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シャイニングライト

生きるということに命をかけてみたい
生まれたからには生きてやる

何があろうと 誇り高く生きる

2021年04月30日 | ◆STAGE


ミュージカル「モーツァルト!」
@帝国劇場

演出:小池修一郎
出演:古川雄大/w、木下晴香、和音美桜、涼風真世/w、山口祐一郎、市村正親 他

前回は2018年だったか。
前回のブログ見て気付いたけど
キャストが今回と全く一緒だったんですけど!
意図せず一緒になってましたパターン(笑)

ミュージカルを見続けて来て気づいてきたことは
私はシルヴェスターリーヴァイ氏とモーリーイェストン氏の作る音楽が
とにかく好き。

リーヴァイ氏:エリザベート、モーツァルト!、マリー・アントワネット、王家の紋章
モーリーイェストン氏:TITANIC、グランドホテル、NINE

自分の好きな傾向が分かってくる。
そして私はミュージカルの物語じゃなくて曲が好きなんだなと。
モーツァルト!曲がどれも好きで特に女性キャストが歌う曲たちが好き!
あと今回改めて感じたのは歌詞の持つ力の強さだなと。
言葉がずしんと残る。
ソングリストに沿ってモーツァルト!を振り返る。


M5「赤いコート」でヴォルフガング×ナンネールが
2人で幼少期を思い出してはしゃぐ場面が好き♪
赤いコートを着たヴォルフガングが姿見の前に立つと
鏡で映る自分と鏡の向こうにいるアマデが鏡に写る。
自分の向こうに透けるアマデの存在。
新演出で変わった場面だよね?あの見せ方が上手いなぁって思う。
幼いころにマリアテレジアに貰った赤いコート、
大きくなって着れなくなってしまったけど
青年になって自分のサイズで同じコートを作った。
父親のレオポルトは「貴族しか着てはいけないコートだ」と
そのコートを取り上げてナンネールに捨てるように伝える。
からのM6「僕こそ音楽」での高まり!
序盤はヴォルフガングがまだ若くて音楽を書く、奏でる楽しさで溢れているよね。
アマデともいい関係性だし、ヴォルフガングに観ている側も引っ張られて
楽しくてウキウキした気持ちにさせてもらえる♪
少しずつ父と息子の確執が強くなっていくのが観ていてツラい。
M10「まァ、モーツァルトの娘さん!」でのナンネール可愛いよー!!


私はプリンセスで 弟はプリンスよ
魔法の国の物語よ


この後もナンネールは弟ヴォルフガングをプリンスって歌う歌詞が出てくる。
モーツァルト!はナンネールとコンスタンツェに感情輸入してしまうんだよね。
だから後半はずっと観てて切なくツラい。
M12「マトモな家庭」でウェーバー家登場♪
レミゼのテナルディエボジだよね(笑)
コンスタンツェの衣装はどの場面も可愛くて好き~!!
結婚前はカラフル元気印!!って感じで結婚後は急に大人っぽくなるよね♪
母親の死からのM16「残酷な人生」、
<街はいつも通り。何事もなかったみたいだ>というセリフ。


残酷な人生 歪んだ世の中
幸せ求め 欺かれる
答えてはくれない 無駄な問いかけなんだ
愛があると信じても いつか絶望に泣け叫ぶ
そうと知って悟るだろう 最後は一人
ただ一人


パリからザルツブルクに戻ってきたヴォルフガングに
一緒にウィーンへ行こうと誘う男爵夫人。
M20「星から降る金」


夜空の星から降る
金を探しに 知らない国へ
なりたいものになるため
星からの金を求め
ひとり旅に出るのよ


息子を自分の傍に置いておきたい父親と、父親の元を離れ旅に出たい息子の葛藤。
何度聴いても名曲で、この曲で劇場の空気感が一気におとぎ話の世界になる。
おとぎ話とモーツァルト親子の存在が重なる。

ウィーンの芝居小屋でコンスタンツェとの再会。
M25「並の男じゃない」は
FuFuFu♪ って一緒に言いたくなるよね♪ 楽しい♪♪
M26「このままのあなた」
僕こそ音楽のメロディーでコンスタンツェが歌う
ここの2人の場面も可愛くて好き♪

