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しらほぶろぐ

ブログタイトルはニックネームが由来。
日記代わりに身の回りの出来事を綴ります。

藤沢周平作品所感8

2006-05-17 08:06:23 | 08.山形探訪
今日の体重:90.7kg(ダイエット開始から106日目:-14.0kg)

「秘太刀馬の骨」を語る… 

秘太刀「馬の骨」とはいかなる剣か… そしてその秘太刀「馬の骨」は誰に受け継がれているのか…



【ストーリー】

近習組頭取の「浅沼半十郎」は派閥の長である家老「小出帯刀」から奇妙な依頼を受ける…小出の甥「石橋銀次郎」を手伝い「望月家老」の暗殺に使われたという秘太刀「馬の骨」の継承者を探せというのである…

「馬の骨」は,城下の矢野道場の創始者「矢野惣蔵」が,「藩主を襲った狂病の暴れ馬の首を斬って,藩主を救った」…というところから名付けられた秘剣…秘剣は惣蔵の息子「仁八郎」が受け継いだまではわかっているが,それ以降の伝承者については,まったく闇の中に隠れている…

銀次郎の探索は強引そのもので,「馬の骨」を継承する候補者を現在の矢野道場の主である「矢野藤蔵」,仁八郎の高弟だった「内藤半右衛門」,「沖山茂兵衛」,「北爪平八郎」,「飯塚孫之丞」,「長坂権平」の6人に絞り込んだ…

自らも「神道無念流」の免許を有する銀次郎は,候補者一人ひとりと実際に立ち合うことで継承者を確認しようとする…矢野道場の決まり事で他流試合は禁じられており,「候補者」達は立会いを拒否するのだが,銀次郎は候補者達の「弱み・秘事」に付け込むなどして手段を選ばず挑発し「馬の骨」の継承者を探そうとする…しかも,「馬の骨」という秘剣を引き出したいがために,竹刀ではなく「真剣に匹敵」する「木刀」での試合を強要する…

戦いの仲介役と証人役を依頼された「浅沼半十郎」…銀次郎のやり方にも苦々しく思いながら,半十郎自身も「馬の骨」への興味は消えずにいた…

半十郎は家庭的に災難続きだった…妻「杉江」は,一年前に長男を病で亡くして以来「気鬱の病」にかかり,人が変わってしまったように何かといえば半十郎をさいなむ日々が続いていた…

銀次郎と立ち合った高弟達は一流の剣士…試合のたびに銀次郎も無傷ではいられない…高弟達との立ち合あっても,どの候補者達も「馬の骨」とは無関係であることを知る… 家老「小出帯刀」の依頼は,何か裏があるのではないか…前家老の「杉原中兵衛」との派閥争いが絡んでおり,帯刀自らの安全を確認するために動かされているのではないか…と半十郎は意識し始めるのである…

本当に「馬の骨」継いだ者はいるのか…秘太刀「馬の骨」はどのような太刀筋で,その使い手はいかなる使命を帯びているのか…派閥争いに「馬の骨」の探索はどのように絡んでくるのか…

物語は,藩内の派閥抗争が激化しながら進行する…

気鬱の病にかかった半十郎の妻「杉江」の様子の変化も見逃せない…

 

コメント
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