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東電労組は恥を知れ

2018年03月08日 | 原発再稼働

広がる波紋 今も 県議会可決 原発再稼働求める意見書

埼玉

2018年3月7日 東京新聞

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原発再稼働を求める意見書の撤回を求めてデモ行進する市民ら=さいたま市で

 県議会が昨年十二月に可決した「原発再稼働を求める意見書」が今も波紋を広げている。反原発を訴える人々は抗議活動を続け、意見書に賛成したことを後悔する議員も出てきた。反対した議員に東京電力労働組合が事情説明を求めていたことも判明。議員の「本音」を知ろうと動き始めた市民もいる。(井上峻輔)

 県議会の定例会が開会した二月二十日。県庁周辺に怒号が響いた。「再稼働を勝手に決めるな」「県議会は恥を知れ」。市民七十人が参加したデモ。議会に意見書の撤回を求めた。

 議会事務局によると、二月十五日までに全国から寄せられた意見書への抗議は、文書や電話を合わせて百四十六件。定例会には再稼働反対の意思表明を求める請願も三件出されたが、多数派の自民党が「既に議会の意思は決定している」と主張して審査されなかった。

 県内に今も三千三百人いる福島県からの避難者。その一人、いわき市から川越市に避難している鈴木直子さん(44)は複雑な思いでいる。「埼玉には私たちに手を差し伸べてくれた人がたくさんいたし、今では第二の故郷だと思っていたのに…」。意見書に賛成したのは自民党と県民会議の議員。鈴木さんがショックだったのは、その中に避難者支援に関わってくれている議員の名前もあったことだ。

 「会派の中で賛否を分けるわけにはいかなかった。後悔しているし、申し訳なかった」。賛成した県議の一人は、本紙の取材に苦しい胸の内を明かした。

 原発事故後から毎年福島を訪れ、県内への避難者とも付き合いがある。「本当は再稼働はまだ駄目だと思っている」。自身が賛成に回ったことを知った支持者から問い詰められるたびに、頭を下げているという。

 反対に回った民進党の県議も説明に追われていた。ある議員は「意見書に反対したことを知った東電労組から電話がかかってきた」と明かす。

 民進党には東電労組から推薦を受ける地方議員が多く、この議員もその一人。労組側は「どうして会派として意見書に反対したのか」と経緯説明を求め、「今度からは事前に報告してほしい」とくぎを刺したという。

 この議員は「意見書の再稼働を『強く要望する』という表現が引っ掛かった」と反対の理由を説明し、再稼働そのものは「単純に賛成や反対はできない」と述べた。

 関係者によると、東電労組政治連盟県支部は毎年推薦議員を集めた勉強会を開き、会社側の担当者が原発の安全対策を説明して再稼働への理解を求めているという。本紙は同支部に今回の意見書についての見解を聞いたが回答は得られなかった。

 市民の中には、議員一人一人の考えを知ろうとする動きも生まれている。さいたま市の主婦辻仁美さん(50)らは二月、県議全員に原発再稼働への考えを問うアンケートを送った。

 「議会内の駆け引きもあるし、会派としての賛否と議員の本音が違うことは分かっている。あなたはどう思うのかと聞いてみたい」。結果はインターネット上で公開する予定で「来年の県議選で有権者の参考になれば」と期待する。

 <県議会の原発再稼働意見書> 昨年12月に可決した「世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた原子力発電所の再稼働を求める意見書」。エネルギーの安定供給には原発が不可欠とし、再稼働を進めるように強く要望している。自民などの賛成多数で可決され、首相や衆参両院議長らに提出された。衆院によると、都道府県議会が意見書で再稼働を求めたのは初めて。


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