M27「終わりのない音楽」
もとの家族の形に戻りたいと願うけどそれが難しいのではないかという現実も見えている。
自分がもし男の子だったら弟と同じように自由に音楽を続けられたのではないか
って歌うナンネール切なすぎる。
未来を諦めた父と姉。自分の人生を息子に、弟に託す想い。


終わりのない音楽が この世にあるかしら
パパと一緒よ 願ってる 叶わぬ夢と知っても
昔どおりになる


1幕ラストはM29「影を逃れて」
ヴォルフガングの心の闇、自分の影、自分の運命と向き合い悩み苦しむ声。
ヴォルフガングはアマデに羽ペンで腕を刺され
流れた血で譜面を書くアマデ。
その後ろでキャスト全員が登場しこの曲を歌う、圧巻な1幕クライマックス。

2幕、
M32「ここはウィーン」私も一緒に床トントンしたい(笑)
M33「愛していれば分かり合える」この時の2人が永遠に続いてくれたらいのに。


愛していれば分かり合える
互いの奥深く ふれあって
僕の物なんかじゃない ただ守ってあげたい
君の為だけ生きる

愛していれば分かり合える
互いの奥深く ふれあって
信じていたいの 命をかけて
あんたの為だけ生きる

約束しよう何があろうと
誇り高く生きる


M36「プリンスは出て行った」
父親が自分の結婚資金を弟の為に使ってしまい
「私の人生を返して」と歌うナンネール切ない。
父レオポルトと姉ナンネールはヴォルフガングに見捨てられたと感じていたんだよね。
M37「友たちの甲斐」
その想いを受け取って姉に結婚祝いのお金を送ろうとするヴォルフガングだけど
結局まわりに流されてそのお金を使ってしまう。
からの
M38「ダンスはやめられない」
コンスタンツェが一気にやさぐれていて時の流れを感じる。
自分の幼少期を振り返りながら今の苦しい状況を歌いあげていて
終盤の「もし彼が神に召され天国へ行っても~」の流れとか
ちょっと前の「愛していれば分かり合える」が嘘のような感情の変化で
すれ違いでここまで2人の関係が変わってしまうのかと悲しくなる。


ダンスはやめられない
その時だけ 幸せになる
燃えて 乗って 夢に溶ける
流れる血に シャンパン
髪にバラを差して


M45「何故愛せないの?」
ヴォルフガングの活躍を喜びながらも突き放してしまう父レオポルト。
レオポルトとヴォルフガングが決別してしまう場面「僕こそ音楽」のメロディーで歌われる。
息子のことは自分が一番理解しているし愛しているし活かせると思っている父親と
父親の元を離れて自由になり自分の力で音楽で成功して
父にただ喜んでもらいたい褒めてもらいたかった息子。


もう 守ってはもらえないだろう
子どものようには もう二度と
思い出だけ抱きしめ 生き続けてゆく
振り返らずに
これからは自分の道 歩むんだ 一人で
でも答えてほしい
なぜ愛せないの このままの 僕を
なぜ愛せないの 僕を


M47「乾杯!ヴォルフガング」
「愛していれば分かり合える」のメロディで
ヴォルフガングの帰りを待つコンスタンツェが歌う切なさ。
そこに帰宅するヴォルフガング、キュン場面。

M48「誰が誰?」~「謎解きゲーム」
ヴォルフガングの夢の中。一番難しい人生の謎解き。


目には見えなくて 言葉で言えない
壊れやすくて 虚ろいやすいもの
愛情ではない 才能でもない
成功でもない何か


M50「パパが亡くなったわ」
ナンネールがヴォルフガングの元へやって来てレオポルトの死を告げられる。
<父と私を裏切ったあなたを許さない>って歌うナンネール。

M51「父への悔悟」


何処へ行けばいいのか 何を得られるというのか
自分の道進むだけ 心と体裂かれようと
残酷な人生 歪んだ世の中
希望を与えられても 深い淵に落とされる


ヴォルフガングがずっと傍にいたアマデに向かって
「お前は悪魔だ、お前がパパを殺したんだ」と叫ぶ。
M53「星から降る金(リプライズ)」


大人になるということは
倒れた後も立ち上がること
音楽に身を捧げるなら
すべての鎖 断ち切るの
夜空の星から降る 金の在りか 見えているはずよ
なりたいものになる為
星からの金を求め 一人旅に出るのよ


