Yahoo!知恵袋なるところでは、悪質投稿者が複数IDを駆使して、ウッカリ信じた人がバカになるようなトンデモ回答がお手盛りで「ベストアンサー」に選ばれるケースが後をたちません。
そのようなベストアンサーをいくつも獲得して「世界史のカテゴリーマスター」なる称号を得ている悪質投稿者も現に存在します。
以下は一例です。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11218713111
(質問文)
国や自治権を得ているとして見られるにはどんな条件が必要ですか?
(悪質投稿者によるベストアンサー)
国土を持たない国が世界に1カ国だけあります。
日本との国交はありませんが、世界84カ国と国交があり、国連でのオブザーバーとしての参加資格を有しています。
このことから、国土は国家としての必要条件ではないということになります。
※この回答は投票によってベストアンサーに選ばれました
(その質問における私の回答)
国際法を基準に考えるなら
>一般に「国家」であるためには、(一)領域、(二)永続的住民、(三)政府(統治機構)、(四)他国と国際関係を行う能力の四つの要件を充足しなければならないとされる。
栗林忠男『現代国際法』(慶應義塾大学出版会)P88より
→ということになります。
なお(三)に関していうと、国家が内戦、動乱などにより「一時的に」有効な統治組織を喪失したり、侵略国の占領により、当該国の政府が他国に「亡命政府」を持つ場合などもあります。
その場合でも「必ずしも」国家の消滅となるわけではありませんけど
過去、現在において(一)~(四)を持ったことがない団体が「国家を自称」しても、国際法的に認められることはありません。
このことから
>このことから、国土は国家としての必要条件ではないということになります。
→という主張は明白な間違いであることがわかります。
なお
>日本との国交はありませんが、世界84カ国と国交があり、国連でのオブザーバーとしての参加資格を有しています。
→という条件を満たすのは「マルタ騎士団」以外には考えられないのですけど
「マルタ騎士団」は過去においてはマルタ島などの領土を保有しており、現在では領土は失われたものの、伝統的な位置を対外的に認められたケースです。
ただ、先に引用した国際法学者である栗林忠男氏の見解によると「マルタ騎士団」は「準国家的主体」に当たるとのことです。
(『現代国際法』P94~96)
「準国家的主体」というのは、国際社会において限定的法主体として国家に準ずる一定の権利能力を認められている存在であり、厳密には「国家」とはいえないと考えられます。
余談ですけど
かつてのパレスチナ解放組織(PLO)なども、準国家的主体にあたります。
このベストアンサーのような
国土は国家としての必要条件ではないということになります。
こんなトンデモ回答を、もし真面目に国際法を勉強してる学生さんが鵜呑みにして、どこかで発言してしまったら、まず間違いなく恥をかくことになるでしょう。
言うまでもなく、私の回答は国際法学者として実績のある栗林忠男氏の『現代国際法』という出典にのっとって回答したものです。
また「マルタ騎士団」自体も国際法の教科書で、よく取り上げられる存在であり、国際法をきちんと勉強した人なら、「マルタ騎士団が、かつて領土を持っていた上で」、それを喪失し、主権実体として、その後も認められた特殊な例であることくらいは周知です。
この投稿者が多くの複数IDを持っているのは確認済みであり、それを回答した質問が投票にまわった時、自分の回答に複数IDで「自分の回答に投票」し、結果として多くのベストアンサーを獲得しているという噂は、かなり以前からありましたけど
まさに、その具体例を見るような思いです。
結果として、「知恵袋の投票結果」で選ばれたベストアンサーなど真に受けたら「もれなくバカになりますよ」といいいたくなるような「便所の落書き」レベルの「ベストアンサー」が大量生産されることにもなり、さすがの知恵袋運営も、とうとう「投票によるベストアンサー決定」というシステムの廃止を決断したようです。
https://chiebukuro.yahoo.co.jp/blog/2020/01/24-01.html
これらのご意見や利用状況を踏まえ、2月27日(予定)で投票機能を廃止し、いつでもベストアンサーを選択できるようにいたします。
表目的には違う理由が述べられてはいるものの、実態としては複数IDを持つ悪質投稿者による「投票を利用したベストアンサー獲得」が、もはや無視できないほど問題視されるようになったのが事実でしょう。
なお、今回はあえて「イデオロギー」的要素の少ない事例を取り上げましたけど
ネトウヨ、パヨクによる「便所の落書き」レベルのトンデモ回答が「投票の結果」として続々とベストアンサーに選ばれている事実が長年にわたって知恵袋では常態化していたことも、あらためて指摘しておこうと思います。
そのようなベストアンサーをいくつも獲得して「世界史のカテゴリーマスター」なる称号を得ている悪質投稿者も現に存在します。
以下は一例です。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11218713111
(質問文)
国や自治権を得ているとして見られるにはどんな条件が必要ですか?
