虹色ダンス ~RAINBOW DANCE~

アートと家族と人生と。。。。

義姉のこと

2012-06-29 | その他 Others
カリフォルニアに住む夫の姉が、久しぶりに電話をかけてきた。
看護士をしている彼女は、優しくて思いやり深い人。
義母に似て心配性でもある。
私はこの義姉がとても好き。

総合病院の産科に以前は勤めていた。
新しく命が生まれるところ。
さぞや希望あふれる職場だろうと思っていたら、ある時もういやになってやめたと言った。

若いシングルマザーでまったく赤ん坊に関心がなく、生んだまま放ったらかしでお乳もあげようとしない人とか、
ドラッグ中毒の女性は、妊娠中でもクスリから抜けられず、その上その毒素が抜けていないのに授乳しようとするとか。

この赤ちゃんたちはどうやって生きていくのだろう。
とても安心しては病院から送り出せない母子を、大勢見たと言う。
彼女が守ってあげられるのは退院するまでのほんの数日間でしかない。
「それが私にはつらくて耐えられなかったの」

それから義姉はガン病棟に移った。
「生まれるところと、死ぬところ、まったく反対の仕事場だね。人が死んでいくのを見る方がつらくはないの?」
と私が聞いた時、彼女はこう言った。
「それがね、みんな自分の余命が短いと知ると、残された人生を精一杯生きようと輝きだすのよ。こっちがパワーをもらうの。
以前担当した年配の女性はね、最後まで明るくて、いつもお化粧をしてしゃんとして、素晴らしかった」


私とひとしきり話した後、今度は夫と、また30分くらいおしゃべり。
姉が今付き合っている彼とのこと話したり、
相変わらずタバコをやめない弟に、喫煙がどれだけ体に悪いかをこんこんと教えようとしたり。
夫のことを心配する彼女はいつも優しいお姉さんで、彼女と話す夫はいつもやんちゃな弟だ。

「ちっともこっちから連絡しないでごめんよ。でもだからって、ボクがタニヤ(姉の名前)のこと毎日想ってないってことじゃないんだよ」

私にももし弟がいたら、こういうふうに言ってもらいたいなあと思いながら、楽しそうな夫の声を聞いていた。




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ローラーコースターライフ

2012-06-20 | 陶器絵付け Porcelain painting



「来月はいっぱい仕事あるよー!」
スケジュール帳を見ながら夫が言う。
「やったあ~~」と心から安堵する私

夫婦共働きとは言え、2人ともがフリーランス。
そして主に我が家の食い扶持を支えているのは夫の稼ぎである。
ミュージシャンである彼の仕事はいつもとても不安定。
土日はもちろん平日も休みなく働く月があるかと思えば、今月のようにずーっとお家にいる月もある。。。

仕事がないってことは当然金も入って来ないってことで、たいへん寂しい。
月末の、支払い日近くはヒヤヒヤもの
けれど悪い時はそう長く続くもんじゃなくて、また落ち着いて暮らせる日々もやって来る。
まさに上がったり下がったり。

こんな生活を結婚以来10年以上もしてきたわけで、私たちにとってはもうこれが普通なんだけれど、
毎月ちゃんと決まったお給料をもらえる生活って、どんなにか心安らぐかしらと、時々憧れたりもする。


思い返せば数十年前、まだ中学生だった頃からなぜか、予測可能な人生よりもそうでない道に魅力を感じていて、
そのずっと先に今の私があるわけで、ホントにもう『願えば叶う』んである。
恐ろしや。。。

(“平凡でもいい、安心安定した生活を”と願った妹は、その通り大変堅実な男と結婚し、安定した暮らしを送っている。)


こんな、地に足のつかないローラーコースターのような人生でいいんだろうか。
10年後も20年後も??

「しょうがないよ、ミュージシャンと結婚したんだから」と夫。
「私が会社勤めできるような人間だったらよかったのに」と私。
「会社員なんてキミ、きっと飽きるよ」
「、、、、」

あら、私たちの人生は大丈夫!?
と、どっと不安に襲われる時が、たまにある。
でもそのすぐ後には、
まあなんとかなるんではないかと思う自分がいる。







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