木村秀子 Blog

ピアニスト 木村秀子の音楽日記

せネガル旅行記15 レコーディング2日目

2018-09-27 13:19:02 | セネガル
2018.2.19

 レコーディング2日目。

 スタジオに入る前、朝、ジェジーとたわいもない会話をしていたのだが、
そのうち、何のために仕事をするのかという話題になった。
コンゴ出身、セネガルでエンジニアとして成功を収めたのだが、ご両親の面倒を見るために一旦コンゴに4年間帰り、
そして今、セネガルの仲間達と新たにビジネスを始めるために再び戻って来たジェジー。
自分の為、金の為、仲間との喜びを共有する為、その仕事の何%が自分の為なのか、誰かの為なのか
そうこう話している内に、幸せとはなんぞや?という話題になり、
ぼんやりだが、そのトピックが頭に残ったまま数日を過ごす事になる。


この日のレコーディングは昨日録音したトラックに音を重ねる。
ザールは不在の為、私とカズとジェジーで出来る所まで進める。


スタジオに行くと可愛いギタリストが居た。

ザールの孫のアブドゥくん。
彼はアジア人が珍しいのか、やたらと私とカズの周りをウロウロして居た。
鍵盤の音を確認し、サウンドチエックをしている我々の横でも御構い無しに
「ロックン・ロール!」と叫んでめちゃくちゃにギターをかき鳴らす。
うぉー、楽しそうだな、人の気も知らないで。
とも思ったが、逆に何にも考えずに楽しく音を出す気持ちをすっかり忘れてた気もする。
それにしても、この子は将来、音楽をやるのかな?
ザールはグリオ(世襲制音楽家)なので、アブドゥ君もやればいいのに。
代々、専門職の家系に生まれるとその有り難みが分からなかったりするのかな。


ちなみに、ザールの息子でギタリストのアサンは今、カナダで大活躍中だ。
一昨年前、彼の演奏をカナダで聞いたし、共演もしたが、本当に素晴らしかった。
演奏に華があるし、器用だし、それでいて人柄は穏やか。
暇さえあればギターを触っているか音楽の話をしていた。
近々、日本でも共演する予定。うーん、楽しみ!

レコーディングが一段落するとハーディーが魚のヤッサを作ってくれていた。
表面がカリカリ揚がっていて、身はふんわりした白身魚の上にレモンとマスタードで味付けした
玉ねぎのソースをかけたもの。これをご飯(長粒米)と一緒に食べるともう絶品なのである。


美味しい食事を気の合う仲間と食べる。
これも幸せを感じる瞬間のうちの一つだ。

続く






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