その後、昼食を取るためにMRTという公共鉄道に乗る。日本の地下鉄のようなもので無人電車である。同業者S氏はいろんな所を興味津々に見て回っているが、この電車をよく見ると日本製だ。台湾の都市には随所に日本の技術が使われている。政治的(表向き)は繋がっていないが経済的には日本と密な繋がりを感じる。次の目的地となる食堂を地図で探すも場所が分からない。何事にも積極的なS氏がいろんな人に道を尋ねるが、たまには僕も役に立つべく代わりに近くのご婦人に道を尋ねる。しばらく地図を眺めた後、上手く伝えられないので現地まで案内すると言う。「申し訳ない」と伝えたが「自分は土地勘があるから任せて」と言われてその好意に甘える。英語が通じるので意志疎通には困らない。英語に詳しい理由はすぐに分かった。10年前に銀行を退職し、その後はバックパッカーとして世界中を歩き回ったらしい。さらに娘は早稲田大学に短期留学したらしく、日本のことも興味を持っているらしい。見た目と裏腹にとても広い視野を持った人であった。30分近くも僕らに時間を費やしてくれたので、お礼に食事を誘ったが「別の用事があるから」と颯爽と去っていった。台湾の人は親日で親切だという噂は本当だった。自分事より他人事にここまで親身になれることが価値のあることに思えた。僕ももっと自分の振る舞いを反省しなければならない(続く)
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