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~  史上初!チワワがFXで缶詰資金獲得を狙う!当たらない予測は主にテクニカル、たまにファンダメンタルズ、時に雑談  ~

主要3通貨オーダ/ポジション観察101003

2010年10月03日 17時23分14秒 | FXファンダメンタルズ観測
                                                              <出典:OANDA>

第2次世界大戦以前の本邦では、株取引といえば、証券会社とユーザの間に成立するいわゆる「相対取引」が主流だったが、戦後昭和24年4月1日、東京・大阪・名古屋3都市における、会員組織の証券取引所設立(つまり、市場の再開)に先立ち、GHQはこれに介入し「証券取引3原則」なるものを提示してきたという
その「GHQ3原則」とは、
  ・自由に行われていた上場銘柄の店頭仕切り売買を禁止し、原則として、全取引を取引所に集中、公正な価格形成
   と流通の円滑化を図る
  ・売買伝票に受託時間と売買成立時間を正しく記録、業者の不正又は過誤の生ずる余地を無くし、投資家保護
   を図る
  ・従来の清算取引、すなわち差金の授受を目的する投機的取引を禁止して実物取引一本とし、取引の健全化を図る
というものだった

この流れは現在も生きており、例えば東証上場株を想定した場合、取引ボリュームのうち圧倒的多数は東京証券取引所を経由して行われているため、株トレーダは「板情報」即ち、どの価格帯にどれだけ売買注文が入っているかを確認しながらのポジション構築が可能だった
「だった」と過去形にしたのは、例えば「アローヘッド」導入に代表される仕組は、HFTまたは連打系ファンドのアルゴリズム取引の類が圧倒的に有利となり、個人投資家が同じ土俵に上がれば駆逐必至と言われているからだ
チャートを読まずに、100円で買って101円で売るような、いわゆるスキャルピングを生業としていた投資家は、実質的に絶滅に追い込まれたのではないか

もしForexにおいても、(どの価格帯にどれだけ注文が出ているのか)を把握しながら取引できれば勝率が上がる、と考えるトレーダがいるかもしれない
確かに、既約定ポジションの厚さや、未約定注文の価格帯分布がもし把握できれば、今後の価格変動における重要なサポート/レジスタンスがどこにあるのか?という目安になるだろう
私が分析したチャートポイントと、多数の総意であるところのポイントの差異は、エントリとイグジットの両方、そして損切ポイントの変更を迫るかもしれない
更にそれがリアルタイムで変化すれば、短い時間足で取引するトレーダにとっては、特に有益な情報をもたらすだろう
実のところ私自身のトレードスタイルではこの情報は全く考慮しないのだが、他の方はどうなのか興味もある

ところでForexには株で云うところの板情報がないのだろうか?

Forexでは、顧客と受け側との相対取引が基本であり、個別の会社では自社データは持っているし、ディーラレベルでユーザに公開している会社もある
最も平均化された情報を入手できる立場は、実取引を行っているメインプレーヤ、銀行だろう
銀行自身、また銀行がカバーする証券会社やFXのイントロデューシングディーラ、これらが星型に、24時間全世界規模でインタラクティブにやり取りしているため、そのネットワークを跨いだ更に上の「包括的存在」は無いようである
よって答えとしては、「ある、がしかし森は見通せず、木または枝葉を見る事はできる」とでもなるだろうか
例外的に、本邦で云えば東京金融取引所があるにはあるのだが、取引枚数の割合から推測して、いわゆるくりっく365(東京金融取引所)および大証FXを合わせても、国内分の取引量の20%以下の水準である、と見られているようだ


導入が長くなったが、ここからが本文である

冒頭のグラフは、㌦円・ユーロ円・ユーロ㌦における、OANDA集計による未約定注文(左列)および既約定注文(右列)の価格帯別分布である
もしトレーダが欲しいとすれば、このように直感的に状態を把握できるアナログ画像だろう
因みにくりっく365でも取引量の日報データ(数字データ)は参照可能、大証FXでも公開
OANDAとは、米国商品先物取引委員会 (CFTC) の先物取引業者 (FCM)であり、1995年総合為替情報オンラインプロバイダとして設立され、以来OANDA Rateは企業、税務当局、監査法人さらには中央銀行のベンチマークとなっている、と自称している

㌦円を観察してみる
未約定(左)では、85円手前に壁のような買い注文が出ているのが分かる、つまり、この付近が重要チャートポイント、と考えるトレーダが多いのかも知れない
ここに何かあるのだろうか? ㌦円のチャートを確認してみよう

なるほど、先日の本邦MOFによる為替介入で押し上がった分を1とした場合、その62%まで価格が回復した場合に一斉に買い注文が執行される目論見のようだ
対してショートでは、確認できる95円までの範囲に渡って満遍なく注文が並んでおり、マーケット参加者は上がったところは売っていきたい、一旦上げても再び下がる(ので収益に結びつく)と解釈しているのかも知れない
更によく見ると、いわゆるRoundと呼ばれる位置に一際高く仕切りのように注文が並んでいるのは、プロや機関投資家が意識するポイントを表しているように見える

さて重要なのは、既約定注文の分布であろう、こちらは正に悲喜こもごもの場だ
高いところでは89円台!からのロングポジションが見て取れる
(この人達は82円台まで下げる過程でなぜ損切らなかったのだろう?? 89円は7月半ばのレートなのに)と率直に思うが、他人様の事はさて置き、㌦円は一貫して下落してきた事からこれらは塩漬け玉の量を示していると考えられる
86円からカレントまでが分厚くなっているのは、先日の介入で動いたレンジと重なり、ショート玉でも傾向としては共通だ、というか、それより上には建て玉がほとんど見当たらない
とっくに美味しく利食ったということだろうか
ユーロ円あるいはユーロ㌦と対比して特異なのは、㌦円のみが非常に多くのシコリ玉を抱えている点である
日本人は筋金入りの㌦円/豪㌦円ロングポジション愛好家だと言われいるが、その辺りがOANDAのポジションにまで影響を与えていると云う事だろうか

今後㌦円がもし上がっていくケースを考える時、これらシコリ玉の持ち主の行動が大きく影響するはずだ
彼らを支配する行動原理は恐怖心、上がってきたエレベータに我先に乗ろうとするに違いない
一方、勝ち組である既ショート量は相対的に少なく、未約定買い注文と、今後新たに出される買い注文でこれをカバーしなくてはならない事になる
素直に見れば、ユーロ円やユーロ㌦の0にも等しい塩漬けロング玉と比べて(やはり㌦円の上値は重いな…)という見方になるだろうし、これを踏み越えて価格が上昇していくのなら、これはトレンド転換買い参入、と見る向きもあるだろう

それにしても、ユーロ円108円Lowの一際高い売り玉、この人達は気が気ではないだろうし、ユーロ㌦の実ポジションでは、ロングとショートが正に拮抗している様が見て取れる
屍を乗り越えて進んでゆくのは上か、はたまた下か
ショート勢が踏まれたら、面白い事になりそうではないか、オーダも薄く価格が飛びそうだ