出来た。


◆今回の『TRICK』も『ケイゾク』と同じで、説明不要でいきなりその世界に没入していく。ボケキャラの仲間由紀恵はひたすら美しいし、まともな役のオファーが絶えて久しい阿部弘や生瀬勝久も快調に飛ばしてくれる。竹中直人・ベンガル・石橋蓮司など、強力な脇役にサポートされながら前半部分はコメディタッチで進む。根岸季衣にはもう少し役を選んで欲しいが.....。不条理劇である『ケイゾク』の時は、TV版に輪をかけて暗く悲惨な物語になったが、本作はTV版のチープな笑いを大画面で継承して、それなりに笑える。竹中直人の演技は『赤影』『ウォーター・ボーイズ』と全く変わらない。手抜きなのか演技が一パターンしかないのか分からないが、個人的にはあんまり好きにはなれないキャラクターだ。後半では暗い展開になっていくが、物語終盤で持ち直し、山田奈緒子と上田次郎のいっこうに進展しない恋模様をコミカルに描いて、ほっとするような微笑ましさで終わる。エンドロールの二人の掛け合いは良い感じ。


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THE RING

2004-04-02 | 映画の感想 英数字
 鈴木光司原作のリングをハリウッドでリメイク。原作とテレビ版(馬鹿げた連ドラじゃなく、高橋克典版)と邦画劇場版を観ている私としては 残念ながらたいして怖く感じられなかった。「リング」という秀逸なアイデアを取り上げての今回の映画化は間違いなく成功だと思う。ただ、恐怖を絡めた謎解きの部分が日本では謎解きとして成立しない。誰でも知っているようなメジャーな話だし、先が分かってしまう。
 予備知識ゼロでこの映画を見に行った場合は、十分に恐がれると思う。その場合は謎解きの部分が説明不足になるかもしれない。マルホランドドライブに続いて主演のナオミ・ワッツ、このまま行くとホラー専門女優になるんだろうか。


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STREETS OF FIRE

2004-04-02 | 映画の感想 英数字
◆生まれ故郷の街にコンサートに来た歌姫がギャングに奪われた。彼女を助けるために呼ばれたのは、昔の恋人。軍隊崩れの荒くれ姐ちゃんと組んで彼女を助け出したまでは良かったが.....。「ロックンロールの寓話」と最初に言い切ってしまう潔さと軽快なテンポ、恋心・悲しい別れ・最後のキメ台詞までトータルで格好いい物語。


◆もともとビデオもサントラも持っていた作品だが、DVDを買うと決めたときにVHSは処分した。しばらく観ていなかった映画だが、2500円というのは安いし、音質もVHSよりはいい。ただ、画質はかなり悪い。84年の作品ということもあって、デジタル処理をしていない画質は(VHSよりはいいものの)かなり荒く暗く感じる。このDVDも特別な処理は施していない。TVの画面であれば全く気にならないレベルだが、高詳細なCRTではかなりキツイと言っていいだろう。
 内容は(当然ながら)昔通り。VHSでは見逃していた細かい背景もあったので、やはりDVDに軍配が上がる。ダイアン・レインは若くて綺麗。65年生まれだから、当時は19か。若いはずだ。キュートなダイアン・レインと若いマイケル・パレ、エイミー・マディガンに新人のウィリアム・デフォー。監督はウォルター・ヒル。この構成なら、それだけで価値がある。


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Don't say a word

2004-04-02 | 映画の感想 英数字
(邦題:サウンド・オブ・サイレンス)

 日本の配給会社が馬鹿げた邦題をつけたが、原題は"Don't say a word"。これは映画の中で繰り返し出てくる重要なフレーズで、なぜ無関係な邦題がついたのか全く理解できない。相も変わらずセンスのない馬鹿、それも全く英語を理解できない奴が決めたものだろうか。
 映画そのものは、なかなかに緊張感のあるサスペンス。いささか現実味にかけるとは言え、観ている間は面白い。見に行く価値はあるが、二度みたい映画ではない、といったところ。あまり大きな役ではないが、女刑事を演じたジェニファー・エスポジートがとても綺麗で、ちょっと役柄から浮いていたかもしれない。優しそうな美人がやる役じゃないような気はする。