M55「フランス革命」
1789年7月、
フランスで市民がバリケードを作って立ち上がったという知らせが入る。
ミュージカル「1789」や「マリー・アントワネット」の場面と歴史が重なる場面。


人は自分の足で歩いて 初めて人間になれる
支配者から解放されるのだ 今こそ力で 倒せ


M59「あのままのあなた」
「ダンスはやめられない」~「愛していれば分かり合える」のメロディ。
コンスタンツェとヴォルフガングが少しの擦れ違いから大きな溝を作ってしまう。


あなたが愛しているのは 自分の才能だけ
今夜はダンスに行く 一人ぼっちで泣くよりマシよ
あなたの帰り もう待てない
愛は 見せかけね

他の人と すべて違ってた
大人になれない いつまでも
才能より 愛されない 妻にはなれない いつまでも
お金なんて ない頃の方が 絆は強かったわ 純粋で
あのままの あんたを
愛していたかった


M62「モーツァルト!モーツァルト!」
ヴォルフガングがピアノに向かい曲を書くまわりで
男爵夫人、大司教、人びとによりモーツァルトについて歌われるこの曲、
曲後半への盛り上がり、とにかく圧巻。


神が遣わした奇跡の人
世界 果てる日まで 奇跡は終わらない
神の子 モーツァルト


M63「モーツァルトの死」
「僕こそ音楽」のメロディーでヴォルフガングが歌う。
アマデが持つ羽ペンで自分で自分の胸を差す。
M64「音楽の泉」
ナンネールがアマデがずっと手にしていた小箱を開き、音楽が溢れてくる場面。
「終わりのない音楽」のメロディーでナンネールが登場するんだよね。

M65「影を逃れて」


運命に 従う他ないのか
絶対に 無理なのか
影から 自由になりたい

ゾクゾクする。
哀しみなのか苦しみなのか分からないけど、
この場面はゾクゾクして泣きそうになってしまう。
<生きている限り探し続ける 真実の顔>
自分の感情がよくわからないけど
大きな感動が込み上げてくるクライマックス。

楽しい作品というよりはモーツァルトの影を垣間見るような作品で
実際は病死だけど毒殺だったのではないかとも言われていて
ミュージカルではアマデと共に自分で命を絶つように終わる。
でもあの終わり方がとてもシックリ来るというか
自分の運命に苦しめられ、大切な人たちも離れていく中で
最後の最後まで曲を作りながらアマデの手で命を終える。
自分の運命から逃れたいと願いながら逃れられなかった神の子モーツァルト。
生前はお金にも苦しんだみたいだけど未来には沢山の音楽を残し
それはこの先も永遠に生き続ける作品たち。

4月25日から東京は緊急事態宣言が発令されイベントも自粛要請が入った。
私が取っていたチケットが宣言後の日程だったので払戻を覚悟してたんだけど
周知期間ということで公演が27日までは行えることに。
私が持っていたチケットが東京公演最終日となった。
千秋楽と言うことでカーテンコールでは小池先生の御挨拶がありました。


3年ぶりにゆん×晴香ちゃんでのモーツァルト!を観劇して
その成長っぷりというか表現力の厚みが増しているのをとても感じてたんだけど
小池先生も御挨拶で

 今回のモーツァルト!は初演以来の一番充実した公演だった
 山崎育三郎くんも完成系みたいな舞台を見せてくれたし
 古川くんの成長著しいのは皆様もしかとその目で見て頂けたと思います

と仰っていて、本当に!そうですよね!って激しく同意!
芳雄さんのヴォルフガングと、育のヴォルフガングも色が違っていて好きだったけど
その2人とはまた違う、ゆんのヴォルフガング。
本当にとっても素敵だった!
晴香ちゃん凄かったなぁ、3年前も19歳でこの感情表現できるのか!って感動したけど
3年たってもまだ22歳で、
22歳とは思えない場面ごとのコンスタンツェの心の動きが
声と表情に表れていて凄い女優さんだなって感じた。
コンスタンツェは大好きな役で、どの曲も大好きで、苦しく悲しい場面が多いけど
必死にコンスタンツェなりにヴォルフガングを支えようとする姿。
支えてあげたいけど自分では彼にインスピレーションを与えられない、
役立たずなんだと悲観してしまう切なさ寂しさ。
コンスタンツェは結婚生活8年間のうちに6人の子を産んでいて、
ヴォルフガングは35歳で死去しているけど
コンスタンツェはその後再婚して80歳で死去。
コンスタンツェの人生は幸せだったのかな。このミュージカルの後の世界も想像してしまう。

