東京マラソン

写真はナンバーカードと完走メダル

　当日７：３０家を出る
　「西新宿駅」で下車、駅改札前の地下空間は準備に余念がないランナーや応援の人々でごった返している
　地下道を進み都庁脇に出ようとしたが最後の通路は閉鎖されている、手前の出口で地上へ
　会場となるスペース（車道）に進むにはゲートが有りナンバーカードのチェックを受ける
　荷物預けのトラック（日通便）に辿り着くまでが渋滞で結構大変だ、トラック前についた時には受付締切までそれほど余裕のない時間だった



　着てきた衣類を脱いで規定の袋に詰め、やはりナンバーカードのチェックをされながら係員に渡す
　人の波に乗り指定された待機ブロックまで進む
　スタートまで小一時間をランニングスタイルで朝の寒空の下に立ちすくまなくてはならないわけだ
　だが嬉しいことに風が少ない、周りはギッシリのランナースタイルだからお互いが発する赤外線でそれほど寒さを感じないで居られる
　号砲を待つのみ・・・



　さてぼくにとって初マラソンなわけだが、週一回せいぜい１０ｋｍほどのジョギングもどき練習しかしていない者がフルマラソンに出場するのは無謀な行為である
　なぜ出場を決意したかというと、この大会では制限時間が７時間と他のレースと比べ大幅に余裕があることである（他では５時間半程度）
　以前、”青梅マラソン”（３０ｋｍ）に出場したことがあるのだが３時間半を切って完走した
　今回３０ｋｍを３時間半で走れたとして残り１２．１９５ｋｍに対して３時間半残っている
　『これならば後を全部歩いたとしてもなんとかゴールまで辿りつけるのではなかろうか』と計算した訳である

　時間が来て”開会式が始まった、そして号砲が鳴った”というのは想像で後方に整列させられた我々には全く聞こえてこない
　花火が打ち上げられたのか！ドン、ドン、ドン、例の運動会のアレである、ようやく先頭がスタートを切ったらしいと知った
　しずしずと進む（笑）走ることなどできない
　１０分近くかかったような気がする（実際はスタートゲート時点で８分余り経過）
　ようやく開会式場らしきステージが見えた
　スタートゲートが確認できる、周りの人々が気合いをいれるのが感じられる




　スタートゲートを過ぎるとようやくランニングらしくなる、とは言ってもジョギング速度であるが
　高層ビル群の谷間を駆け抜けていく



　そして「新宿大ガード」をくぐり抜ける



　ペースメーカー発見
　こんなタイムでゴールできたら”言うことなし”なのだが・・・
　２０ｋｍ付近まで彼らの姿を目の隅に捉えながら進むことになる



　コースは下り基調で進み自衛隊を過ぎ「外堀」が近づく
　『この辺りにchiyomiちゃんが応援に来てくれているはずだが』と応援席？に目を凝らす
　（スタート前の待機時に山友のchiyomiちゃんとメールを交わしていたのだ）
　しかしランナーたちの流れに抗することは出来ず『ひょっとしてあれかな？』と思った時にはその場所を通り過ぎてしまった
　彼女がいつまでも待ってくれているのは気の毒なので『なんとか知らせなくては』
　「飯田橋」を過ぎると流れの幅が広がったのでケータイを取り出しメールを操作する
　ご存知のようにケータイの画面は明るい環境では見づらいものだ、それに走っているのでブレる
　さらに情けないことに老眼鏡が必要なのだがその準備は無い（メガネは一応遠近両用なのだが細かい文字には対応しきれない）
　何とかメッセージを打ち終えて送信したのだが正しい語句を入力できたのか自信はない

　しばらくして返信が来た、次の観覧スポットに移動するようだ『良かった！』
　更にケータイが鳴っているが確認する余裕が無い


　「皇居前」を通り、「日比谷公園」、「芝公園」、カメラを構える余裕など無い
　折り返し地点だ、ファインダーも見ないでシャッターを切る



　「東京タワー」をようやく撮影



　２０ｋｍ地点の看板が見えてくる
　『あっ！あれは』、その看板の脇で大きなプラカードの上から目だけを出しているのはchiyomiちゃんか？
　手を振る、彼女が気づいてくれた、ようやく遭遇
　『この次は浅草橋ねっ』と言う彼女の声を聞きつつ２０ｋｍ地点を通過

　
　ペースメーカーを見失った、こちらのペースが落ちているようだ
　憧れの「銀座」


　対向車線には浅草から折り返したランナーたちがやって来る
　トップランナーはすでにゴールしているだろう


　３０ｋｍ地点までは普通のペースで走れるだろうと思っていたが足が動かなくなってきた
　ほとんど歩くのと変わらない速度で「浅草橋」
　chiyomiちゃんのプラカード発見
　もうほとんど走っていないのでカメラを取り出し撮影
　『こんな大きなプラカードは見落とせないね！』


　何かを差し出している、受け取って走り過ぎる
　ゼリー菓子だ、ちょうど腹が減っていたところ、『ありがとねっ』

　「浅草」では応援イベントがすごい！
　（他にもいたる所で素晴らしい応援を頂いたのだが）



　トイレの標識が気になり始めた
　『ちょっとコースから離れているのですが』と案内の女性
　で、躊躇していると
　『でもここは空いているんです』
　ということで一休みを兼ねて・・・
　本当に空いている！



　やっと３０ｋｍ地点を通過
　「銀座」近くまで戻ってくる
　もう対向車線では後片付けが始まっている



　足が痛い、吐き気もする、走れない
　chiyomiちゃんが次のスポットで待っている
　『きっと待ちくたびれているだろうな』
　と思うと歩いてばかりもいられない
　とりあえずメールをする

　遅れに遅れてやっと「月島」
　chiyomiちゃんは待っていてくれた
　写真はchiyomiちゃん撮影、両手を上げているのがぼく



　あとは気力だけ、どう進んだかどんな景色だったかほとんど覚えていない
　Last１９５ｍ・・・が遠い



　希望のタイムではなかったが予定していたタイムでとにかくゴールした(^^;
　chiyomiちゃんが応援してくれなかったらこのタイムもおぼつかなかったであろう

　ゲートのその先は渋滞
　何だかんだ・・・手順があって・・・

　chiyomiちゃんに電話する
　『もうゴールしちゃったの～やっとゴール前見物席に着いたんだけど』
　どうやら待ち合わせ場所という所は相当に混乱している模様なので合流は諦めて電話で『ありがとう、さようなら』

　へろへろの状態のまま帰路に着く

　　おしまい