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WXIII (Wasted thirteen)

2004-04-02 | 映画の感想 英数字
◆原作コミックにはあったが、シリーズ中ではついにアニメ化されなかった物語。アニメシリーズのオリジナルとして怪獣を登場させる話がいくつかあったため、数話連作になるこのエピソードを外したのか.....。
 本作は劇場版Ⅰ・Ⅱとは違い、押井守監督作品ではない。しかし、前二作の作画と同じで、表情は異様に乏しく、押井守風のかなり異質な感覚を継承している。押井守以外のスタッフは、ほとんど前二作の劇場版と同じだろう。


◆物語は映画用にかなり改訂を加えられ、後藤隊長以外の特車二課の面々はほとんど出てこない。野明も遊馬も添え物で、西脇冴子とそれを追う二人の刑事、後藤隊長を中心とした刑事ドラマになっている。『踊る大捜査線』のシリアスバージョンを狙って作ったようにも思えるし、そういうシーンもいくつかあった。映画自体はなかなか面白かったし、あの独特な彩度を欠いた空間にはまるのは楽しい。ただ、この映画を『Patlabor the Movie』と呼ぶのは、コアなファンだけだろう。テレビ版や原作だけのファンなら、相当な違和感があると思う。『二人の軽井沢』を楽しめた人間や、劇場版Ⅰ・Ⅱのファン向けか。パトレイバーを知らない若い世代のアニメファンにとっては、純粋に刑事物として受け止められるのではないかと思う。実際、映画館の客席の半分は社会人だった。彼らは旧パトレイバー世代だろう。


同時上映『ミニパト』
 押井守監督作品で、12~13分の小品。今回観たのは、第一話の『吼えろ リボルバーカノン!』。三話あるミニパトはシャッフル上映方式で、これは後藤隊長がリボルバーカノンについて蘊蓄を語るもの。極めてチープな“ペープサート”(Paper Puppet Theater)という方式をデジタル処理で動画にしたもの。フィルムに焼き付けられているはずだが、極端なジャギーが発生しており、描画も間に合わず見づらかった。ミニパトだけはデジタル上映なのかもしれない。作品自体は非常に面白かった。いかにも押井守の感覚で、いかにも後藤喜一なセリフが連綿と紡がれる。


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VERSUS

2004-04-02 | 映画の感想 英数字
◆「甦りの森」と呼ばれる場所で、「甦りの血」を持つ女性をめぐって兄弟が転生を繰り返しながら殺し合うという、かなり凄惨なストーリー。ゾンビ、レザボアドッグス、男たちの挽歌、ワイヤーアクションに剣劇。ありとあらゆる武器を使っての果てしない殺し合い。その割には、画面は明るい。コミカルな部分もあるし、映像の格好良さ、キャラクターの魅力なども手伝って、最後まで一気に見せてしまう。たいしたもんだ、とため息が出るような、もの凄い力業の連続。


◆監督は北村龍平、主演は坂口拓、兄である敵役に榊英雄、そして三坂知絵子。三坂知絵子は、岡本綾によく似ている。コミカルな演技をするシーンもあるが、彼女のような柔らかい感じの女優でなければ、この映画でコミカルなシーンを演じるのは難しいだろう。
 面白い映画には違いないが、二度観るのは結構キツイかもしれない。軽快なテンポで進む重たい映画だ。
 予告編は、それだけでも見る価値があるくらい格好がいい。スタイリッシュで重厚で迫力がある。


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WASABI

2004-04-02 | 映画の感想 英数字
◆正直なところ、全く期待していなかった映画。広末が出ているだけに、彼女にガッカリしたくなかったというのが本音。だが、映画自体はそこそこ面白かった。コメディタッチの中にも女の子らしい場面がたくさん入っていたし、広末をよく撮っていると思う。今まで彼女が出た邦画やテレビドラマのどれよりも、たぶん彼女を生き生きと撮っているんじゃないか。日本での広末は、プロダクションの厳重な保護の元、特定のカラーしか演じることが許されなかったのだと思う。その中には結構な幅があったのかもしれないが、演技面での評価などさして重要視されなかったのではないか。本来はタレント(というかモデル)である広末が女優業でやって行くには、今新しい女優の顔を作ることに意味があると思う。プロダクションの売り方はかつての高岡早紀に近いものがあるから、同じ手法で行けばいずれ埋没してしまう。こういう広末を撮れたのは外国の監督だからだろうし、良いことだろう。同時に、日本の製作陣は千年一日のごとく既存イメージの使いまわししかしないのが情けなくも思える。
 広末だけに限らないが、一度イメージが定着すると延々同じような役柄をやらされるため、妙に幅の狭い役者として使い潰されてしまう。どのドラマでも同じ性格のキャラしか演じさせてもらえない木村拓哉みたいなものだ。SMAPはともかく、役者一本で生活している人には、日本のこの傾向は迷惑だろう。数年で飽きられて使い捨てにされるのだから。


