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戸建て住宅のALC・RCの下地補修1(ALC板とシーリング)

2009-10-05 20:29:49 | 塗装
「色彩人工房」編集長の吉成健一です。

戸建て住宅の下地がALC・RCの場合はコンクリート系住宅というくくりになるようですが、ALCとRCではかなり性質が違います。

ALCはたとえていえば軽石のような性状をもっています。気泡が散在しており、断熱性に優れていますが、もろく脆弱で、釘等を直接とめるには厳しいものがあります。専門的な言葉で言えば「ポーラスな」下地であると表現します。

そのために、板間目地のシーリング材は弾性復元力の低い材料を使う必要があります(専門用語で低モジュラスといいます)。それに対して弾性復元力の高いシーリング材は高モジュラスであるといい、RC・PC板などに使われます。高モジュラスなシーリング材をALC板間目地に使用すると、界面破壊を起こすことが多いようです。この場合の界面破壊とは、シーリング材とALC板自体は接着しているのに、目地付近のALC板が破壊して、ひび割れが発生する現象です。

今回は「ポーラス」という言葉と、「モジュラス」という言葉を説明しました。
【おさらい】
「ポーラス」:ALC板の性状を表現するもので、「小穴の多い」、「多孔質の」という意味。
「モジュラス」:「弾性率」とか「物体に外力を与えた時、その原形を保つために抵抗しようとする力」という意味。ここでは、シーリング材のある一面の性質を示す。

(続く)




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