(悪質投稿者によるベストアンサー)
国土を持たない国が世界に1カ国だけあります。
日本との国交はありませんが、世界84カ国と国交があり、国連でのオブザーバーとしての参加資格を有しています。
このことから、国土は国家としての必要条件ではないということになります。
※この回答は投票によってベストアンサーに選ばれました
(その質問における私の回答)
国際法を基準に考えるなら
>一般に「国家」であるためには、(一)領域、(二)永続的住民、(三)政府(統治機構)、(四)他国と国際関係を行う能力の四つの要件を充足しなければならないとされる。
栗林忠男『現代国際法』(慶應義塾大学出版会)P88より
→ということになります。
なお(三)に関していうと、国家が内戦、動乱などにより「一時的に」有効な統治組織を喪失したり、侵略国の占領により、当該国の政府が他国に「亡命政府」を持つ場合などもあります。
その場合でも「必ずしも」国家の消滅となるわけではありませんけど
過去、現在において(一)~(四)を持ったことがない団体が「国家を自称」しても、国際法的に認められることはありません。
このことから
>このことから、国土は国家としての必要条件ではないということになります。
→という主張は明白な間違いであることがわかります。
なお
>日本との国交はありませんが、世界84カ国と国交があり、国連でのオブザーバーとしての参加資格を有しています。
→という条件を満たすのは「マルタ騎士団」以外には考えられないのですけど
「マルタ騎士団」は過去においてはマルタ島などの領土を保有しており、現在では領土は失われたものの、伝統的な位置を対外的に認められたケースです。
ただ、先に引用した国際法学者である栗林忠男氏の見解によると「マルタ騎士団」は「準国家的主体」に当たるとのことです。
(『現代国際法』P94~96)
「準国家的主体」というのは、国際社会において限定的法主体として国家に準ずる一定の権利能力を認められている存在であり、厳密には「国家」とはいえないと考えられます。
余談ですけど
かつてのパレスチナ解放組織(PLO)なども、準国家的主体にあたります。
このベストアンサーのような
国土は国家としての必要条件ではないということになります。
こんなトンデモ回答を、もし真面目に国際法を勉強してる学生さんが鵜呑みにして、どこかで発言してしまったら、まず間違いなく恥をかくことになるでしょう。
言うまでもなく、私の回答は国際法学者として実績のある栗林忠男氏の『現代国際法』という出典にのっとって回答したものです。
また「マルタ騎士団」自体も国際法の教科書で、よく取り上げられる存在であり、国際法をきちんと勉強した人なら、「マルタ騎士団が、かつて領土を持っていた上で」、それを喪失し、主権実体として、その後も認められた特殊な例であることくらいは周知です。
この投稿者が多くの複数IDを持っているのは確認済みであり、それを回答した質問が投票にまわった時、自分の回答に複数IDで「自分の回答に投票」し、結果として多くのベストアンサーを獲得しているという噂は、かなり以前からありましたけど
まさに、その具体例を見るような思いです。
結果として、「知恵袋の投票結果」で選ばれたベストアンサーなど真に受けたら「もれなくバカになりますよ」といいいたくなるような「便所の落書き」レベルの「ベストアンサー」が大量生産されることにもなり、さすがの知恵袋運営も、とうとう「投票によるベストアンサー決定」というシステムの廃止を決断したようです。
https://chiebukuro.yahoo.co.jp/blog/2020/01/24-01.html
これらのご意見や利用状況を踏まえ、2月27日(予定)で投票機能を廃止し、いつでもベストアンサーを選択できるようにいたします。
表目的には違う理由が述べられてはいるものの、実態としては複数IDを持つ悪質投稿者による「投票を利用したベストアンサー獲得」が、もはや無視できないほど問題視されるようになったのが事実でしょう。
なお、今回はあえて「イデオロギー」的要素の少ない事例を取り上げましたけど
ネトウヨ、パヨクによる「便所の落書き」レベルのトンデモ回答が「投票の結果」として続々とベストアンサーに選ばれている事実が長年にわたって知恵袋では常態化していたことも、あらためて指摘しておこうと思います。