◆映画の中で描かれる東京の弁護士事務所の内装(なぜかビルに障子)とか、空港での中国風の音楽などは、いくらなんでもここまで日本に無知で使ったものとは考えにくい。おそらく、フランスやその他の国で公開するときに「日本的」と受け止められるように脚色したものだろう。日本人としては苦笑いだが、現実的な認識はその程度なのかもしれない。日本人も外国に対して同じ程度に、あるいはもっと無知なはずだから、お互い様といったところか。


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SEOUL

2004-04-02 | 映画の感想 英数字
 長瀬智也主演の映画。監督は『ココニイルコト』の長澤雅彦。岩井俊二の『Love Letter』でプロデューサーだった人らしい。映画自体は、予想に反して(アイドル映画にしては)面白かった。画面に出てくる日本人は長瀬智也一人。踊る大捜査線をかなり意識した作りで、いかにも日本的な作品だった。あまり重くならず、軽快に物語が進み、最後は軽く笑いを取って終わる。なかなか良い作りだと思う。パンフやホームページを見ても、この映画の韓国側キャストに関する情報はほとんどゼロだ。キャスト以外の情報もそうだが.....。東映はこの映画を使い捨てのゴミ程度にしか見ていないようだ。もっとマトモに扱ってしかるべきだと思うけどなぁ。


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From Hell

2004-04-02 | 映画の感想 英数字
 シザー・ハンズ、スリーピィ・ホロゥのジョニーデップ主演。切り裂きジャックを追う主任警部で、幻視能力があるという設定。スリーピィ・ホロゥのイカボドが薄いひげを生やしたような感じで、キャラクターは完全にかぶっている。物語は、まぁそれなりにおどろおどろしく進み、それなりに終わる。退屈はしないが、いささかグロテスクで、陰鬱な映画。二度観たいとは思わない。唯一の救いは娼婦役のヘザー・グラハムが綺麗だったことだが、他の娼婦とはあまりにも外見や衣装が違いすぎ、完全に浮いていた。


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Vidocq

2004-04-02 | 映画の感想 英数字
◆犯罪者から警官、探偵へ転身した19世紀の実在の人物をモデルにした映画。(だそうな)
 1830年代のフランスを描いた、とにかく汚い映像が多い映画。太って脂ぎった中年、もしくは老年のアップばかりが多用されるのは、最近の映画しか見ない人にはキツイと思う。アップ・広角・コマ落としの組み合わせ的撮影手法自体は特に珍しくない。映画の大スクリーンよりは、テレビの小さな画面向きの手法。大画面の映画館では見にくい。
 ただ、陰鬱で退廃的なイメージの画像はそれなりの美しさがある。最近の映画では「スリーピー・ホロウ」、古くは「狼の血族」に通じるものがあるか。その二作は美しさを追求した映像なので、比べるのは間違いか.....。


◆映画自体は、それなりに飽きさせない展開で物語が進む。Vidocqというのがフランスでは有名人らしいので、本国では説明不要で感情移入できる部分があるのかもしれない。日本で言えば明智小五郎や金田一耕助のように、物語の背景世界までも連想できる人物なのだろう。Vidocqを知らない日本人にとっては、犯罪ものなのかホラーなのかの境界線が終盤まで見えず、犯人が割れたときには「ヲイヲイ、そんなのありか?」と思ってしまった。これが明智小五郎ものなら、あの展開でも十分許せたと思う。


