「色彩人工房」
-色彩(いろどり)よく、美しく、心豊かに!-
「色彩人工房」編集長の吉成健一です。
防水の改修工事(4)
【施工方法の選定】
4)保護層、防水層を撤去するか否か
5)絶縁工法か密着工法か
6)材質の選定(シート防水か塗膜防水か)
7)保護層を設けるか
8)施工上の制約はあるか
9)産廃、資材の搬入ルート(クレーン車は必要か)
事前調査により、改修方法を決めます。
通常、保護層を撤去する場合は、かなりの費用と時間がかかるので、できるだけ撤去しない方向で考えます。
防水層の撤去は、工事中の雨仕舞いが適切にできるかどうかの問題点があります。しかし、防水層撤去できれば、基本的にどんな防水工法でも選べます。
防水層を全面撤去しない場合でも、防水端末の部分は基本は撤去になります。たとえば、立ち上がりやドレン周囲など。
防水層を撤去しない場合は、絶縁工法を選ぶと、下地の影響を受けないことが多いです。密着工法を選ぶ場合は、下地の防水工法・材質と同じ工法に限定されることが多いです。
防水保護層を設ける場合には、既存保護層を撤去した場合以外は、重量の影響を考慮する必要があります。
施工上の制約とは、配管やクーリンタワーなどの施設・設備が防水上にのっているときなどに、発生します。それらを撤去・移動できるか否かで、施工計画が左右されます。
防水資材の搬入ルート、産廃の搬出ルートも、車両の交通や周囲の状況から判断しなければいけません。
施工前の事前調査が施工方法の選定に大きな影響を与えます。
※本日の漏水調査の物件は、外壁がタイル張りの塔屋の下の軒天から漏水しているとのこと。立ち上がりの不燃シングルに水切りが付き、シールされていました、外壁タイルとの取り合いまでシールされていて、水が浸入するのは難しいとみられました。しかし、外壁タイルの目地モルタルは水を通すので下部にシールがガッチリされていると、反対に水が抜けずに、タイルの裏側でオーバーフローして、コンクリートにクラックがあれば、そこから水がはいる可能性はあります。もう一度、精細に調査することで、今回は終わりました。
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