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知人の札幌の校長先生の話
彼はリクルートという会社からソフトバンクへ転職し孫正義社長室勤務をし、3.11の震災のときには孫社長命令で東日本復興支援財団の理事をつとめ、多くの若者の救済や援助を行った。当時、TOMODACHIソフトバンクリーダーシップ研修(サンフランシスコ3週間研修)を企画して、私の次男とアメリカであった人である。
また、ふたば未来学園高校の創設に民間人として唯一関わり、学校のあるべき姿を模索した人でもある。震災原発事故後、いろいろな講演会や事業で何度かお会いすることがあり、物腰の低く優しく語る人にみんながリードされていた。
3年前に札幌で祖父が創設した私立高校が定員割れで一学年300名のところ半分を切る状態の経営難になり、仕事を辞め、いきなり校長の座に着き、初日から大改革を実践し、たった1年で学校を復活させた凄腕の人だ。翌年は入学生全員にiPadを貸与し、ソフトバンクが開発した「すらら」をベースに学力も上げてきた。また、よさこい全国大会の札幌で入学生全員対象によさこいを踊り、時計台広場で踊りを披露し、生徒へのやるきを形にした。もともと大学を休学して、四国で発展したよさこい踊りを札幌で始めた実行委員長を務めた経歴もあり、実践力のあるひとではあったが、やることがすごすぎる。
教員集団も面白く、元Jリーガーや起業家、インターンとしてビリギャルを採用したり、国語の先生なのにエベレスト登山した人や、そもそも校長自身がパーカーにジーンズ、校長室はオープンで来校者にコーヒーを振る舞う。生徒が校長室を堂々と訪ねて来て意見を言える。それを聞いて職員会議で議論して可能なものは可能にしてしまう。定期考査の廃止。校則の見直し。制服の改定。新設部活。遠征費のクラウドファンディング。進路先は海外であろうと生徒に合う学校を探す。
お世辞にも札幌市内では底辺校で良いイメージのない学校が、たった3年で「この学校に入りたい。」のランク1位になるほど、公立をやめて私立に行きたいと思わせる本気さが日々実践されている。メディアにも頻繁にその活躍や活動ぶりが登場し、東京麹町の校長と並び、日本の学校を改革した有名校長の3本の指に入る人だ。
その凄腕校長が、昨日今日と愚痴をこぼした。多岐にわたる人脈から著名な人をお呼びして講演会が学校で開かれたが、たまたま寝てたり騒いでいた生徒がいたらしい。4年目になる校長の立場としてどう対処するか悩んだという。「しずかにしろ!」というのは簡単だけど、言われたから静かにするでは一時しのぎ、思い悩んだ末に「僕は、今日恥ずかしかったけれど、みんなはどうなの?新陽高校の生徒としてふさわしい聞き方だったの?」と諭した。問いかけるように、自分の子供のように。
生徒の何人かは反応し、放課後校長室に来て「話がしたい」「コーヒーを飲みにきました」と反応してくれたという。
体育館にいた司会の教師も校長が去ったあとに「校長先生は私たちに失敗しても良いといってくれている。みんなも失敗してもいい。今日は失敗しちゃったね。」と後方支援の言葉を生徒にかけたという。それを保護者が聞いて、あとで校長の耳に入ったと言う。校長だけでなく、教師も、保護者も、そして生徒自身も化学反応してくれる学校って、どうよ。
そして、今朝、また一つ愚痴がでた。学校の正門前に空き缶が落ちていたという。拾うか拾わないか。誰か気がついて拾ってくれるか。いろいろ考えたそうである。
校長の言葉
東大合格者を出す進学校
「もし、道に空き缶が落ちていたら……」
桜蔭生は、「本を読むのに夢中で缶が落ちていることに気づかない」
雙葉生は、「そっと拾ってゴミ箱に捨てる」
女子学院生は、「その空き缶で缶蹴りを始める」
実は、昨日の就職模試のスカイホール講堂で試験終了間際から階段講堂の掃除を始めた私。試験終了後生徒から「手伝いましょうか?」と声をかけられるか試した。以前は生徒から声がかかった。48名の就職希望者、だれも声をかけず、見て見ぬ振りして全員帰っていった。誰もいない部屋で一人、残された消しゴムのカスを箒で集め、掃除をを終えた。
就職戦線がスタートします。
昔、とある企業の幹部から、就職試験会場の廊下にわざとゴミを置き、拾った生徒は内定ということをしたそうだ。果たして、今年の尚志生はゴミを拾うだろうか。
生徒には毎年、受験1時間前に企業の周りを歩いて、ゴミを拾え!といって来た。家を出てからが試験。誰が見ているかわからない。本当にその会社に入社したいなら、誠心誠意行動でしめせ。と。受け身になれた高校生が、どれだけ自主的に行動できるか、こころのピュアさと、高校生だからできる行動力を見たいのだと思う。
今まで、いろいろな形で実践して来た生徒は全員内定を勝ち取っていた。面接でものまね、バク転、土下座、歌、誓いの言葉、1時間前に掃除、合同企業説明会で社長から「君はうちにはむかない」と言われても何度も何度も「受験させてください」って頼んだ生徒、「しつこい! じゃー明日来い!」といって、内定を勝ち取った。セクハラ・パワハラで悩む卒業生は大勢いる。どんな組織にも必ず変なのはいる。それでも尚志行や話の長い担任の言葉を耐えていた生徒は、大抵のことではヘコタレナイ。
3i1ならできる。何度もチャレンジしてきたクラス。何にでも挑戦をして、何度も苦難を乗り越えて。他のクラスにはないことを何度もやって来た君たちならできる。あとは面接で実践するだけ。「落ちれば2度と会うことはない人だから、恥をかいてもいい、顔から火が出る思いで、実践しろ」と、何度もいって来た。
君なら大丈夫! ・・・・?
https://youtu.be/jH3NibOZ4fs
あれ、これ、昔歌手デビューしたいっていっていた郡山の若者が歌っていたデビュー曲だったなー。
彼との出会いは偶然。喫茶店で歌手ですという若者が隣に「じゃー歌ってみてよ」っていったら「いいですよ!』と。「今度、学校で歌ってよ」といって数年後「先生!メジャーデビューしたいから協力してください!」っていうから、「いいよ!」とデビューを手伝ったけ。
「君なら大丈夫」のメイキングビデオはここ
https://youtu.be/lNMaJvRQM4E