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本邦財務省およびBOJ、為替介入実施100915

2010年09月16日 00時47分59秒 | 雑談その他

エントリ予定はなかったのだが、さすがに今日起きたビッグイベントに触れずにはいられない
今日は意表を突く形で実に6年半ぶりとなる為替介入が実施された
以下は15日22:55配信の日本経済新聞社記事より抜粋引用
「同日夕からロンドン、ニューヨーク市場で相次ぎ円売り・ドル買いの単独介入に踏み切った。介入額は1兆円超の規模に達したもよう」
 ―― 引用終わり ――

1兆円? イメージとしては、(そんなに思い切ったか)というのが正直なところ
この介入量がどれ程の効果(この場合、トレンド転換への可能性としたい)をもたらすかについて私には分からないので、フェルミ博士的にオーダエスティメーションしてみたい
実は、推定に当たってはかなり有用なデータが存在する
この9月1日BIS発表の資料によれば、2010年4月データの世界の外為取引は1日平均で約4兆ドル(現在のレート85円換算で約340兆円!!)に達し、㌦円の地位は、ユーロ㌦に次ぐ取引量を誇り、全取引量の16%相当約0.5兆ドル(同43兆円!)を占めるという
平均を用いて単純に計算すれば、介入額は取引量の2%前後に過ぎなかった可能性があるが、実レートの変化は見ての通り、久しぶりに見た昇り竜と云った感じで、チャートから見る変動率は3%弱に達した
よく言われるように、トレンドは実需が創り、日々のボラティリティは投機が提供しているならば、今日動いた分はそのほとんどが投機的な資金によるものだった可能性が高いと見る、根拠は長くなるので省略
現時点ではこれがトレンド転換点となるかは判別不可能としたい(推定失敗)
介入で重要なのは要人が何を言うか、決意の深さ、これに付随して継続の可能性であろうから、月並な言い方しかできずもどかしいが、今後の発言をウオッチする必要がある

良い機会なので、1タームの為替介入額がどれ程になるのか財務省発表データで調べてみる
2003~2004年頃にかけて、そう、1999年末から累々と築かれて来た、2002年2月を本尊とする壮大なH&Sが完結する104円周辺までに継続的に実行された総額40兆円!というのが過去最大のようだ
因みにこの時の収支はどうなったのか? 納税者は説明を受ける権利があるはずだ
・・・身も蓋もないのだが、実は全体像だけは先日公開されている
国家のアンタッチャブル領域である特別会計(塩川元大臣言う処の離れ)を構成する、財務省の外国為替資金特別会計を覗いてみると、過去の為替介入で積み重なった外貨建資産は現在概ね1兆㌦!!に到達し、㌦円に限れば平均購買単価は120円周辺!!だそうだから、単純に現レートで換算すれば、含み損は約35兆円!?にも到達する計算になる
本当にこんな絶望的な状況なのだろうか
荒唐無稽な内容なので、他人に漏らした事はほとんどないのだが、私のテクニカルターゲットカウントからは、㌦円は今後数年以内にミニマム50円台後半を窺う可能性すら算出されている
万が一そのような事態に至った場合、知らない間に国民が背負わされた負債には一体、誰が、どのような形で責任を取るのだろう
(現実的には誰も責任など取れるはずがない、採り得るストーリは恐らく2パターンしかないだろう、機会があれば別エントリとしたいが、余りに酷い内容になるので、口にする事すら憚られる、これは前にも書いた)

財務省のこの問題、厚労省の年金資金による株買い上げの問題は、ある時何かのキッカケで噴出し、この国が大いに乱れる原因になるだろうという気がしている
本当に不思議なのだが、こんな切実な大問題をなぜか未だ誰も騒いでない、そういう話だろう
保有㌦資産については少なくとも、2005年頭~2007年6月に掛けて124円まで上昇した事実があるのだから、この過程でどれだけ償還(㌦のほとんどは米国債購入に充てたと推測される)されたのか、まさかとは思うが、全く売ってなかったのか、詳しい人がいたら教えて欲しい


タイミングとしては、前回エントリの通り、米10年債利回りが3週連続で陽線を出し、CMEのIMM、恐らく投機筋が非常に大きな円ロングを既に12週連続で積み上げて来ているところで実施している訳で、当然ながら利食いの連鎖を想定してのものであろう

                                                        <出典:外為どっとコム>
個人的な感想としては、新値を更新した瞬間でもあり(なかなかうまく見計らったな)と思う
しかも日銀は資金を回収せず、いわゆる非不胎化を実行すると見られており、政府・日銀が一体となって「金融緩和をするぞ!ロンガはヤケドするぞ」とアナウンスメントしているのかも知れない
差し迫った事情としては、㌦手当ての遅れた企業へ実質的に税金投入の助け舟を出した、効果が株式に波及すれば9月末の決算対策になる、というところは間違いない
いずれにしてもルビコンを渡ってしまったのであるから、本邦税金を投入して行う介入、日本国民としては無駄にならないよう、最大限の効果が出るよう期待するしか道はない
一方トレーダとしては、有利と見れば躊躇なく戻りを売るつもりだ、ここだけはハッキリしている

今回の介入で最も恩恵を受けたのは、ユーロ円ロンガであろう
㌦円の介入効果に上乗せして、ユーロ㌦の上昇が効いており、イメージとしては、東京駅で京葉線に乗換える時に使う「動く歩道上を歩く人」がピッタリで、クロス円の威力を思い知らされる
(昇りエスカレータの右側を歩く人、の方が普遍的か、これも関東圏だけか)

そのユーロ円だが、私の注目点はただ1点のみ、「NY終値が109.5円より上で引けるか否か」ここだけである
記事を書いている時点で111.3円付近をウロウロしており、111.3円近辺では未だインディケータ群は減衰を示していないようだ
今後の事については、NY終値を確認してから考察したい

さて
そもそも当ブログは備忘録という位置付けなのだが、思考実験、超実験的試みとして実は先週末、「クロス円マーケットから予測する処の民主党代表選の行方」とでも題して、どちらの候補が勝利するかの予測記事を書こう、と考えていた
しかしよく考えてみると、どっちが勝てば為替がどう動くかなど私には予測不可能なのであり、因果関係が全く不明であった
現に菅氏が勝利しても大方の見方を裏切って円安誘導されているではないか
書かなくて正解だった

チワワは調子が良いようだ
これについては新たなエントリを持つかもしれない