木村秀子 Blog

ピアニスト 木村秀子の音楽日記

セネガル旅行記 6.持つべきものは友と知恵

2018-04-17 09:20:54 | セネガル
2月9日(金)
夜中に目が覚めてしまう。まだ時差ボケだ。
金曜日はイスラムの礼拝が特に盛大だそうで、朝五時にまたコーランの放送が街中に鳴り響く。
やる事がないから、コーランの節回しを採譜するが、12音階だと全くニュアンスがでない。
後で起きてきたカズが1/4音の記譜の仕方を教えてくれた。
          ←ザール宅から見える朝の空

ブランチ後にザール夫妻とメディナに行く。
タクシーを捕まえようとするが、
私のような外人を見ると料金を上乗せして請求してくる為、
捕まるまでザール夫妻と少し離れて他人のふりをする。
タクシーは乗る前に値段交渉をするのがセネガルスタイルだ。
今回の旅で移動はほとんどタクシーだったが、
乗った車の9割はスピードメーターもタコメーターも動いていなかった。
それでも「ヴヲォォォォォォォーン!」という、もの凄い音をたてて、もの凄いスピードで運転する。
          ←すごいスピードのタクシー
セネガルは信号がなく、交差点はラウンドアバウト形式だ。
街中に行くと渋滞したラウンドアバウトの交差点にみんなグイグイ車で入ってくる。
大丈夫か?と思っていたら案の定、事故もいくつか目撃した。それでもグイグイ入ってくる。

高速料金所で車が渋滞すると、車道に多くの物売りの人々が出没する。
バナバナというらしい。
バナナやカシューナッツ、ピーナッツを大量に手にして車の周辺を練り歩いているが、
中には、電熱器やキラキラの壁掛け時計、イスラムの導師であろう人の肖像画などを持って
練り歩いている人もいる。
それ、誰が買うんだろう?
そして、車中に居る私のような外人を見つけるとピターっと車にくっついて
マダム、マダムと言いながら商品を見せてくる。
みんなタフだ。生きるのに必死なのだ。

メディナに着き、両替所に行くが、閉まっていた。
          ←カーラピッド。RAPIDと言っても乗り合いバスなので遅い        
あれ?金曜って休み?と思っていたら、金曜日は昼の14時から約15分程度イスラムの礼拝の時間で閉まっているのだ。
           メディナの街並み。
日本に居る時、どれが一番安く両替できるかいろいろ考えた。
日本でユーロにして、それをセネガルでセーファーフランに換金する方法。
日本でUSドルにしてセネガルでセーファーにする方法。
ATMが使えるのか分からなかったので、この2点で考えたのだが、
後々、小銭が余っても使う予定があるのはドルかな?などと思い最初はUSドルに換金する作戦にでた。
でもセネガルの両替所で日本円からセーファーに換金できる事を知り、
そうか!これが、一番手数料がかからないじゃないか!と日本円からセーファーに換金してみた。
しかし、換金率が悪かった・・・。USドルからセーファーに換金した方がまだ良かった。円のパワーは思った以上に弱かった。
結果、2018年2月の時点では、ダカールではATMから直接引き出すのが良いと思う。
もう一つの誤算は、予想以上に物価が高かった。
ダカールは人口200万都市で日本でいうと名古屋くらいだ。
昭和30年代の名古屋って今のダカールみたいだったのかな?知らんけど。
          ←昭和30年代の名古屋

両替を済ますとザールの娘バヤンのお家でチェブヤップをご馳走になる。炒めご飯の上にお肉と野菜を乗せたもの。
こちらも絶品!

↑写真を撮ろうとしたら、ザールの孫がお皿を持っていてくれた。重たいだろうに、ありがとう!

食後はサンダカのマーケットでパーニュ(アフリカの生地)を買いに行く。
サンダカは日本で言うアメ横のような街並みだ。
ザールは有名人で買い物に行くと色々な人に話しかけられて疲れるそうで、ザールの奥さんのアワとバヤンに同行してもらう。
アワに連れて行って貰ったお店の店主は英語が話せるので、
生地1ヤード幾らかと聞くと、買うもの全部決めたら交渉しようという。
買うものを決めた。交渉しようとすると、さらに、あれはどうだ、これはどうだとグイグイ進めてくる。
そういうの要らないから全部で幾らか聞くと、思ったより高い。
ちょっと買いすぎたかな。しぶしぶ払うと、
横にいたアワが店主に向かってもの凄い勢いで怒鳴り始めた。
すると店主がふてくされて、私に2万セーファー(約¥5.000)を返してきた。
あぁ、やっぱり私、ぼったくられていたのか。
店主が「ヨーロッパの観光客ならもっともっと取る所だったが、彼女の知り合いだからあの値段にしたんだ。
なのに彼女が高いというから2万セーファー返してやる」と言ってお金を渡し店の奥に行く。
マジか、なんだそれ。返品してやるよ。と店の奥に行く店主を追いかけてみたものの、
「もうこれで終了だ、すべて終わり。取引はしない」と言ってきた。
あの店主、最初っから
「日本人か。日本にいる○○(日本で活躍しているセネガル人ミュージシャン)は俺の友達だよ」とか
「このご婦人(アワ)は若く見えるから娘さんと一緒の時、姉妹かと思ったよ」とか、
やたら愛想がいいなと思ったら、そういう事だったのか。
結局、相場の値段で買えたから良しとするか。知らないって怖いね。
アワ、本当にありがとう。持つべきものは友と知恵だ。

バヤンの家に戻るとアワの双子のお姉さんだか妹だかが居たり、
ザールのもう一人の娘アイシャだったり、
親戚なのかどうなのかも分からない人が入れ替わり立ち代わり来る。
私は特にやることも無く、ウォロフ語も分からないので、奥の部屋でゴロゴロする。
よそのお宅にお邪魔している感覚はどんどん薄れる。なんだ、この居心地の良さは。
          ←ザールの孫娘。目がクリクリ!
夕方、日本から帰省中のボガがバヤンの家に来た。
日本語の上手なアフリカ人と話せてホッとする。

ザール宅に戻ると食べ過ぎと寝不足で朦朧としていたので、
夕食は遠慮し、そのままベットに撃沈する。

続く。


#セネガル #両替 #アフリカンミュージック






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