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TANAKAHAN日々思った事を綴ってみたりして

皮肉な結果

2010-08-20 23:06:10 | Weblog
右翼活動家の伊藤白水に刺殺された、石井紘基元衆議院議員の足跡を追うドキュメンタリーを見た。中央大学在学中は学生運動に没頭。卒業後社会党に入党し、冷戦真っ只中のモスクワに留学する。社会主義に嵌ったことで皮肉にもその限界を知る結果となり、その後のソ連の崩壊に日本の未来を予感する。帰国後、日本の脆弱性を指摘する活動をフィールドワークとした。石井議員が見た日本の実像は、資本主義の仮面を被る「官僚制社会主義国家」と定義する。利権に取り憑かれ悪事を働く人もいれば、国の将来を憂い奔走する人もいる。同じ人間でなぜこうも性分が違うのか。形見代わりに残された膨大な資料を前に、道半ばに倒れた父の意志を成し遂げようと奮闘する娘ターニャさんに共感した。日本の実体を的確に掴んだ稀有の政治家。今の政権は減税や補助金交付、高速道路無料化などを盛んに進めているが、就業人口が減り続ける今日、それほど多くの財源も見込めない。その目指す先は何だか社会主義国家のように思える。皮肉にもそれを推進する与党が石井議員の所属した政党である。
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