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SWORDFISH

2004-04-01 | 映画の感想 英数字
 主演はX-Menでウルヴァリンを演じていたヒュー・ジャックマン。若い時のクリント・イーストウッドを彷彿とさせる感じで、かなり格好イイ俳優だと思う。女性受けはしないだろうが、映画の世界に男のファンを引き戻すためには、アントニオ・バンデラスやヒュー・ジャックマンのような男っぽさが必要なんでは......。
 共演は、同じくX-Menのストーム役のハル・ペリー。悪役でジョン・トラボルタ。トラボルタ演じる悪役がハリウッド映画やフーディ二について延々と語る口上が、この映画をそのまんま表しているような気がする。
 畳みかけるような手法で次々と展開していく刺激的な画面で、最後まで観客を引きつける映画。退屈しないし、それなりに面白い。ただ、物語の展開に全く論理的な必然性がない。見事なくらい全く、無い。映画そのものは、二重三重に観客を引っかける手法で、スティングやF/Xのようなどんでん返しがある。見るには面白いが点のつけようがない映画だった。


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Dungeons & Dragons 

2004-04-01 | 映画の感想 英数字
 Zoe McLellan(ゾー・マクラーレン、Marina役)が美人だというのは置いといて.....。RPGの古典とも言うべきテーマの映画化。過去にもトム・クルーズ主演のファンタジー(LEGEND)やドラゴンハート、ウィローなど、この分野は決して忘れ去られることのない永遠のテーマだと思う。良い作品も多いしコンスタントにある程度の成績を収めるが、決して大ヒットはしない。本作も良くできた映画で、スターウォーズシリーズが好きなら誰でも楽しめる内容。ただ、その背景にある怪しげな雰囲気や、魔法の論理性などは、ファンタジー小説のファンやゲームファンでなければ分からないと思う。この分野はもっとも西洋的(というよりアメリカ的)な分野で、日本の東洋的思想とは相対する論理展開を持っている。日本人である自分にとっては、「ハムナプトラ2」の方が「もう一度見たい映画」と呼びやすい。ファンタジー小説の熱烈なファンである自分がこうなのだから、本作の日本での評価が高くなかったことは想像に難くない。


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12人の優しい日本人

2004-04-01 | 映画の感想 英数字
 有名どころのバイプレイヤーを大勢集めて作った、「12人の怒れる男」のパロディとも言える構成の作品、という紹介が多いが、実際には非常に良くできた日本映画。主題の一部を「12人の~」からいただいてきてはいるものの、決してパクリだけのコメディではない。監督は、前年に「櫻の園」を撮った中原俊。以前に一度、深夜枠で放映されたのを途中から観たことがあったが、全編をきちんと観たのは初めて。いい映画だと思う。旧東京サンシャインボーイズの面々も出ているので、三谷作品の舞台のような感じもする。特にエンディングの退場のシーンなど、三谷独特の雰囲気がある。脚本を書いたのかもしれない。と、思ったらやっぱり三谷幸喜脚本でサンシャインボーイズの演目だった。ちなみに、本作は91年、「櫻の園」は90年の作品。


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SPY GAME

2004-04-01 | 映画の感想 英数字
◆ロバート・レッドフォード主演、ブラッド・ピット共演のスパイ映画。監督は「クリムゾン・タイド」のトニー・スコット。ベテラン工作員ネイサン・ミュアー(レッドフォード)がリクルートして育て上げた若手工作員トム・ビショップ(ピット)。ビショップは仕事を続けるうち、欺瞞に満ちたその方法論に嫌気がさしてミュアーと袂を分かつ。だが、ミュアーは引退当日に、ビショップが中国で捕らわれたことを知る。タイムリミットは24時間。孤立無援のネイサンは、たった一人でビショップを救い出そうと決意する。頼れるのは、CIAで築き上げた人脈と情報網、積み上げた欺瞞のテクニック、そして頭脳のみ。
◆映画自体はなかなかいい作りで、観客を飽きさせない。カメラワークもいい。かつて「コンドル」に主演した頃のレッドフォードは当然ながら既になく、明らかな老人のレッドフォードになっていた。それでも、映画の中に描かれるCIAは「コンドル」と同じ感覚で描写されている。しかし、この映画のブラッド・ピットはとても情けない役で、感情移入のしようがない。


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