ぼくの３DS

ある日、
近くの子ども文化センターに遊びに行っていた長男が、帰宅するなり号泣。

もしやっ、いじめられたか？
なぐられたか？

一瞬心臓がドキドキ。

「ぼくの、、ヒックヒック、、、ぼくの、、、３DS、、３DSがあぁぁぁ～～」
「えっ！！　なくしたの！！？？」

心配が怒りに変わり「アホウ！」と怒鳴りそうになるのを喉元でこらえたら、二の句が継げなくなった。

この前のクリスマスに買ってやったばかり。
本人はサンタさんが持って来てくれたと思っている。
が、金払ったのはこっちなんだーぞー。

半年しか経ってないのに、、、、
だから持ち歩くなと言ったのに、、、、

あーあ。

息子は意気消沈、あまりにも悲しみにうちひしがれて泣き続けているので、かわいそうに思った夫が側に行って背中をさすってやる。
「It's OK. It's not the end of the world」

あーあ。

子ども文化センターにも問い合わせ、見つかったら連絡をもらえるように頼んだが、
何日待っても出てこなかった。
そりゃそうだ。
誰かが持って行ったのなら、喜んで使っているに違いない。
大事な物を、その辺に置いておく方が悪い。

さすがにもう新しいのが欲しいとも言えなくなったようで、以来３DSのことは口にしなくなった。
私の声も耳に届かないくらいゲームに夢中になることがなくなって、まあ、これはこれでよかったか。。
まだとてもきれいだったゲーム機がなくなってしまって悔しいが、仕方ない。

「DS持ってないの、ぼくだけなんだよう。話題についていけないんだよう」と、去年クリスマス前まであんなに騒いでいたくせに、それがなくても、まったく変わりなく友達と遊んでいる、今も。

「もう一回買ってやるか？」と夫は甘い。
いやいや、もう当分なくてもよい。
いっそ、小学生DS禁止令でも作ってほしい。

子どもはもっと、体を動かして遊びなさい