木村秀子 Blog

ピアニスト 木村秀子の音楽日記

セネガル旅行記 5.Don't think,Feel ??

2018-04-05 17:53:44 | セネガル
2月8日(木)

時差ボケで夜中に目が覚める。
毎朝5時にコーランの放送が街中に流れている。とてもメロディアスだ。
セネガルに騒音問題ってあるのだろうか?
ふと除夜の鐘や盆踊りにクレームをつける日本人のニュースを思い出す。
相手を尊重する精神が無くなると文化が消える気がする。
それとも単純に場所の広さの問題なのかな?

寝れないしやる事もないので、サンバ君が弾いていたンバラスタイルを採譜する。
これ弾けたら相当カッコいいだろうなぁ。
20ン年前、ジャズが弾けたらいいなぁー。って思っていたあの頃を思い出す。
なぁーんだ、何も変わっていないじゃないか。なんだか嬉しいぞ。ンバラ弾けてないけど。

ブランチを頂いた後はまたリハーサル。
と思いきや練習が始まるとすぐに、ザールの孫が手作りのお菓子を持ってきてくれた。
おっ、見た目も味もサーターアンダギーみたいだな。
      
セネガルのベニエらしい。手作りならではの優しい味だ。
それにアタヤというお茶も入れてくれた。これは中国茶を苦く苦く入れ、それに砂糖を加え甘く甘くしたもの。優しさとは裏腹な味だ。暑い日にはいいのかな。

ブランチ後なのに、美味しくてまた食べる。そして練習。でもしばらくすると昼食が用意される。こちらはホワイトチェブジェン。
          
お腹いっぱいだったはずなんだけどなぁ。また食べてしまう。
セネガルのもてなしは徹底している。

そしてまた練習するが途中で「パンッ」という音と共に楽器が鳴らなくなる。停電だ。
回復するまでしばし休憩。アフリカらしい。

夕方、電気が回復するとドラムのサミュエル君が登場し、リハが再開する。彼はコーラスも上手くいい声で瞬時にハモリを付けてくる。
凄いな。何食べたらそんなになるんだ?ホワイトチェブジェンか?
19時くらいになるとサミュエル君が「シィー」っと口元に人差し指を置き、音量を下げる様に指示する。コーランだ!
街中にコーランが鳴り響いている時は音量を下げてリハーサルをするそうだ。
イスラム教では毎週金曜日がお祈りの日で、木曜日の夜からお祈りはガンガンに盛り上がっている。

20時になりリハーサル終了。
その後は部屋に戻りリハの音源を採譜する。
採譜しながらふと思う。
セネガル人がこんなに複雑なリズムをさらっとこなすのは、
譜面なんか見ないでそういう物だと思ってひたすら反復練習しているからなんだと。
「Don't think,Feel」
セネガルにて何故か燃えよドラゴンでのブルース・リーのセリフが頭をよぎる。

でもね、覚えられないのもあるのだが、
なんとなーく弾けたつもりになっちゃうのが怖いので
つい、採譜して確認してしまうのだ。
そしてあーでもないこーでもないといろいろ考える。
Don't think,Feelの領域は程遠いのである。

続く。


#セネガル #アフリカンミュージック




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