桃おやじの歴史散歩

我が町は 記紀に記載の七代孝霊天皇黒田廬戸宮の比定地。
古代史を中心に、奈良の観光や地域情報を気ままに書いています。

川西町下永、旧白米寺収蔵庫 “#桃おやじ”の“#奈良盆地のへそ”散歩   其の4「川西町」-5

2019-05-24 21:18:38 | 歴史

旧白米寺収蔵庫(奈良県磯城郡川西町)— 見事な衣紋の堂々たる地蔵菩薩 を紹介します。
川西町下永-八幡神社、旧白米寺収蔵庫。

近鉄橿原線結崎駅から真っ直ぐ北へ、大和川と近鉄戦が交錯する辺りが下永に成ります。

白米寺は川西町下永東方の高堂の八幡神社の神宮寺であったと伝えられ、京奈和自動車道の事前発掘調査で、永東方遺跡から奈良時代後期の軒平瓦や平安時代の丸瓦・平瓦が出土している事や、旧白米寺の平安時代の諸佛から、この場所に古代寺院の存在が推定される。

この辺りはもともと低湿地帯で、安堵町の「中家」の様に鎌倉時代末期から室町時代初期に開発された豪族の居館が散在した地域です。

下永は大和川を挟んで西と東に分かれていますが、もとは一つだったのでしょう。
奈良盆地を流れる川は扇状に広がって平地を流れるため、大水の度々に洪水が起き川の流れを変えて来ています。

交通の便も意外と良く京奈和道のインターが近くまで来ています。

此処白米寺収蔵庫の見物は何と言っても地蔵菩薩立像。
地蔵菩薩立像(弘仁時代) クスノキ材一木造 像高161.0cm 国指定重要文化財
流れるような線、浮かび上がる文様、現在にも通用する綺麗なスタイル、等身大の堂々とした立ち姿は見る者を圧倒します。

是非一度は目にしておきたい仏像の一つです。

他にも阿弥陀如来坐像(藤原時代) ヒノキ材寄木造 像高144.2cm 国指定重要文化財を始め、

不動明王および二童子像(鎌倉時代)ヒノキ材寄木造 像高51.5cm(不動明王) 奈良県指定文化財

制多迦童子(せいたかどうじ)はちょっとイケメン。

矜羯羅童子(こんがらどうじ)はちょっと怖い。

更には脇には孝明天皇から「日本一の石工」と賞賛された丹波出身の「丹波佐吉」の作品の狛犬が

観音菩薩立像など、仏像ファンにはたまらない逸品が眠っています。

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