祐さまと正親さんはもう歌いだすとオンステージかのように
劇場の空気を全て自分のモノにしてしまう圧倒的な存在感。
お2人ともソロ曲が多いんだけど、歌い始めると吸い込まれそうになるよね。
和音さんのナンネール大好きです!!
ヴォルフガングのことが大好きで大切で誰よりも応援していて信じていて。
だけど離れて暮らしていくうちに溝が生まれてしまう切なさ。
弟と仲良く暮らしていた時代から少しずつ弟のせいで自分の人生も狂わされ
憎しみに変わっていく感情の変化が観ていて苦しい。
涼風真世さんの「星から降る金」素敵だったなぁ本当に名曲。
ヴォルフガングを新しい道へ導いてあげる大切な曲。
そしてアマデは鶴岡蘭楠ちゃんでした。かなんちゃん可愛かったよー!!

前回からグランドピアノセットになったけど、このセット本当に可愛い!
盆で回すことで色んな場面の見せ方が出来て、
鍵盤部分に照明が入って色とりどりに光ったり、
蓋部分の開け閉めの角度でも表情が変わるし、
蓋の裏に映像を映して背景にしている場面も♪
グランドピアノの上でヴォルフガングの人生が進んでいくってとても良い!
場面場面でたまに登場するモーツァルトの直筆譜面のスクリーンは
彼の最後の曲となったレクイエムの譜面なんだってね。
これは前回も同じ事を書いてたけど
天井から降りてくる蝋燭の明かりは
五線譜に音符が乗っているようなセットになっていて可愛い♪
小池先生が今回の公演を何かしら形にできたらと仰っていたので
映像化してもらえたら嬉しいな♪
そして観終わってから気づいたんだけど
ヴォルフガング2人とも今年で35歳と34歳なんだね。
芳雄さんがヴォルフガングの亡くなった35歳でモーツァルト!を卒業されたので
次に公演をやるときはヴォルフガング変わっている可能性もあるのかと。
でも2人とも一気に変える可能性は低いのかな。

沢山書いちゃいましたが
こんな時期に観劇できたのは本当に奇跡みたいなことで
1日でも後にずれていたら中止になってたんだなぁと。
1公演1公演が特別で、
客席で観劇できるということが当たり前ではないということを
実感させられる世の中ですね。
観に行けて本当に良かった、幸せな時間をありがとうございました。

観劇後もモーツァルト!の曲のフレーズがフとした時に頭の中に浮かんできて
気づけば口ずさんでいたりします。
原曲の歌詞もそうなのかもしれないけど、
日本語訳詞の言葉の強さをすごく感じるんだよね。
単語で耳に残るというか、自分の生活でも当てはまる場面があったりして
フとそのフレーズが浮かんでくる。
当分はモーツァルト!のDVDを繰り返し見ながら、
この世界にどっぶりな生活になりそうです。

2月にMA、そして4月にM!、同時代を題材にしたミュージカルが続き、
このあと5月末からはレミゼが開幕。
3年前は帝劇で1789→M!→MAだったんだね。今思うとそれも凄いな。
1789の再演もそろそろ発表してくれてもいいんですよ?(笑)

      MA:1770~1793年 (フランス)
       M!:1768~1791、1809年 (オーストリア)
   1789:1788~1789年 (フランス)
  レミゼ:1815~1830年代 (フランス)

次の革命も楽しみです!
今年も帝劇で沢山観劇できますように!
レミゼ、王家、マイフェアレディ!
倍率高いと思うけど前回観に行けなかったからナイツテイルも観に行きたい!
気が早いけど来年は2月の笑う男で、その後が千と千尋の神隠しだもんね。
今年もジャニ公演以外は制覇していくぞー!楽しみいっぱいです!



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